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どうしてこんなに苦しいの? わたしはこんなに幸せなのに・・・ 茨がぐるりと伸びてわたしの四肢に絡みつく 茨はさらに伸びてわたしの心を締め付ける 燃えるように熱い長く細い茨 思いっきり引張れば引き裂けそうなほどに細くてか弱い焔の茨 でも、わたしにはそんなことできないの これは杏子ちゃんの愛情だから わたしはあなたになら縛られてもいいよ だって、きっと杏子ちゃんもわたしの茨に締め付けられてるはずだから ベッドにわたしと杏子ちゃん 二人で一枚の薄いタオルケットにくるまってるの お互いの肌が触れ合って胸がドキドキしちゃう 「ちゃんと入れよ、涼しくなってきたからって油断は禁物だぞ?」 杏子ちゃんがわたしのことを抱きしめながら身体を気遣ってくれるの 優しい杏子ちゃん・・・大好きだよ/// わたしも杏子ちゃんに甘えて思いっきり抱きついてるの 「おいおい、そんなに抱きしめるなよぉ///」 杏子ちゃんのお顔、真っ赤だよっ! 私は人差し指で杏子ちゃんのほっぺたをつんつんっ! 「おい~やめろよ~///」 杏子ちゃんは気持ちよさそうな猫のような声で恥かしがってる姿いとかわゆし/// わたしはテンションが上がっちゃってもっと杏子ちゃんにスリスリしたの 「いてっ!」 杏子ちゃんはそう言うと黙ってしまったのだった 夜の静寂が訪れる その沈黙の刹那が永遠に感じられた 杏子ちゃんどうしたの?とわたしは聞いてみた 「うぅ・・・」 杏子ちゃんはうなだれて答えない 嘘だよね・・・こんなの絶対おかし━ チュッ! 私の唇に温かくて柔らかい感触 それは神の与えし至高の宝物 そう、杏子ちゃんの唇だった 「驚いたかい?」 「ったく・・・好き放題してくれたねぇ? 「でも次はあたしが好き放題する番だぜ?」 杏子ちゃんがわたしのことを抱きしめて唇を貪る わたしも杏子ちゃんに抱きついて舌を貪る それは円環をなしてワルツを踊っているようだったのでした コメント 345 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/10(土) 00 23 54.06 ID qnx3VrWA0 あんこちゃんを次郎へ招待した あんこちゃんはどうやら初めてらしく、色々とまどっていた かくゆう俺も初めてだったのでじつはあんこちゃんがベテランジロリストだと勝手に想像してさそったのだ おれは店の人にんにく入れるか聞かれて、ついとっさのことにふたつとも全部マシマシで とこたえてしまった 俺もあんこちゃんも大食いにはじしんがあるほうだったからだ そして出てきたものは 豚の餌だった… 二人とも最初は勢いよくがっついた… だが届かない、麺はどこにあるのだろう 次第に顔色がわるくなっていくふたり 食い物を粗末にするなと脅される俺 そういいながら泣きそうなあんこちゃんを眺めながら 俺たちはたどり着いた、麺に そして聖戦を勝ち抜いた俺達は公園のトイレに直行した… コメント 349 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/10(土) 00 28 19.36 ID X9lReJc60 [1/4] 痛いっ! 何もないところでわたしは転んで膝を擦りむいちゃった わたしって、ほんとバカ・・・ 自分でもどんくさいなって自覚してるけど、まさか中学生になってこんな転び方するなんて 「大丈夫か?」 杏子ちゃんがわたしを気遣ってくれた! この痛みもどこかに消えちゃいそう! 大丈夫だよ、杏子ちゃん 心配させちゃってごめんねっ! わたしってどんくさいから・・・ 「どういうことだオイ!・・・血出てるじゃねーか!」 杏子ちゃんがわたしの血の滲む膝を見てびっくりしている 杏子ちゃんは大袈裟だなぁ/// こんくらい大丈夫だよっ(正直、ちょっと痛むけどね)! 「ったく、仕方ねーな」 杏子ちゃんはそういうとわたしの事をおんぶしたのっ/// だ、大丈夫だよ、杏子ちゃん/// 杏子ちゃんとくっ付けたのはとっても嬉しいなって思ったけど 同時にちょっと恥かしくてわたしの顔は真っ赤になっちゃったよ 「傷口からばい菌入ったら大変だろ!」 そういうと杏子ちゃんはわたしをおんぶしながら近くの公園へと向かったの 水が沁みて、それはとっても痛いなって思ってしまうのでした でも、杏子ちゃんの気遣いはとっても嬉しかったな 「痛いか?でも、ちょっと我慢しろよ」 杏子ちゃんはわたしの傷口についた砂利を水で落とそうとしてくれた イヤだぁ~・・・もう嫌だよ、こんなの・・・ 杏子ちゃんの気持ちはとっても嬉しかったけど 矢張り痛いものは痛いのだ 「もうちょっとだから、な?頑張ろうな?」 お姉ちゃんみたいにわたしを励ましてくれる杏子ちゃん でも痛いのは矢張り苦痛である ひどいよ・・・こんなのあんまりだよ・・・ わたしは泣きごとを言って杏子ちゃんを困らせる と言うのも実際、わたしの心の中で杏子ちゃんを困らせたい、 杏子ちゃんの困った顔を見てみたいというよからぬ欲望が湧き起こっていたのである 「ったく、調子狂うよな・・・ほんと・・・」 呆れたように、でも優しさのこもった声でそう言うと杏子ちゃんはわたしのことを抱きしめた 「抱きしめててやるから、頑張ろうな?」 うん! 天の御陵威は紅蓮に染まり、黒き翼が黄昏を告げる やがて空は赤紫と青紫に染まり、混じり暗黒へと貌を返る 水は流れ、風は吹く そんな流転する世界の下でわたしと杏子ちゃんは互いに唇を合わせ そして、ワルツを踊ったの コメント 509 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/11(日) 00 26 30.45 ID C6TnW1qL0 [1/9] まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたえしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり わがこゝろなきためいきの その髪の毛にかゝるとき たのしき恋の盃を 君が情けに酌みしかな 林檎畠の樹の下に おのづからなる細道は 誰が踏みそめしかたみとぞ 問ひたまふこそこいしけれ ※ 「なんだ、それ?」 杏子ちゃんが不思議そうに聞いたの 『初恋』って名前の詩だよ 「初恋ねー、あたしはそういうのした事ないな」 杏子ちゃんは恋愛とか興味なさそうだしねー わたしは杏子ちゃんのほっぺたをツンツンしてみる 「いきなり何すんだよー」 そう言うと杏子ちゃんもわたしのほっぺたをツンツンしてくる まるでわたしたち相思相愛の恋人みたいだねっ! 「そうしそうあい?どういう意味?」 わたしが杏子ちゃんのこと大好きで、杏子ちゃんもわたしのことが大好きって意味だよ/// 「わたしはお前のこと大好きだぜ?」 キュン/// わたしの胸が、身体が、そして心が熱く煮えたぎるのっ! わたしも杏子ちゃんのこと大好きだよっ/// 杏子ちゃんのことを思いっきり抱きしめちゃったの 「///」 杏子ちゃんは顔を真っ赤にしてこう言ったの 「これが初恋ってやつなのかな・・・///」 初々しいね杏子ちゃん、それはとっても可愛いなって 「茶化すなよぉ///」 茶化してなんてないよっ! 杏子ちゃんは最高に可愛いわたしのお嫁さんだよっ! 「お嫁さんか・・・///」 そう言うと杏子ちゃんは真っ赤なお顔でわたしを見つめてこう言ったの 「じゃあ、お前のその可愛いお嫁さんにキスしてくれよ」 杏子ちゃんは目を閉じる やっぱ、貴方はわたしの恋人だったんだね 初めて逢った時からそんな気がしてたけど・・・ やっと相思相愛になれたねっ! 独り寂しく鴉の鳴く秋の夕暮れ わたしと杏子ちゃんは比翼連理 ふたりでお互いの名前を呼び交わして ワルツを踊ったの コメント 677 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/12(月) 00 22 46.56 ID soxboveV0 [1/4] 風がとっても気持ちいいなって 杏子ちゃんの身体に掴まっているわたしはとっても幸せだなって 杏子ちゃんの漕ぐ自転車の乗り心地はとっても気持ちいいの 風と一緒に辺りに広がる杏子ちゃんの甘い甘い匂い ミルクの霧に包まれたような甘い感じ でも、甘いだけじゃなくてその香りはわたしを安心させてくれるの まるで優しい女神様に抱擁されてるみたいなの まぁ、杏子ちゃんがわたしの女神様ってことは変わらないけどねっ/// ほんと、わたしって恵まれた女の子だな~ 「口に出てるぞー」 杏子ちゃんの声でわたしは我に帰った 口に出てたんだ・・・恥ずかしいよぉ/// 「照れなくてもいいじゃんか」 「あたしもお前にそこまで好かれてると思うと嬉しいしさ///」 あー!もう我慢できない!杏子ちゃーん!! わたしは嬉しさのあまり思いっきり杏子ちゃんを抱きしめる 杏子ちゃんの身体は温かくて柔らかくて気持ちいい 抱きしめていると本当に安心するの でも不思議な事に胸もドキドキしちゃう/// これが恋ってものなのかな? それはとっても幸せだな 「ひゃんっ///やめろよぉ・・・運転中に危ないだろぉ///」 耳まで真っ赤にしちゃう杏子ちゃん、とっても可愛いよお! わたしは気分が高揚してきちゃって杏子ちゃんの耳に息を吹きかけるの/// 「きゃっ///」 今までに聞いた事のない可愛い声だったよ! きゃっ、なんて杏子ちゃんマジ乙女だよぉ/// 「う・・・うっせーよ///」 杏子ちゃんは顔を赤くしながら自転車を漕ぎ続けました そして、わたしたちは公園にやって来ました 「さっきはよくもやってくれたなぁ」 杏子ちゃんがジリジリと獣のようににじり寄って来ます きゃっ/// 杏子ちゃん怖い/// きゃっ/// わたしは杏子ちゃんをからかって逃げ出します 「待てっ!このっ!」 でも、魔法少女と普通の女の子では全然運動神経が違います わたしはあっという間に杏子ちゃんに捕まってしまいました 「やっと捕まえたよ」 杏子ちゃんはそう言うとわたしの頬を優しく、でも意地悪く触ってきました 杏子ちゃんの指はわたしの唇をなぞり舌を弄びます やだっ・・・///んっ・・・/// 「お前にはおしおきが必要だなぁ」 杏子ちゃんはちょっとエッチな顔でわたしの唇を奪ってしまいました/// 杏子ちゃんは罰ということでわたしの唇を激しく獣のように貪っているのでしょう でも、わたしにとっては全然罰なんかじゃありませんでした 寧ろご褒美です わたしの大好きな杏子ちゃんと密着して愛のワルツを踊っているのだから/// 杏子ちゃんに抱きつかれ、されるがままにわたしは唇を差し出します こんな時が永遠に続けば、それはとっても嬉しいなって思ってしまうのでした/// コメント 816 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/13(火) 00 28 26.72 ID otbWppmB0 [1/3] 今日の月はとっても大きくて綺麗な満月 中秋の名月っていうのかな? 月は常に定まる事はなく欠けたり満ちたりする そう、それは運命に似ている 絶えず姿を変えてわたし達の目の前に姿を顕す 焔がゆらゆらと揺れるようだ 川が絶えず流れ続けているようだ 氷が溶け水になるよう それは偶然なの? それとも必然なの? わたしはそれは必然だと思うの そう、わたしと杏子ちゃんが出逢ったのは必然 神様がきっとそう決めていたことなんだよ わたしと杏子ちゃんが相思相愛になったことも そして、これからわたしが杏子ちゃんと一体になるのも必然だよ/// 町外れの小高い丘 そこからわたしと杏子ちゃんは芝生で座りながら一緒にお空の大きな月を見ているの 「今日は一際明るいな」 わたしと手を繋ぎながら杏子ちゃんがそう言ったの 杏子ちゃんの双眸にはお月様だけが綺麗に映ってる それはなんだか悔しいなって いくら綺麗なお月様だからと言って わたしの杏子ちゃんをとっていいものだろうか、いや、よくないよっ! 杏子ちゃんはわたしのものなんだから/// わたしは月を眺める杏子ちゃんに思いっきり抱きついたの 「うわっ」 わたしと杏子ちゃんは夜空の下の芝に二人して倒れる ううん、わたしが杏子ちゃんのことを押し倒しちゃったって言った方が合ってるかもしれない 「いきなりどうしたんだよ?まったく・・・人が秋の夜空の風情を楽しんでいるってのにさ」 杏子ちゃんに風情なんて似合わないと思うよっ! 「なっ・・・!あたしのことバカにしてんのか?」 ううん、そんなことないよ でも杏子ちゃんは月なんかを見るよりわたしのことを愛してくれていた方が似合うよ/// 「 お前、最近甘えん坊になったよなぁ・・・」 杏子ちゃんの所為でしょ!まったくもう/// んっ/// 杏子ちゃんの柔らかい唇がわたしの頬に触れる 優しくて温かくて・・・気持ちいい 「お前の顔・・・すっごく可愛いぞ///」 杏子ちゃんも、とっても可愛いよ/// わたしも杏子ちゃんの愛に応えなくちゃっ! んっ・・・あんっ/// 杏子ちゃんの舌、とてもあったかくて気持ちいいよ/// 「ひゃうん///」 えへへ、お月様がわたしたちのこと羨ましそうに見てるよ/// ごめんね、お月様 さっきまで貴方の事を綺麗で素晴らしいって思ってたけど今はその気も薄れちゃったよ だって、杏子ちゃんが可愛すぎて愛らしすぎてたまらないんだもん 杏子ちゃんの温かさが直接伝わってきてもうこの世界は楽園のようなの 貴方に分かる?ただ暗闇を孤独に照らし続ける貴方に? 分からないよね? ごめんね、意地悪なこと言っちゃって でも、わたしは貴方にも感謝してるんだよ? だって、わたしと杏子ちゃんの愛のワルツの舞台を貴方が飾ってくれているからね でも主役はあくまでもわたしと杏子ちゃん そこは忘れないでね さぁ、夜が明けるまで永遠に杏子ちゃんと踊り続けよう コメント
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「とぼけんなよー!今日の昼飯はラーメン屋で奢ってくれるって言ったじゃんかー」 I forget it! すっかり忘れてたよ、ごめんね杏子ちゃん。怒っちゃった? 「別に怒ってねーって。ちゃんと連れて行ってくれればいいよ」 ありがとね、杏子ちゃん。じゃあ、ちょっと準備するね なんでラーメン屋さんに来るとラーメンと一緒に餃子を頼んじゃうんだろうね 「でも餃子の王将とかに行くとラーメン頼むことも多いよな」 杏子ちゃんは醤油ラーメンを勢いよく啜る。いい啜りっぷりだよ! 「あたしばっかり見てないであんたも食いなよ。伸びちまうぜ?」 うん、そうだね杏子ちゃんと返事してわたしは胡椒に手を伸ばす 「おい!」 ん?どうしたの杏子ちゃん。なんで杏子ちゃんはわたしの腕を掴んでいるの? 「一口も食わないでいきなり胡椒って…どういうことだオイ!」 わたしはちょっとピリ辛な方が好きなの。胡椒の匂いが好きってのもあるけどね 「いや、そういうことじゃなくてな」 杏子ちゃんは呆れたように溜め息をついてから言ったよ 「別にあたしはあんたに胡椒をかけるな、とは言わないよ。 でも、せめて一口そのラーメンの味を味わってからでもいいんじゃないか? 一口も口にしないでいきなり調味料をかけるなんて、そんなのあたしが許さない あんたがやろうとしていることは一種のラーメンや作ってくれた奴に対する冒涜だよ」 杏子ちゃん…。わたし、間違ってたよ!/// 恥ずかしすぎて穴があったら入りたいくらいだよ/// 「分かってくれりゃいいんだy━━━あっ!!」 ポチャン! 杏子ちゃんが箸で挟んでいた餃子が杏子ちゃんの醤油ラーメンの中にダイブしてしまったの 「やっちまった…」 杏子ちゃんはすごい沈んだ顔をして沈没した餃子を引き上げた 「不味くはないけど、やっぱ変な感じだな…」 ガックリした顔で餃子を食べる杏子ちゃんも可愛かったの/// 杏子ちゃん 餃子を落として あんこちゃん! コメント 151 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/17(木) 00 00 04.91 ID 3MteRvns0 5月17日、大安だからなんかいい事がありそうだね杏子ちゃん! 今日は測量家伊能忠敬や幕末の志士高杉晋作、新選組局長近藤勇の命日 高杉晋作は奇兵隊などを創設し、長州藩を倒幕に方向付けた尊王攘夷志士として有名 「おもしろきこともなき世におもしろく」、「三千世界の鴉を殺し、主と添寝がしてみたい」 これらの有名な言葉を残したのも高杉晋作なんだよ。また、伊藤博文は高杉の事をこう評したみたい 「動けば雷電の如く発すれば風雨の如し、衆目駭然、敢て正視する者なし。これ我が東行高杉君に非ずや」 なんかとってもCOOOOOOOOOLだよね杏子ちゃん! 近藤勇は幕末の世に新選組局長として活躍した事でよく知られているね 愛刀は虎徹で決め台詞は「今宵の虎徹は血に餓えている」。 杏子ちゃんも決め台詞の一つや二つは持っていてもいいんじゃないかな? そんな近藤の最期は戊辰戦争で敗れ、政府軍側に板橋刑場で斬首されたみたい また、17日が「ド(十=とお)ナー(七)」の語呂合せから今日は「生命・きずなの日」とされているみたい わたしと杏子ちゃんの絆は永遠だよね! 「ちくしょー!なんてザマだよ…くそっ…!」 杏子ちゃんが荒れている。どうやらkonozamaを食らってしまったらしいの 「あたしの黄金の鳩サブレまだ届かないのかよ!」 杏子ちゃんは今日発売の老舗のお菓子屋さんの新商品「黄金の鳩サブレ」を注文したらしいの でも、それはまだ届かないみたい。もう配達時間は過ぎてしまっているので今日は来ないだろう 「なぁ、明日はきっと来るよな…?」 ちょっと、配達状況を見てみようか杏子ちゃん? 「そんなこと出来るのか?」 注文した時に来たメール見なかったの? 「メールが来たのは確認したけど中身までは見なかったな」 肝心なのは中身だよ杏子ちゃん…。これからは見るようにしてね 「あぁ、分かったよ」 そんな会話をしながらわたしはPCを立ち上げて、着信メールを漁る これかな、杏子ちゃん?つ【Homzon.co.jp ご注文の確認】 「うん、多分きっとこれだと思う」 わたしはそのメールを開きURLをクリックして、現在の状況を確認してみる事にしたの …。Oh... これはひどいkonozamaを食らっちゃったね杏子ちゃん… 「お届け予定日が2012/5/24から2012/5/25だと…?」 ディスプレイに映し出された心ない無機質な文字に杏子ちゃんはわなわなと震えていた 怒りとも悔しさとも空しさとも苦しさともとれるその静かなる震えにわたしは少したじろいでしまったの 大丈夫、杏子ちゃん? 「あぁ。悪いな、手間かけさせちまって」 杏子ちゃん? 「うん。別にもう、どうでも良くなっちまったからね」 「希望と絶望のバランスは差し引きゼロだって、いつだったかあたし言ってたよな… 今ならそれ、改めてよく分かるよ 確かに通販は安いかもしれないけどさ、だけどその分、心にはkonozamaへの恨みや妬みが溜まって 一番大切な商品が届くまでのワクワク感さえ忘れて… 財布の幸せを祈った分、発送の遅さを呪わずにはいられない あたしたち消費者って、そう言う仕組みだったんだよな あたしって、ほんとバカ」 こんな悲痛な杏子ちゃんの姿見ていられないよ! わたしは衝動的に杏子ちゃんの身体を抱きしめちゃったの、あまりにも痛ましくて… 「なんだよ、あんた?あたしのことを慰めようって言うのか?」 杏子ちゃんのためなら…いいよ。私、杏子ちゃんの慰みものになる! 「後悔してもしらねーからな」 今日の杏子ちゃんは今までにないくらいに激しく、獣のようにわたしを求めてきたの まるで貪るようにわたしの身体を抱きしめ、絡めとって、愛塗れにする 辛かったんだね杏子ちゃん…わかるよ、杏子ちゃんのその気持ち だから全部わたしにぶつけて、スッキリしたらもう一度わたしに杏子ちゃんの笑顔を見せてね コメント 257 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/18(金) 00 35 14.40 ID m+LBuyME0 5月18日、小岩井コーヒー美味しいね杏子ちゃん 今日は長久手の戦いが始まった日でブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』が発刊した日 画家ドメニコ・ベッカフーミや作曲家グスタフ・マーラーの命日でもある 長久手の戦いは1584年に起こった小牧・長久手の戦いの中の戦いだよ 小牧・長久手の戦いは織田信長の死後の戦いで羽柴秀吉陣営と織田信雄・徳川家康陣営間で行われたよ 最終的にこの戦いはお互いが和睦して、引き分けで終わったみたいだよ グスタフ・マーラーは交響曲や歌曲の大家として知られる作曲家 彼の交響曲第2番「復活」の第5楽章は某詠唱の元ネタらしいよ ━━Auferstehn, ja auferstehn, wirst du, ━━蘇る、そう、汝は蘇るだろう Mein Staub, nach kurzer Ruh. 私の塵よ、短い憩いの後で。 Unsterblich Leben wird, 汝を呼ばれた方が der dich rief, dir geben.━━ 不死の命を与えてくださるだろう━━ なんかかっこいいね杏子ちゃん! そう言えば今日は「こ(5)とば(18)」の語呂合せで「ことばの日」みたいだよ 今日はいつも以上に杏子ちゃんに愛の言葉を囁いちゃおうかな?/// 今日はいい天気だ。いっぱい杏子ちゃんと遊べるぞ! なんて思っていたがそんな事なかったよ 朝起きるとわけのわからない頭痛や吐き気、眩暈を感じたの 次第にソファで座っている事すらも辛くなってわたしは力が抜けたようにソファからずり落ちた 杏子ちゃんの叫び声が聞こえてきたけど、それも段々聞こえなくなって意識は深淵の底へと沈んでいった 嗚呼そろそろお別れが近いのかもしれないね、とわたしは沈みながら思った わたしは目を覚ました。あぁ、わたしは気を失っていたのか 意識を取り戻したものの、身体は熱いし頭は痛い。身体も汗でびしょびしょ わたしが横たわっているのはどうやらお布団の上のよう。杏子ちゃんが敷いてくれたのかな? 「起きたか!」 杏子ちゃんはコップに氷水を入れてトタトタと台所の方からわたしのもとにやって来てくれた ごめんね杏子ちゃん、世話焼かせちゃって… 「そんなこといいからまずは水飲めって…。あと、体温も計ってみな」 杏子ちゃんはわたしのパジャマをはだけさせて、わたしの腋に体温計を宛がう 「ちゃんと腋しめろって…」 うん、ごめんね杏子ちゃん 「…。あんた、あたしのことからかってんのか?」 信じられないかもしれないけど、これで思いっきり力入れてるの でも体温計すら挟めないほどになっちゃったみたいだね、わたし 「どういうことだよ…オイ…」 うん、そろそろ杏子ちゃんにも話しとかなくちゃね 「不治の病だって…?」 うん、隠しててごめんね?杏子ちゃんにだけは知られたくなかったから… どうせなら、この事は墓場まで持って行きたかったけど、もうバレちゃったしね わたしの余命はあと2日、よくても1日ってお医者さんが言ってたの 「はは…そうやって、またあたしのことをからかってんだな…?流石にタチ悪いからやめなよ」 杏子ちゃんは無理に笑顔を作って、それでも身体を震わせながら言ったの ごめんね杏子ちゃん、これ、嘘じゃないんだよ… 「ふざけんな!あんた言ったじゃないか!もう誰もあたしのことをひとりぼっちにしないって!」 本※ごめ▲※○◆杏子▲ちゃ●◆… 「おい!おい!っざけんじゃねーよ…!チクショー…」 バタッドサッわたしは死んだ なんて感じで杏子ちゃんに看取ってもらいたいの 「縁起でもねーこと言うんじゃねーよ」 えへへ、ごめんね/// 「分かりゃいいんだよ///」チュッ コメント 330 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/19(土) 00 25 55.34 ID Dl1OejcN0 5月19日、お風呂上りに食べようと思っていたピノが杏子ちゃんに食べられちゃったの… 今日は直方隕石が落下してきた日でオリエント急行の最終便がパリを出発した日 哲学者のヨハン・ゴットリープ・フィヒテや西田幾多郎の誕生日 直方隕石は貞観3年、清和天皇の治世の頃に現在の福岡県直方市に落下した隕石 世界最古の落下の目撃記録のある隕石であるみたいで、隕石は現在も須賀神社に保管されているんだって そういえばトクサネシティの白い隕石に何回か話しかけるとデオキシスが出てくるって噂があったね 西田幾多郎は日本で最も有名な日本人の哲学者といっても過言じゃないと思うよ 彼はドイツ観念論のカントやヘーゲル、実存主義のフッサールやキルケゴールなど多くの哲学者について学んだの 彼の著書『善の研究』から知る事が出来るけれど、彼の思想は実に日本人的なものに思えるよ 西田の思想は西洋の思想や日本の思想、仏教の思想などが織り交ざって構成されているとかいないとか また、今日は日本初のボクシングの世界チャンピオンが生まれた事に因んで「ボクシングの日」とされているらしい ボクシング…。痛いのは嫌だよ杏子ちゃん! でも、夜のベッドで杏子ちゃんに痛いことされるのは嫌いじゃないけれどね/// なんか暇だったから近所のお寺にやってきたの 別に入信するってわけじゃないから、教会側の杏子ちゃんが来ても平気だろう お寺って言っても別に荘厳な仏殿があって、その中に観音様とかが鎮座しているってわけじゃない それでも、やっぱりお寺っていうのは何か落ち着くような感じがあるね でも、お散歩なら鎮守の森がある神社の方が似つかわしいかな? 「こう静かなところもいいよなー」 杏子ちゃん、今日はお菓子を咥えていないね? 「これでも一応、聖職者の娘だからな。流石に時と場所をを弁えるさ」 時と場所?ここが神聖なお寺だから? 「あぁ。誰だって、自分の信じている神様だとか仏様だとかの前で無礼なことされてら良い気分はしないだろ? 別にあたしは神様の前で菓子食ったって無礼だなんて思わないけど、こういうことを嫌う奴もいるしな」 意外と他人の目を気にするんだね、杏子ちゃん 「別にそんなことねーさ。宗教的な場所以外では普通に買い食いとか食べ歩きとかしてるし」 それならわたしもやってるよ 「あたしはただ宗教的なことには普通のやつよりちょっとだけ敏感ってだけなんだよ でも、世間じゃあたしみたいなのってあまり好かれないらしいけどな」 そんな事ないよ!初詣とかで普通にゴミとか捨てて行く非宗教者より立派だと思うよ! 「へへ、ありがとな。でもそんな奴らと比べてもらいたくないね」 そういえば、このお寺って夜に出るらしいよ? 「出るって何がだよ?」 幽霊だよ幽霊!たまに早良親王とか平将門とかの怨霊とかも出てくるらしいよ 「へぇ~。幽霊ねぇ。別にいたって不思議なことはないね」 流石、ベテランの魔女を狩る魔法少女だね。でも、幽霊を怖いとか思ったりしないの? 「幽霊より魔女の方が怖いよ。下手したらぶっ殺されちまうしな」 魔法少女の杏子ちゃんが言うとなんか重みがあるね… 「ベテランの貫禄ってやつか?」 確かにその通りだけど自分でベテランだなんて杏子ちゃんったら/// 「そう言われるとちょっと自分でも恥かしくなってきたな///」 「でもまぁ安心しなよ。幽霊とか怨霊とかが襲って来ても、あたしがあんたのことを護るからさ」 教会生まれのK(きょうこ)ちゃんかっこいい/// 「へへ///。でも、幽霊って別に故意に人間に害を与えてるんじゃないと思うんだ」 と言うと? 「ほら、心霊スポットがどうだとかでよく騒いでる奴いるじゃん? でも、幽霊からしたら迷惑だと思うんだよな。あんただって人の家の前で騒がれたらむかつくだろ?」 確かに言われてみればそうだね。やっぱり杏子ちゃんは流石だね、幽霊視点でものを考えるなんて 「おい!流石ってどういうことだよ?」 だって杏子ちゃんは赤い幽霊(ロッソ・ファンタズマ)じゃない?/// 「それは恥ずかしいから言うなって言っただろ///」 わたしはつい調子に乗って杏子ちゃんをからかいすぎちゃったの だからその晩、わたしはロッソ・ファンタズマをした沢山の杏子ちゃんにおしおきあんあんされちゃったの/// コメント 384 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/20(日) 00 29 15.13 ID 2az7Imsx0 5月20日、あともう少しで半年がすぎるね杏子ちゃん。怖いね時間って。 今日はパリでメートル条約が締結された日で、味の素が発売された日 探検家クリストファー・コロンブスや平民の畠山勇子の命日 味の素はお味噌汁なでで使う調味料として有名だよね 味の素の主な原材料はグルタミン酸ナトリウムなんだって。よく知らないや コロンブスは大航海時代において初めてアメリカ海域に到達した一人とされてるよ 日本ではあまり知られていないけど彼はインディアンの人々に対して大虐殺を行ったみたい だから、彼がアメリカ大陸を発見した10月12日を「コロンブスデー」という記念日としている事に対して、 インディアンの人は大きな反感を抱いているらしいの 畠山勇子は1891年の大津事件の際に、ロシア皇太子に謝罪の遺書を残して自殺した女性 大津事件は、来日中のロシア皇太子が暴漢(津田三蔵)に襲われて重傷を負った事件 この事件での日露関係の悪化を懸念して、畠山勇子は嘆願書を京都府庁に投じて自殺したと言われるよ 因みに大津事件と畠山勇子の間に直接的な関わりは全くないの また、今日はにメートル条 約が締結されたことに因み「世界計量記念日」に制定されているよ わたしも杏子ちゃんの事、たっぷり測量しちゃおっかな? 朝ぼらけ。杏子ちゃんは優しい旭日の光を受け起床する 杏子ちゃんは寝台からゆっくりと降り、うんと背伸びをしてカーテンを開け、窓も開ける 心地良い朝の匂いを味わい、一日の始まりを確認した杏子ちゃんは眠るわたしの身体をゆさゆさと揺さぶる 普段はこれで起きるのだけれども、それでもわたしが起きない場合、杏子ちゃんはわたしの唇にキスをする 所謂「おはようのキス」というやつだね。 このキスは夜の濃厚なキスとは対照的に、朝風のような爽やかなキス。 実は起きていても、わたしはこのキスが欲しいが為に寝た振りをしているという事もしばしば 朝。杏子ちゃんは小さな可愛らしいお口を大きく開けてフランスパンにかぶりつく 口をあける度にチラリと見える健康的な八重歯は杏子ちゃんのチャームポイントの一つ いつも何かを食べる時は決まって笑顔の杏子ちゃん。 「ごちそうさま」の後の「美味かったよ」、「ありがとな」、といった言葉はわたしに一日の活力を与えてくれる そう言ってもらえるとわたしは嬉しくなって、もう「ごちそうさま」をしたのにデザートを作ってあげたくなる 作るといってもプレーンヨーグルトに苺ジャムを加えて掻き混ぜるだけ。 それを透明なお皿に装ってミントの葉なんかを乗っけちゃってみるの。 すると、ミントを添えるだけでなんちゃってレストランのデザートに大変身。 正直、ミントなんて要らないけど「レストランのデザートみたいだな」って杏子ちゃんが喜んでくれるから付ける。 杏子ちゃんの笑顔の為ならわたしはどんな手間や時間だって厭わないよ そんな事を思いながら杏子ちゃんの可愛らしいお顔を見る お口の周りに白いヨーグルトをつけちゃって、杏子ちゃんったらまるで小さな子どもみたい お昼。杏子ちゃんは日課のパトロール。わたしもそれに随行させてもらうの 杏子ちゃん達魔法少女がこうやってお仕事をしてくれているお陰でわたし達は平和に暮らせるの でも、それを杏子ちゃんに言うと「あたしは自分の為にやっているだけだ」と答える。素直じゃない所も可愛いね だけど最近は使い魔も魔女も仕事をサボっているらしくて、杏子ちゃんはよく「腕がなまっちまう」と言っている 杏子ちゃん曰く「もうパトロールってよりただの散歩だよな」。 わたしとしては安全に杏子ちゃんと一緒にお散歩出来るのはとても嬉しい事だけれどね 因みに今日の昼食はいつものお散歩コース上にあるイタリアンレストランでペスカトーレだったの。 夜。面白いテレビ番組もやっていないので借りてきたDVDを観ながら杏子ちゃんとお夕飯。 今日はお米を食べていなかったので、夕飯は海鮮丼にした。 わたしも杏子ちゃんも海鮮丼は大好きだ。作るのが楽だし、何より美味しいから。 食後は少し羽根を伸ばした後に、一緒にお風呂に入って一日の疲れや汚れを落としたの。 深夜。艶やかな柔肌を晒す杏子ちゃん。顔は真っ赤に火照っている。 部屋の電気を消して、お互いの名前を呼び交わしながら愛し合うわたしと杏子ちゃん このように、わたしと杏子ちゃんの一日は愛に始まって愛に終わるの コメント 441 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/21(月) 00 40 16.19 ID hfQ4L4nz0 [1/2] 5月21日、杏子ちゃんきょこきょこ 今日は紀貫之らが『古今和歌集』を撰進した日で、日本で裁判員制度が開始した日 政治家板垣退助の誕生日で、医学者野口英世の命日でもある 古今和歌集は日本で最初の勅撰和歌集で延喜5年、醍醐天皇の治世に完成したの 撰者は紀貫之以外には紀友則・壬生忠岑・凡河内躬恒が挙げられるよ 板垣退助は自由民権運動の指導者で後藤象二郎らと民選議院設立建白書を建議した事で有名だよ 彼の最期の言葉「板垣死すとも自由は死せず」は創作みたい 因みに板垣退助は板垣征四郎とは血縁関係はないんだって そういえば今日は金環日食が173年ぶりに見られるらしいよ。円環じゃなくて金環だよ! 金環日食は太陽に月が重なり、指輪のような形に見えるんだって。楽しみだね杏子ちゃん! 日食を思わせる神話は世界中に沢山あって、日本の神話の場合は「天の岩戸」がそれに当たるみたい 天の岩戸神話は天照大御神が弟の須佐之男命の乱暴にキレて天の岩戸に篭っちゃったって話だよ 今日は晴れるといいね杏子ちゃん! 今日は夜から外出するよ杏子ちゃん! まだ夜は明けていない。 確実にポリスメェンに発見されたら補導されてしまう時間。でも、わたし達は行くよ だって今日は金環日食。それがどのくらいの価値のある現象なのかは知らないけれど、かなりレアな現象らしいの ならば、こんなレアなイベントを逃すわけにはいかないよね? きっとこのイベントはわたしと杏子ちゃんのラブロマンスストーリーの中でも大きなイベントになると思うの 「なんとか日食だっけ?それを見るために昨日はあんなに早く寝たんだな」 おっ、杏子ちゃんも知ってたの? 「ニュースかなんかで言ってたのを思い出しただけだよ それにしてもそのなんちゃら日食ってのはそんなに凄いものなのかい?」 う~ん、わたしにもよく分からないけど少なくともレアな現象だとは思うよ 日本で次に日食が見られるのは2030年くらいになるって言っていたから 多分わたし、そんなに長生き出来ないと思うし… 「あんたはどんだけ短命なんだよ?」 だって18年も経ったら中年だよ!華麗臭とか漂い始める年齢だよ!? そんな身体で杏子ちゃんに抱きしめてなんて言えない、キスしてなんて言えないよ… 「30前後で中年ってあんたどんな年齢観してんだよ…」 だってぇ… 「それに、あんたは一つ大きな勘違いをしているよ 別にあんたがどんだけ年をとろうが、どんな姿になろうがあたしはあんたの事を愛し続けてやるよ…///」 杏子ちゃん/// でも世間体が… 「はぁ~。あんたはセケンテイなんてつまんないもんを気にするつまんない奴だったのか? セケンテイなんてつまらないものの為に好きな奴を愛せなくなっちまうのか? それならあんたの愛はそんくらいのもんだったってことさ」 酷いよ!そんな言い方ないよ!それにわたしの杏子ちゃんへの愛はそんなもんじゃないよ! 「だろ?それじゃあどうしてそんなセケンテイなんかにこだわる必要があるのさ? あたしは別に世間から白い目で見られようと石を投げつけられようと構わないさ。まぁ、慣れてるってこともあるけどさ」 杏子ちゃん…。わたしが間違ってたよ… 「わかってくれればいいんだよ。さぁ、そんな顔してないで日食ってのを見に行こうぜ?」 町外れのちょっとした小高い丘。わたしと杏子ちゃんはここで日食を観測するつもり でも、時間がちょっと早すぎた。まだ、お空は暗いし夜風もちょっと寒い。 だから、わたしと杏子ちゃんは身体をくっつけてお互いの体温で温め合う。 でも、杏子ちゃんと密着しているうちになんだか気分が高揚してきちゃって、なんだか頭がクラクラしてきちゃったの/// 杏子ちゃんもわたしと同じようで、甘い吐息をつきながら、わたしの唇を求めるようになってきちゃったの/// まだ日食までには時間があるね。それまで、この誰の目も気にする必要のないここで激しく愛し合う事にしたの/// あっ///わたしが杏子ちゃんに食べられちゃったよぉ/// コメント 485 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/22(火) 00 22 11.98 ID Eeh6ptqO0 [1/2] 5月22日、ゴーグル無しじゃあ日食見えないなんてそんなのあんまりだよ!ねぇ杏子ちゃん!? 今日は第一次吉田茂内閣が発足した日で東京スカイツリーの開業予定日 作曲家リヒャルト・ワーグナーの誕生日で第44代天皇元正天皇の命日でもある 東京スカイツリーは2008年7月14日に着工し、2012年2月29日に竣工した電波塔だよ スカイツリーの高さは約634mで、高さ約333mの東京タワーのと比較すると約1.9倍の高さを誇るの 因みにスカイツリーが開業するからって東京タワーを破壊するって事はないから安心してね杏子ちゃん! 夏になるまでには一度、杏子ちゃんと一緒に訪れてみたいものだね リヒャルト・ワーグナーは哲学者フリードリヒ・ニーチェと親交のあった作曲家として有名だよ ニーチェの著書『悲劇の誕生』ではワーグナーの作品への賛美が読み取れるらしいよ でも、最終的にワーグナーとニーチェは決裂しちゃうの ワーグナーの作品は北欧の神話や伝承をモチーフにしたものが多く代表作には以下のものがあるよ 楽劇『ニーベルングの指環』の『ヴァルキューレ』『ジークフリート』『神々の黄昏』など 『ヴァルキューレ』の「ワルキューレの騎行」はあまり音楽に詳しくない杏子ちゃんも聞いたことがあるんじゃないかな? それにしてもスカイツリーいつか行ってみたいなー。綺麗な夜景を背景に愛を囁いたらきっと杏子ちゃんもイチコロだよ/// 予想通り、今日はどのチャンネルを回してもスカイツリーのことばかりを報道している 因みにわたしと杏子ちゃんはお家でお昼ご飯にズワイ蟹を食べていたの 杏子ちゃんはズワイ蟹の脚の甲羅と格闘している。鋏を使ってもなかなか上手く割れないみたい 「あー!」と苛立った声をあげて杏子ちゃんはとんでもない事をし始めたの 槍を取り出してその柄を思いっきり神の脚に叩きつける杏子ちゃん。今、すごい音がしたよ! 蟹の方を見ると堅く赤い脚は綺麗に真っ二つに割れ、ピンク色の身が露出していた。杏子ちゃんすごい… 「へへ、こっちの方がその鋏を使うよりこうやっちまった方が手っ取り早かったな」 パワフルで豪快な杏子ちゃんも素敵だよぉ…/// 「それにしてもなんでスカイツリーって名前なんだ?別にスカイタワーでもいいんじゃないか?」 確かに言われてみればそうだね。でも、なんかスカイタワーって響きがカッコ悪くない? 「じゃあ漢字にしてみるとかはどうだ?天空の塔なんてかっこいいじゃん」 なんかそんな名前のダンジョン、ドラクエであったよね 「あぁ、スカイドラゴンが出てくる所か。確かモンスターズ2だったよな」 よく覚えてるね杏子ちゃん! 「最近久しぶりにプレイしているからな」 そんな杏子ちゃんに問題だよ!スカイドラゴンとやまたのおろちを配合すると何になるでしょう? 「しんりゅうだな。確かに強いけど、あまり早くつくっちまうとレベルが上がり難いから要注意だな」 なんか杏子ちゃんとお話してたらわたしもやりたくなってきちゃったよ 「じゃあいつかやろうぜ!お見合いとか対戦とか協力対戦とか!」 話が反れちゃったね。でも、東京天空の塔ってちょっと変だよね 「じゃあ東京天空の樹か?これだとタイジュの国みたいだな」 天空の樹? そうだ!東京ユグドラシルなんてどうかな?かっこよくない? 「ごめん、はっきり言ってダサい…」 だよね…。 「ところでユグドラシルって何だ?確かドラクエにいた気がするけど」 ローズバトラーとギガンテスの配合でできるお手軽な植物系最強クラスのモンスターだね でも、わたしが言ったのはそっちじゃなくて世界樹の方のユグドラシルだよ。北欧神話に出てくるアレだよ! 「世界樹?世界樹の雫も世界樹の葉も便利だよな」 ちょっとドラクエから離れようよ杏子ちゃん! 「はは、悪いな。あたしの最近のマイブームになってるからつい…」 そんな杏子ちゃんはこうだー!/// 「あははははくすぐったいからやめてくれよぉ///腋はなしだって言ってるだ━━あんっ///」 杏子ちゃんったら可愛い声で鳴いちゃって///もっと鳴かせてみちゃおっと/// そしてわたしと杏子ちゃんは愛のほこらでお見合いしたのでした/// コメント 524 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/23(水) 00 39 20.88 ID Nxo0Oblf0 5月23日、なんだかちょっと寒いね杏子ちゃん 今日は高橋名人の誕生日でナチス・ドイツ親衛隊の指導者ハインリヒ・ヒムラーの命日 高橋名人は16連打とか「ゲームは1日1時間」とかで有名なファミコン名人 でもこの時代、特にRPGとかは絶対1日1時間以上やっちゃうよね杏子ちゃん 連打系のゲームも手が痛くなるから正直苦手なの ハインリヒ・ヒムラーは大戦中、ユダヤ人に対してホロコーストを組織的に実行した事で悪名高い ヒムラーはヒトラーからは「忠臣ハインリヒ」と呼ばれていたみたいだけど、 大戦末期には当時のドイツの戦況を絶望し独断でアメリカと講和交渉を試みたけど失敗しちゃったの ヒムラーのこの独断行為が、ヒトラーの逆鱗に触れてしまった事もけっこう有名だよね 因みにヒムラーにはRSHAの初代長官ラインハルト・ハイドリヒの操り人形であるとの風評があったみたい ロンギヌスランゼ・テスタメントの某獣殿の元ネタはこのラインハルト・ハイドリヒだろうね ヒムラーは5月22日に英軍によって拘束され、23日、奥歯に隠し持っていた毒薬のカプセルを噛み砕き倒れたの その場にいた英軍兵士達はヒムラーの身体を逆にしたり催吐剤を使って毒を吐かそうとした無駄だったみたい その語ヒムラーの遺体はリューネブルクの森に埋められたんだって。何処に埋められたかは不明らしいけどね。 また、今日は5月23日の「523」が「こいぶみ」と読める事から「恋文の火」、 日本で初めてキスシーンが登場する映画が封切りされた事から「キスの日」なんて呼ばれているみたい キスの日って言っても毎日杏子ちゃんとキスしてるわたしには特別なものは感じられないなぁ。ね?杏子ちゃん/// 今日は一日中雨だったから杏子ちゃんと一緒にお風呂に入る事にしたの 戦闘に行くのも考えてみたんだけど、そこまで行くのが大変だからやめたよ おうちの湯船はそれほど大きくないからわたしと杏子ちゃんが入ったらお湯がたっぷり流れ出てしまう なんか勿体無い気もするけど杏子ちゃんとキャーキャー言いながら一緒に入れるだけで幸せだからよしとしよう それにしても杏子ちゃんの素肌は綺麗だし柔らかくて羨ましいなー。 「きゃっ///いきなり人の腋撫でるんじゃねーよ///」 だって杏子ちゃんの腋ってとっても魅力的なんだもん 杏子ちゃんの魔法少女姿を見た時からいつかこういう事してみたいなーって思ってたんだ/// 「ちょっと///マジ…んっ///でっ…勘弁してくれよぉ…///」 「ったく…あんたはほんと、すぐ調子に乗るやつだな」 ごめんね杏子ちゃん。でも、満更でもなかったでしょ?/// 「まぁな/// ってあんた全然反省してねーだろ?」 反省してるからこうやって杏子ちゃんの髪を乾かしてあげているんじゃない それにしても杏子ちゃんの髪ってサラサラしているし綺麗だよね。 わたしは杏子ちゃんの頭の全体をさっと触ってちゃんと乾いた事を確認してドライヤーの電源を切る 「おっ、終わったか?ありがとな、あんたの櫛遣いはほんと気持ちいいよ」 杏子ちゃんはそう言うと、テーブルに置いてあったリボンををつけ始めたの すると、ぴょこんといつもの杏子ちゃんのあほ毛ちゃんが顔を出した。久しぶりあほ毛ちゃん! 「おい。くすぐったいからあんまりいじらないでくれよ///」 だって杏子ちゃんのあほ毛って面白いんだもん!杏子ちゃんは気付いていないかもしれないけど この子と遊ぶととっても楽しいんだよ! 「アホ毛なんかと遊ぶんならあたしと遊べよ!」 えっ、杏子ちゃん?/// 「あっ///」 杏子ちゃんったらアホ毛ちゃんにヤキモチ妬いちゃったの? 「ばっ///そんなんじゃねーよバーカ///」 素直になれない杏子ちゃんも可愛いよね、ねっ?アホ毛ちゃん?/// 「だからあたしの毛に話しかけるのやめろよ!!!さもないと…」 ちょっ杏子ちゃん?何やってんの?やめてよ!ひどいことしないで! 杏子ちゃんはわたしの目の前で、自分のアホ毛ちゃんを引っこ抜こうとしたの 「こいつの命が欲しければ、こいつなんかとじゃなく、あたしに話かけろよ///」 ひどいよ杏子ちゃん!こんなのってないよ!!アホ毛ちゃんを人質に取るなんて!! こんな悪い杏子ちゃんには少しお仕置きが必要みたいだね/// わたし達はたっぷり愛し合って、杏子ちゃんはすっかり果てちゃっていた 杏子ちゃんのアホ毛ちゃんも疲れちゃったみたいでびくんびくんと痙攣を起していたの コメント 564 名前:†[sage] 投稿日:2012/05/24(木) 00 49 09.40 ID xwuhrWLm0 [1/2] 5月24日、杏子ちゃんのホットパンツ姿はやっぱりいつ見ても素晴らしいね 今日はWWⅠでイタリアが三国同盟を破棄して連合国側で参戦した日 欽明天皇や天文学者ニコラウス・コペルニクスの命日でもある イタリアの連合国としての参戦はドイツ・イタリア間の国交断絶を齎したの 因みにWWⅡで、イタリアは10月13日に対独宣戦布告を行ったけど、連合国には数えられてないみたい ニコラウス・コペルニクスは天動説が主流だった世で地動説を唱えた天文学者として有名だよ 彼の名前をとって哲学者イマヌエル・カントは自身の哲学をコペルニクス的転回と評したの 現在では物事の見方が180度変わってしまうような場合によく「コペルニクス的転回」という言葉が使われるよ つまりコペルニクスは天文学に、カントは哲学にパラダイムシフトを齎したって事だね 因みに杏子ちゃんもわたしの人生観にコペルニクス的転回を与えてくれたんだよ 杏子ちゃんとの出逢いが無機質な社会の歯車に捕らえられていた無感情なわたしを解放してくれたの お陰さまでわたしは自由になって人生も薔薇色になったよ!本当にありがとね杏子ちゃん! わたしの目の前に杏子ちゃんのお尻がある わたしの目の前で杏子ちゃんが四つん這いになっているの なんて言うと変態チックに聞こえちゃうけど、全く疚しい気持ちもないし、そんな状況でもないよ わたしは絨毯の上で寝転んでいて、杏子ちゃんはその隣でお部屋のお掃除をしてくれているだけ お掃除と言っても四つん這いになって、炬燵の下の埃をローラーみたいなアレで床をコロコロしてくれているだけ どうやらさっき、テーブルの上の空のコーンフレークの袋を間違って下に落としちゃって、炬燵の下に粉をぶちまけちゃったみたい 杏子ちゃんは「あーちゃー、やっちまったなー」とぼやきながら床をコロコロしているの それにしても杏子ちゃんのお尻って魅力的だなー///すりすりしちゃいたいよぉ/// ホットパンツの上からでもわかる杏子ちゃんの綺麗なお尻の形、見ていてムラムrじゃなくてゾクゾクしちゃう ホットパンツですらこれなんだから、ブルマとかスパッツとか穿かせたらもっと素晴らしいんだろうなぁ…/// わたしはお尻フェチではなかったハズなのに、いつの間にかに杏子ちゃんのお尻に魅了されている 思えば、杏子ちゃんに出逢ってからわたしの嗜好は増えるばかりだ 腋。太腿。アホ毛。あの慎ましやかで小振りで成長途中の胸。八重歯。アホ毛。美脚… 杏子ちゃんに与えられたわたしのフェティシズムは枚挙にいとまがない でも少し考えてみると何かおかしい。 確かにわたしは杏子ちゃんから沢山の嗜好を与えてもらったはず。 だのに、わたしは杏子ちゃん以外のそれらを見ても何も思う事はない。 例えば、わたし或る胸の慎ましやかな娘を知っている。でも、その胸を見ても何も思わないの 例えば、わたしは或る綺麗な腋を持つ娘を知っている。でも、その腋を見ても何も思わないの いや、何も思わないって言ったら嘘になるかもしれないね。わたしはそれらに可愛い、綺麗、という感想を抱く でも、それだけ。ただ可愛い、綺麗、ってだけ。わたしが杏子ちゃんに抱く「可愛い」、「綺麗」って気持ちとは全然違うの この事を踏まえてみるとわたしは果たして貧乳フェチ、腋フェチなのか疑問を持たざるを得ない フェティシズムというのは普通、一般的な意味で普遍的なものであるはずだ 自分が無意識下で或るフェティシズムの対象に基準を設け、それを満たしたものに対し熱情的な思いを抱く、 わたしはフェチの原理についてこう考えている。 この考えに当ては填めてみると、わたしは貧乳フェチ、腋フェチであるとは到底言えないだろう わたしは少し思考を巡らせ、ある結論に至ったの。 私は腋フェチでも貧乳フェチでも八重歯フェチでもお尻フェチでもない 「佐倉杏子フェチ」なの。杏子ちゃん自身がわたしのフェチの対象なの 貧乳も、八重歯も、お尻も、アホ毛も、赤髪も、ホットパンツも、何もかも、杏子ちゃんのものだから心惹かれるの 「おい///そんなじっくりあたしの尻なんか見て何が楽しいのさ?///」 ん?ああ、どうやらわたしは無意識に杏子ちゃんのお尻を見つめていたらしい 「ひょっとして、あんた尻フェチとかいうやつなのか?///」 ううん、そんな事ないよ。わたしはお尻フェチなんかじゃなくて「杏子ちゃんフェチ」だよ! 「こっぱずかしいこと言うなよ///」 この杏子ちゃんの照れた表情も、声も、アホ毛の揺れ方も、全部大好きだ やっぱりわたしは杏子ちゃんフェチなんだなぁと改めて気付かされる そして、その晩わたしはフェティシズム杏子ちゃんにをフェチシズムを満たしてもらったの/// コメント 【次】
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ああ、ゆっくりでいいよ。私に合わせなくていいからさ。 そうそう、あんたのためにカーペットを買ってきたんだ。後で敷いてやるから待ってな。 ごめんな、ずっとフローリングで。もっと早く気付いてやるべきだったよ。 股関節形勢不全……レトリーバーには多いんだってな。ごめんな、何も知らなくて……」 「なぁ、頼むからさ……少しでいいから食ってくれよ。ロイヤルカナンの高級品だぞ? あんたが大好きだったフードじゃないか。じゃあ、じゃあせめてこれだ! 緑イ貝のサプリ。 獣医師さんにもらったんだ。今のメロゥにはこれがいいだろうって。なあ、頼むよ……。 ほんとに少しでいいんだって。食べなきゃ薬が飲めねえだろ…………」 「なんでだよ! なんでなんだ! なあ……あんたは今まで頑張ってきたじゃんか! 目の見えない人のために、暑い日も寒い日も自分を犠牲にして頑張ってきたじゃんか! なのに……なんでだよ! なんでたった13年なんだよ!? なんでそんなに短いんだ!? こいつの人生は何だったんだ! 半分以上も仕事を押し付けられて……それでやっと解放されたってのに! やっと自分の好きなことができるようになったのに……! なのに、たったこれだけかよ!? メロゥは何のために生まれてきたんだよ!? なあ、あんたは……あんたは幸せだったのか? 答えてくれよ……なあ、いつもみたいにシッポ振ってくれよ……。 ほら、私の膝に顎を乗せてくれよ。頼むよ、なあ……! メロゥ……!!」 コメント 458 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/26(月) 00 09 07.90 ID grNfzWmV0 [1/5] 杏子ちゃんがごろごろしてスナック菓子を摘みながらテレビを見ている。 テレビ画面を見てみると犬が走っている。 大きな犬は舌を出しながら飼い主の投げたフリスビーを捕らえ、飼い主のもとに戻ってきた。 その犬は飼い主に名前を呼ばれ、頭を撫でられている。 とても嬉しそうな顔だ。 「犬って可愛いな~」 杏子ちゃんがごろんと僕の方に転がってきた。 そして、僕の膝に頭を乗っけて、僕が杏子ちゃんを膝枕している体勢になった。 よしよし、と僕は杏子ちゃんの頭を撫でてあげる。 そう、テレビで飼い主が犬を撫でていたように。 「へへ、お前は撫でるの上手いよなー」 と杏子ちゃんは可愛らしく甘えてくる。 まるで、杏子ちゃんって犬みたいだよね 「なっ!どういうことだオイ!」 今にも噛み付いてきそうな様子で抗議する杏子ちゃん。 「がるる・・・」 本当に犬みたいになってる杏子ちゃん可愛いなぁ 「可愛いって言ったか・・・?」 少し頬を染めて恥かしそうにする杏子ちゃん。 うん!わんちゃんみたいに可愛いよ! 「こんにゃろー!!」 杏子ちゃんが猛犬になっちゃった! さっきまでのチワワみたいな小型犬の杏子ちゃんに戻ってよ! 「さっきから、あたしのことバカにしてんだろ!?」 杏子ちゃんが顔を真っ赤にして吠える。 やめてよあんこちゃん!癒し系の小型犬あんこちゃんに戻って! 「なっ・・・!あんこちゃんはこの前やめろって言っただろーが!」 ますます顔を赤くしていく杏子ちゃん。 やっぱり杏子ちゃんをかまうのは楽しいなって。 じゃあ、わんこちゃんはどう? 「こいつ!もう許さねーぞ!」 杏子ちゃんが僕の事を押し倒す。 「へへ、好き勝手言いやがって。次はあたしが好き勝手する番だよ!」 杏子ちゃんはまるで発情した犬のように僕を見おろしていた。 「おいおい、さっきの饒舌ぶりはどうしちゃったんだよ?」 杏子ちゃんが僕の唇を奪う。 僕は抵抗したくても頭が蕩けてしまって抵抗できないの。 「はは、お前情けない顔になっちまってるぞ?」 杏子ちゃんの口からだらりと妖艶に輝く唾液の糸が引いている。 「ほら、まだ休みじゃないぞ?」 杏子ちゃんは僕の唇を、舌を弄んでくる。 んっ・・・もう乱暴なのはやだよぉ… 自分でも情けない言葉だ・・・。 「さっき、あたしのこと犬だ犬だって言ってくれたよねぇ?」 んっ・・・!やっ・・・! 「でも、お前も人のこと言えないよな?」 「だって、お前も犬みたいに鳴いてるんだからさ」 杏子ちゃんは不敵に笑うと再び僕の舌を弄び始めた。 「恥かしがることなんてねぇさ。 一緒に犬になっちまおうぜ・・・///」 僕と杏子ちゃんの夜の遠吠えは夜が明けるまで続いた コメント 601 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/27(火) 00 26 47.55 ID oX12hQ1S0 [1/5] 痛いよぉ・・・苦しいよぉ・・・ 僕は今とっても苦しい思いをしている。 身体が苦しいんじゃなくて心が苦しいのだ。 羞恥心で身体が燃えてしまいそう。 自分なりのプライドはズタズタに引き裂かれてしまったようだ。 でも、僕が悪いのだ。 わかってる。そう、調子に乗りすぎたのだ。 杏子ちゃんの優しさに甘えすぎたのだ。 当たり前だよね、顔を赤くした彼女が可愛くてついついからかいすぎちゃったんだから。 「はは、いい顔してんじゃんか?」 杏子ちゃんがリードをグッと引張る。 痛いっ! 僕に嵌められた首輪に、そして僕の首に衝撃が走る。 そう、僕は杏子ちゃんに犬扱いされているの。 彼女のことをあんこちゃんとかわんこちゃんとか言ってからかってたら怒っちゃったみたいで どこからか首輪とリードを持ってきてそれを僕に嵌めちゃったの・・・。 僕は抵抗するけどベテラン魔法少女の杏子ちゃんには勝てなかったの・・・。 可愛い女の子に力でも負けて、その上服従させられてるなんて恥かしすぎるよ・・・。 「ほらっ!わんって鳴けよ!」 杏子ちゃんが不敵に笑いながら四つん這いになったを見下ろすんだ。 でも、逆らったらもっとひどいことされちゃうよ。だから僕は杏子ちゃんの犬になるしかないの。 わん・・・/// 「なんで犬が鳴くのに恥かしがってんだよ?もっと大きな声で鳴けよ!」 そう言うと杏子ちゃんはまた強くリードを引張ろうとした。 やっ!やめてよ! すると杏子ちゃんがしゃがんで僕の顎をおさえる。 「犬は言葉なんか話さないだろ?ほら、なんて言うんだっけ?」 わんっ!わんっ!わんっ!わんっ! 「よしよし!やればできるじゃないか」 杏子ちゃんは犬を撫でるように僕の頭をわしゃわしゃと撫でる。 それはとっても恥かしかったけど、とっても気持ちよかったの。 「よーし、いい子にはご褒美あげねーとな///」 そう言うと杏子ちゃんは僕の押し倒した。 僕の身体と杏子ちゃんの身体が密着する。 小さいとは言え女の子の胸が当たってると変な気分になってしまう。 だから僕は敢えて杏子ちゃんから目を反らした。 「こらっ!ご褒美やるんだからちゃんとあたしの顔を見ろよ!」 そう言うと杏子ちゃんは僕の顔を無理矢理自分の方に向けた。 杏子ちゃんの顔は蕩けに蕩けていてまるで発情した犬のようだ。 そんなことを思っていると杏子ちゃんはいきなり唇を重ねてきた/// やっ///おふざけにしてもやりすぎだよ/// 「犬が言葉を話すんじゃねーよ!」 「それに冗談でこんなことしねーっつーの///」 んっ!はぁっ!杏子ちゃん/// 「んっ!バカ・・・お前は犬なんだから言葉使ったらだめだろ・・・んっ///」 杏子ちゃんにされるがまま僕は身を委ねる。 唇が、舌が、僕の全てが杏子ちゃんに貪られてとても気持ちいいの。 「はぁ・・・ほらっ!鳴けよ!」 あんあんっ!あんあん! 「はは・・・んっ/// いい声出すじゃねーか///」 んっ/// あんあん/// 羞恥心なんてとっくに消えていた。 ただ、僕は杏子ちゃんとのあんあんの快楽に身を任せることしかできなかったのだ。 コメント 721 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 00 18 25.81 ID odY5vZX90 [1/6] これは嬉しい誤算だったのか、それとも残念な誤算だったのか。 でも、杏子ちゃんはとても嬉しそうな顔をしていて、可愛かった。 「へへ、可愛いなこれ!」 杏子ちゃんは僕が買った首輪をつけてはしゃいでいる。 この際だ、この前買ったあの服でも着てもらおうかな・・・。 ねぇ、杏子ちゃん!一つお願いがあるんだけど・・・。 「なんだい?こんないいもん買ってくれたんだ。なんでも言うこと聞いてやるよ」 ありがとう!じゃあ、この前買ったあの服を着て首輪をつけて! 「仕方ねーな・・・ちょっとだけだぞ・・・///」 一瞬黙ってしまったが、やはり杏子ちゃんは交わした約束を忘れない良い子だ。 それを僕は目を閉じ確かめる。 「うぅ・・・恥ずかしい・・・///」 純白で薄いヒラヒラのワンピースを着ている杏子ちゃんは顔を真っ赤にしている。 下着が透けて見えそうで見えない。まるで焦らされているような感じだがそれがいい。 そして同時に絶対領域もよく映える。 窓から入ってくる風に吹かれてひらひらと綺麗な脚が露になる。 あぁ、とっても似合っていて可愛いよ杏子ちゃん! 僕は杏子ちゃんの頭をわしゃわしゃと撫でる。 「へへ、あたし・・・可愛いのか?」 昔は可愛いと言うと照れて嫌がっていたが、最近は素直に喜んでくれる。 ねぇ、もう一つお願いしてもいいかな? あんあん、って言って? 「なんだよぉ・・・それぇ・・・///」 お願いっ!ねっ? 「仕方ねーなぁ/// あんあん・・・///」 耳まで真っ赤にして上目遣いの杏子ちゃん。ちょっと意地悪しちゃおうかな? ダメだよっ!ワンちゃんはもっと大きな声で楽しそうに吠えるんだよ? 「あんあんっ!あんあんっ!」 僕がワンちゃんみたいに、と言った所には突っ込まない杏子ちゃん。 それはとっても恥かしくて耳に入らなかったのだろう? 「あんあん♪」 何度も言っているうちにノってきたようだ。さっきまでの恥じらい顔が楽しそうな顔に変わっている。 あんあん言うの楽しくなってきた? 「っ・・・///」 僕が意地悪を言うと杏子ちゃんは真っ赤になって下を向いてしまった。 こんな初々しい(?)杏子ちゃんもとっても可愛いよ! 僕は我慢できずに杏子ちゃんを押し倒してしまった。 「んっ・・・///」 僕は杏子ちゃんに顔を近づける。 いいよね、杏子ちゃん? 「うん・・・///優しくしろよ?」 僕は杏子ちゃんと唇を重ねた。 優しく触れるか触れないか分からないように杏子ちゃんの唇を愛でる。 「焦らすなよぉ・・・///」 じゃあ、どうして欲しいの? 「もっとあんあんして欲しい・・・///」 杏子ちゃんはそう言うと舌を僕の口に入れてきた/// 「んっ・・・///あんっ・・・///」 んっ・・・あっ・・・ん・・/// 「あんっ・・・/// もっと・・・あんあんしてくれよ///」 杏子ちゃんはそう言うと僕のことを強く抱きしめて激しく僕の唇を、舌を貪ってくる。 僕も杏子ちゃんを強く抱きしめて杏子ちゃんの全てを激しく、強く愛する。 「はぁ・・・はぁ・・・/// 大好きだよ///」 僕もだよ・・・///杏子ちゃんっ/// せっかくの新しいワンピースも僕達の愛によってびしょびしょに濡れてしまった。 コメント 740 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/28(水) 02 09 22.12 ID eUTdndTw0 [2/2] まどか「杏子ちゃんが構ってくれないから、わたし契約する」 ほむ「待ってまどか!私がそばにいるから契約しn」 まどか「杏子ちゃんじゃないと駄目なのっ!そうだ、ほむらちゃん杏子ちゃん連れてきてよ!」 ほむ「そんな!」 まどか「じゃあ、わたし契約するね」 ほむ「連れてきたわ」 杏子「いきなり何しやがるてめぇ!」 まどか「やっぱり、ほむらちゃんはわたしの最高の友達だね!」 ほむ「マドカァー!」 まどか「キョウコチャン!!」スリスリ ほむ「へ?」 まどか「ありがとね、ほむらちゃん!もう帰っていいよ」スリスリ 杏子「やめろよぉ///」 ほむ「ちょっと待ってまどか!」 まどか「も う 帰 っ て い い よ 」 ほむ「ヌグウウウウ!」 杏子「ふっざけんじゃねぇ!ほむらを泣かせる奴はあたしが許さない!あたしから離れろ!」バンッ タタッ ほむ「杏子…」 杏子「大丈夫か?」ナデナデ ほむ「え、えぇ(キュン///)」 まどか「こんなの絶対おかしいよ!」 杏子「おかしいのはまどかの方だ!友達を粗末にする奴はあたしが許さない」 ほむ「キョウコー!」 杏子「ホムラタン!」 まどか「こんなのこんなのこんなのこんなの絶対おかしいよいよいよいよいよよよよよよよ」 ほむ「ギュッと抱きしめてもらえないかしら」イチャ 杏子「ほむらは可愛いな」イチャ まどか「」 ほむ杏「キャッキャウフフ」 まどか「」 コメント 830 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 00 38 20.58 ID zQ4efJN90 [1/6] わたしに嵌められた可愛らしい首輪とそれに繋がったリード。 そう、それはまるで犬のような姿だったの。 自分でやったんだけどねっ! 杏子ちゃんの犬。杏子ちゃんの愛犬・・・/// 「なぁ、もうやめにしようぜーこんな事」 杏子ちゃんが顔を赤らめながら言った。恥かしがる杏子ちゃんもとっても可愛いよ! えー!ちゃんとリード持っててよ杏子ちゃんっ!わたしは杏子ちゃんのワンちゃんなんだからっ! わたしは無理矢理に杏子ちゃんにリードを持ってもらうようにする。 「なんかヤなんだよ、こういうの・・・。まるであたしがまどかをいじめてるみたいでさ・・・」 わたしはいじめられてるなんて思わないのに・・・ でも、杏子ちゃんにいじめられるならイヤじゃないなって! 「軽々しくいじめなんて言葉使うなよ・・・。辛いんだぞ・・・」 ハッとした。地雷を踏んでしまったのかもしれない。 そういえば聞いたことがある。 杏子ちゃんのお父さんは牧師さんをやっていた事があるって。 ひょっとしたら、その関係で杏子ちゃんはいじめを受けていた経験があるのかもしれない・・・。 ・・・。なんてわたしはバカなんだろう。さっきの何気ない一言が杏子ちゃんを傷つけてしまったのかもしれない。 っ・・・ごめんなさい・・・杏子ちゃん・・・。 わたし自身の思慮の浅さと愚かさに涙が零れそうになる。 「おいおい、泣かなくたっていいだろ?どうしたんだ?」 杏子ちゃんは驚いたような様子だったけど、すぐにわたしの頭をなでなでしてくれたの。 わたし・・・杏子ちゃんのこと傷つけちゃったかもしれない・・・ 涙で視界がぼやけて杏子ちゃんの顔がよく見えない。 「別にこんくらいで傷ついたりしねーって」 でも、杏子ちゃん辛そうな顔してた・・・わたしの所為で 「はー・・・。まどかは案外頑固だよなー」 呆れたように溜め息をつくと杏子ちゃんはわたしを思い切り抱きしめてくれた。 杏子・・・ちゃん? 「まどかはさっき、あたしのこと傷つけてるかもって言ってたけどそんなことねーよ それどころか、お前からはいっぱい元気もらってるんだぜ?」 杏子ちゃんはわたしの涙を優しく拭ってくれたの。 「だから、泣くのはやめなよ?お前が泣いてるとあたしまで悲しくなっちまうじゃねーか」 わたしは無意識に杏子ちゃんに思いっきり抱きついていた。 それはとっても温かくてとっても優しかったのでした。 「でも、言われてみたらまどかって犬っぽいかもしれないな」 杏子ちゃんがわたしの頭をなでばでして笑いながら言う。 「セラピードッグってしってるか?この前テレビでやってたんだけどさ、心の治療をしてくれる犬のことを言うらしいんだ そういう面でいったらまどかもあたしの心のケアしてくれるからな///」 若干恥かしそうにいう杏子ちゃんだった。 じゃあ、あたし杏子ちゃんのセラピードッグになる!いつまでも杏子ちゃんのこと癒し続けてあげる! 「はは、それは頼もしい━━」 杏子ちゃんが言い終える前にわたしが杏子ちゃんの唇を塞いだ 「んーっ///ぷはぁ・・・何すんだよ・・・///」 わたしが杏子ちゃんのこと癒してあげるねっ! そう言ってわたしは杏子ちゃんにルパンダイブする。 「ちょっと待てよぉ・・・///」 杏子ちゃんは若干涙目だった。 杏子ちゃんの上に馬乗りになって杏子ちゃんの唇を吸うわたし。 はぁ・・・///はぁ・・・///杏子ちゃんの唇おいしいよ・・・ 「うう・・・///まどかぁ・・・///」 わたしがっ・・・杏子ちゃんのこと・・・///癒してあげるからっ! 「あんっ!あんっ!」 杏子ちゃんはまるでワンちゃんみたいな声をあげる。とってもかわいい声だよ! わたしは続けて杏子ちゃんを抱きしめて杏子ちゃんを愛し続ける 「んあ・・・///あんっ・・・///あんっ///」 杏子ちゃんのあんあん声かわいいよ/// あんっ!あんっ! 「あんっ/// あんあんっ///」 この笑顔を護っていきたいと思うわたしなのでした。 コメント
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「する!」 杏子ちゃんは目を輝かせて大きな声で言った じゃあ、その前にお口を綺麗にしないとね わたしは杏子ちゃんの口周りについたコーヒーを舐めとる ちょっと甘すぎだよぉ… 「そういうあんただって甘い味がするぜ?」 わたし達は互いのお口直しを楽しむ 「これで綺麗になったな」 うん、そうだね こうしてわたし達のデートは甘いキスに始まったのでした コメント 125 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/17(火) 00 24 56.95 ID 9zVgpHpf0 1月17日、1月も半分が過ぎた 今日は応仁の乱が終結した日で、阪神・淡路大震災が発生した日 ローマ帝国皇帝テオドシウス1世や守護大名大内義弘らの命日だ また、阪神淡路大震災の発生した前の年にはロサンゼルスでノースリッジ地震が発生している そのまた別の年にはコンゴ民主共和国で火山が噴火したり、多国籍軍のイラク空爆により湾岸戦争が発生したりと穏やかな日ではない そんな1月17日を平和に杏子ちゃんと過ごせるわたしは幸せ者だろう 平和と安穏に感謝して今日もわたしは杏子ちゃんと愛に生きよう この前の約束通りわたしは杏子ちゃんに安全な廃墟に連れてきてもらった 魔女も不良も浮浪者もいない安全な廃墟 そこは町外れの山の麓の旅館だった こんな所にどうして旅館を建てたのだろうという疑問は置いておいて、それは素晴らしい廃墟だった 旅館には植物の蔦などが絡まりまさに廃墟という感じがする 兵どもは夢の跡、と芭蕉が言ったらしいがその心はよく分かる 恐らくは賑わっていたであろう人工物が自然に蝕まれている姿は不思議な気分がした 寂しさと共に自然の悠久さを感じずにはいられない 「中に入ってみるかい?」 杏子ちゃんはわたしに更なる未知を与えてくれるようだ 「でも、絶対にあたしから離れるなよ?一度閉まったら開かなくなっちまうドアとかもあるからさ あと、不用意にあちこち触ったりするなよ?想わぬケガをするばあいがあるからな」 杏子ちゃんはわたしの手をぎゅっと握ってわたしに確認する その時のわたしに忠告する杏子ちゃんはまるでお姉さんのように見えた わたしはうんと頷いて杏子ちゃんの身体について身を寄せる とっても頼りになる杏子ちゃんの手は暖かかった 埃をかぶった写真、触れたら崩れてしまいそうな朽ち果てた木製の家具 旅館の一室にわたし達はいた カーテンは破れ埃を被り、床には紙屑などが飛散している 窓は誰かに故意に割られたようでそこから部屋に風が入ってくる 「あんま、身体にいいもんじゃねーな。一回、屋上に言ってみようぜ」 わたしは杏子ちゃんに手を引かれ、廊下に出て屋上に続く階段を上っていく 屋上の隅には割れた硝子や瓶などが散らばっていた 「ふー。やっぱ、外の空気は気持ちいいな!」 うん、そうだね。今日はありがとね杏子ちゃん 「気に入ってくれたかい?っつっても別にあたしのモンってわけじゃないけどな」 杏子ちゃんはわたしの顔を見て続ける 「でも、廃墟って可哀想だよな。勝手な人間の都合で造られて棄てられてさ。 それにきっと沢山の人を幸せにした筈なのに、置き去りにされてひとりぼっちにされるなんてさ」 杏子ちゃん… 「別にあたしのことを言ってるんじゃないよ。あの教会のことさ」 ううん、あの教会は廃墟なんかじゃないよ。だって杏子ちゃんもわたしも覚えているから 誰にも訪れられずに忘れ去られたところが廃墟になるの だから少なくとも、わたしと杏子ちゃんがいる限りはあそこは廃墟なんかじゃない 寧ろ、想い出の追憶の場所なんだよ 「そっか…ありがとな」 杏子ちゃんはわたしの身体をぎゅっと抱きしめてくれた 「じゃあ、何か食って帰ろうか?」 そうだね、今日のお礼も兼ねて杏子ちゃんの好きなものを食べていいよ わたし達は手をつないで廃墟を後にした 誰もがいつかは必ず廃墟になるだろう でも、大切な人が憶えていてくれる限りはそうはならない だから、わたしはわたしの大切な人との時間を大切にして生きる 後悔なんてあるわけないような道をわたし達は進んでいく コメント 244 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/18(水) 00 18 07.35 ID 0fJszUKz0 1月18日、そろそろ暖かくなってほしいなって 今日はパリ講和会議が開かれた日で独ソ戦のレニングラード包囲戦が集結した日 今日は三権分立論で有名なシャルル・ド・モンテスキューや軍人石原莞爾の誕生日 また、東京市営乗合バスが営業開始した事から都バスの日と言われているらしい バスか…。久しぶりに乗ってみるのもいいかもしれない あのバス特有の高い視点から道路を見るのはけっこう好きだ 杏子ちゃんと一緒にバスに乗ってデートをしてみようか 平日の午前、わたしと杏子ちゃんはバスに揺られている 人の少ない時間帯なので座れたし、静かでラッキーだった 杏子ちゃんは窓側の席から移りゆく道路を眺めている 「高くて面白いなー」 紙パックの珈琲牛乳を飲みながら町並みを見る杏子ちゃん 「あたしも久しぶりだよ、バスに乗るなんて」 杏子ちゃんはわたしにコアラのマーチを勧めながら言う 「あたしの教会って、ほら、町からちょっと離れてるじゃん だから買い物するのにもけっこう不便だったんだよね だから、けっこうバスには乗ってたんだ」 わたしは杏子ちゃんの指で摘んだコアラのマーチをパクリと口にする 「あたしの家は裕福じゃなかったから母さんの買い物について行くのは一人ずつって決まってたんだ それでいつもモモとどっちが行くかって喧嘩して親父からよく叱られたものさ 今になっては懐かしい記憶だけどな」 杏子はわたしの口から指を引っこ抜き、ペロリと指についたわたしの唾液を舐め取る 杏子ちゃんにとってはバスは一人の思い出の場所なんだね 「まぁ、そうかな。でも、今こうしてあんたとお喋りということもあたしの新しいバスの思い出だけどな」 バスには沢山の人が乗るものだ 運転手、主婦、会社員、学生、お婆さんにお爺さん…、そしてわたしと杏子ちゃん いったいこの動く箱の中でどれだけのドラマが生まれているのだろうか 後ろの方から聞こえてくる嗄れた優しそうな声の老夫婦は何を語っているのだろう わたし達の前の方に座る学生は元気な声で何を語っているのだろうか そして、わたしと杏子ちゃんはこれから何を語るのだろうか 交錯する人間と人間から新しいドラマが生まれる わたしがこう考えているこの瞬間にもいくつのドラマが生まれているのだろうか わたしと杏子ちゃんはショッピングモール近くのバス停で降りた 別にこの場所に意味はない わたしはここに至るまでの過程を楽しんでいたのだ 杏子ちゃんとの買い物も物を買う事自体に意味があるのではない 杏子ちゃんと何を買うかお喋りしながら探す事に意味があるのだ さて、今はちょうどお昼時だ 買い物の前にまずは何か食べようか 杏子ちゃんは待ってましたとばかりに幸せそうな顔になる 何を食べようか杏子ちゃん? 「じゃあまずはそれを探そうぜ」 わたしと杏子ちゃんの買い物はこうして始まった コメント 412 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/19(木) 00 00 54.42 ID qBiJDA/m0 1月19日、今日の杏子ちゃんも可愛い 今日は戯曲『ファウスト第一部』が初演された日で富本銭が発掘された日 曹洞宗開祖の道元の誕生日でもある また、NHKのど自慢が放送された日に因んでカラオケの日とも言われるそうだ 杏子ちゃんのあの可愛らしい甘い声はどんな唄を奏でてくれるのだろう 今日は杏子ちゃんを連れてカラオケに行ってみよう そういえばファウストを題材にした音楽は沢山ある ベルリオーズの『ファウストの劫罰』やグノーの『ファウスト』が有名な例として挙げられるだろう まぁ、カラオケで歌う歌じゃないね でも杏子ちゃんの可愛らしい声でオペラというのも乙なものかもしれない 杏子ちゃんが歌ってくれる歌なら全てわたしにとっては聖歌だけどね とあるカラオケボックスの一室 狭くもないし清潔感もあって雰囲気は悪くない 杏子ちゃんはさっきからずっとメロンソーダをストローでちゅーちゅー吸っている 杏子ちゃんは歌わないの? 「メロンソーダおいしい」 杏子ちゃんはにこにこしながら言った でも答えになってないような 「メロンソーダおいしい」 どうやら答えてくれないようなのでわたしは杏子ちゃんからメロンソーダを引っ剥がした 「あたしのメロンソーダ返せよ!」 じゃあ杏子ちゃん、何か一曲歌ってよ 「…あたしは歌はあんまり得意じゃねーんだ。あたしはあんたの歌を聴かせてもらうからさ だからあんまり気にしないでいいぜ」 じゃあ杏子ちゃんが何か一曲歌ってくれたらメロンソーダを返してあげるよ 「どういうことだオイ…あたしの話聞いてたか?」 うん、聞いてたよ。でも、わたしは杏子ちゃんの歌が聴きたくてここまで来たの 「でも、あたし多分音痴だし、歌える歌少ないし… っつーかあたしのメロンソーダ飲むなよ!」 美味しかったよ杏子ちゃん 「あたしのメロンソーダ…」 ここで提案なんだけど、杏子ちゃんが歌ってくれたらもう一杯メロンソーダ注文してあげるよ? 「あんた謀ったな…?」 何の事かな? 「うぅ…分かったよ。歌ってやるよ!」 やった! 「でも条件が一つある」 メロンソーダ以外の追加?いいよ、ピザでもバニラアイスでも何でもOKだよ! 「いや、そうじゃなくて、あたし一人で歌うのは恥ずかしいからあんたも一緒に歌ってほしいなって…///」 わたしとデュエットしたいって事?/// 「まぁ、そうなるな///」 わたしは嬉しくなって杏子ちゃんの事を思い切り抱き締めたのでした 交わした約束忘れないよ 目を閉じ確かめる 押し寄せた闇?振り払って進むよ コメント 506 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/20(金) 00 02 28.22 ID IoWzc13p0 [1/2] 1月20日、明日は雪が降るのかな? 今日は日ソ基本条約が締結された日でハンガリーが枢軸国から離脱した日 室町幕府第8代将軍足利義政やシャルロッテ・ブッフの誕生日 シャルロッテは『若きウェルテルの悩み』のヒロインのモデルと言われる また、西暦年が4で割り切れる翌年の今日はアメリカ合衆国大統領就任式しい 1981年にはドナルド・レーガン、89年にはジョージ・プッシュ、2009年にはバラク・オバマが就任した そんなわけで今日は杏子ちゃんとアメリカっぽい食べ物を食べよう ハンバーガーとかフライドポテトとかジャンクフードばかりが挙げられそうだけど… まぁ、1日くらい大丈夫だろう 杏子ちゃんはハンバーガーを100個食べたとしても太らないでケロッとしていそうだし… 問題はわたしの方かもしれない でも、少し太ったとしても「丸いあんたも可愛いよ、キスしていいかい。」って杏子ちゃんは言ってくれるだろう わたしは太る気なんてないけどね お昼のファーストフード店、わたし達はハンバーガーを食べていた 「久し振りだな、ハンバーガーを食うのなんて」 確かに健康に良くないから食べる頻度は低いね 「でも、健康健康って健康に気を使いすぎたら安心して食えるもんなんてなくなっちまうよ」 そうだね、冷凍食品なんて添加物のワルプルギスの夜だもんね だからって、毎日ハンバーガーなんて駄目だよ? 「分かってるよ、そんなの。やっぱり、あんたが作ってくれる料理が一番だからな」 嬉しいこと言ってくれるじゃないの 「別にあたしは本当のことを言っただけどな」 杏子ちゃんはそう言ってわたしの頬に舌を這わせる ひゃんっ!いきなり何かな杏子ちゃん!? 「ケチャップ付いてたぜ? いつもあんたにされてるから一度くらいはあたしからやってみたいって思ったんだ」 杏子ちゃんは悪戯な笑顔を浮かべる わたしは杏子ちゃんの笑顔でお腹いっぱいだよ その日のお風呂上がりの事 「やっぱり、あんたの料理が一番好きだな」 杏子ちゃんは濡れた頭にタオルを被ってうつ伏せの体勢でソファーで伸びながら足をばたつかせている どうして杏子ちゃんは一つ一つの仕草がこんなに可愛いのだろう 「ちょっと来いよー」 杏子ちゃんは頗る機嫌よさそうにわたしの事を手招きする わたしが杏子ちゃんの隣に座ると杏子ちゃんは頭をわたしの膝に乗っけてきたの 「あんたの膝枕って安心するんだ」 杏子ちゃんは眠たそうな瞳でわたしを見つめてくる 「もうちょっとこうさせて…」 杏子ちゃんは言い終える前に眠りに落ちてしまった 心底安らいだような杏子ちゃんの寝顔はわたしを幸せにしてくれる それにわたしの膝枕で快眠してくれるって事はわたしを信頼してくれてるって事だもんね わたしは杏子ちゃんのおでこに優しくキスをした お休み、杏子ちゃん コメント 602 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/21(土) 00 04 47.11 ID Vjt/ZMki0 1月21日、雪が降ったね杏子ちゃん 今日は世界初原子力潜水艦ノーチラス号が進水した日でロンドン海軍軍縮会議が始まった日 陸軍軍人の板垣征四郎の誕生日で幕末の政治家の勝海舟(勝義邦)の命日でもある また、旧暦の1月21日に薩長同盟が結ばれたという 因みに今年は今日が大寒らしい 今日、雪が降らなければ外に出ようなんて思わなかっただろう 多分積もらないだろうが粉雪の中、杏子ちゃんと散歩するのも乙だろう 帰りにラーメンでも奢ってあげようかな? 「こなーゆきー♪」 わたしの隣の杏子ちゃんはご機嫌に口ずさみながら歩いている コートにマフラー、毛糸の手袋に毛糸の帽子、足には暖かそうなブーツ 典型的な冬着だが杏子ちゃんが着るとそれらは聖遺物と化す 「積もらない雪ってのも儚げでいいな」 万物流転、諸行無常を感じさせる日本的な美だね! そういえばさっき杏子ちゃん、ちょっと懐かしい歌を口ずさんでたね 「へへ。あんたから借りた「あいぽっど」に入ってたぞ。冬っぽくていいなと思ったんだ」 喜んでもらえたなら何よりだよ!でも、わたしは冬っていったら「雪の進軍」を思い浮かべるな 雪の進軍??氷を踏んで?? どれが河やら??道さえ知れず 馬は斃れる??捨ててもおけず ここは何処ぞ 皆敵の国 ままよ大胆??一服やれば? ?頼み少なや??煙草が二本 焼かぬ乾魚に??半煮え飯に? なまじ生命の??あるそのうちは こらえ切れない??寒さの焚火 煙いはずだよ??生木が燻る 渋い顔して??功名噺 「すい」というのは??梅干一つ こんな歌詞だけど杏子ちゃん知ってる? 「ご飯はちゃんと炊いた方が美味しいし、魚はちゃんと焼かないと腹壊すぞ?」 杏子ちゃんらしいね 「何が何おかしいんだよー?ちゃんと料理して美味しく頂くのが食べ物への礼儀だぜ?」 杏子ちゃんはわたしの周りをくるくると回ってわたしを注意するの 確かにその通りだね 大切な事を教えてくれた杏子ちゃんにラーメンを奢ってあげるよ わたしは足を止め右の方を指差す わたしの指先には杏子ちゃんのお気に入りのラーメン屋さん 杏子ちゃん曰わく塩も醤油も味噌も全てのラーメンが絶品という素晴らしいお店だ 「やった!トッピングでゆで卵も頼んでいい?」 もちろんだよ。わたしにとって杏子ちゃんの笑顔は至福の宝だからね 「へへ、ありがとな」 杏子ちゃんはそう言うとわたしのほっぺにキスをしたの 「早く入ろうぜ!」 わたしは杏子ちゃんに手を引っ張られてお店の中に入っていく その夜、わたしと杏子ちゃんは麺とスープが絶妙に絡まるように身体を重ね合わせたの/// コメント 693 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/22(日) 00 11 22.28 ID UqkF6JGN0 1月22日、冷たい雨だね杏子ちゃん 今日はロシアで血の日曜日事件が起きた日で、米大統領ウィルソンが「勝利なき平和を」とWW1終結を両陣営に呼びかけた日 経験論の代表的な哲学者で「知は力なり」で有名なフランシス・ベーコンの誕生日でもある イギリス経験論は彼からロックやバークリ、ヒューム、コンデヤックなどに広まっていった また、ベンサムを批判した功利主義者ミルも経験論の影響を受けている それらに対して大陸合理論はデカルトから始まりスピノザやライプニッツ、ヴォルフにマルブランシェなどに広がっていく そして、経験論と合理論を纏め上げたのがカントの批判哲学だ また、そのカントの思想はフィヒテ、シェリング、ヘーゲルに受け継がれて、それらを総称してドイツ観念論という ヘーゲルの観念論的な弁証法は後世の哲学者マルクスやキルケゴールに大きな影響を与えた キルケゴールを始めとするサルトルやヤスパース、ハイデガーらの思想を纏めて実存主義という このように思想は決して死なず後世へと伝えられ、新たな思想を生み出す種となる 思想はわたしと杏子ちゃんの愛の実践に役に立つ 普段の生活からは見られない観点からわたし達の愛を見せてくれるから 「知は力なり」、ベーコンの経験論の立場を表す言葉として有名だが、わたしはその言葉を少し改変して二人の愛に役立てる 因みに哲学の意を表すフィロソフィのフィロは愛するの意でソフィは知の意 決してティロではない 「知は愛なり」、お互いを知れば知るほど愛は深まっていく 二人の愛が深まる事は愛の本質に近付く事とわたしは考える 愛は宗教や哲学で説かれているように恐らく永遠の真理の一つであろう その真理は実践してこそ辿り着けるもので、決して観念的に語れるものではあるまい そう、キルケゴールの言葉を拝借するこうだ 「私にとって真理であるような真理を発見し、 私がその為に生きそして死にたいと希うようなイデーを発見する事が必要なのだ」 愛とは不思議なもので触れなければ絶対に理解出来ないもの いくら愛憎劇や映画を見ても愛は理解出来ない わたしと杏子ちゃんのようにお互いを知り尽くした者でないと語れない 愛はただの好意だけではなく敬虔な、信仰的な、畏敬を覚えて愛になる ただの好意は恋に過ぎない しかしこの好意は愛の種で、時が経ち精錬されていく事で熟した愛となる わたし達も初めは種だったのだ そこからわたし達は互いを知り、求め合い、そして愛を知った 一年という短い時間に圧縮された悠久の時を経験した これがわたしと杏子ちゃんの愛の歴史だ そして、わたし達の愛はこれからも進化を遂げるだろう コメント 784 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/23(月) 00 08 06.37 ID Q0+/oIlc0 [2/2] 1月23日、ワンツースリーな日 今日は真言宗開祖空海が綜芸種智院設立を宣言した日で八甲田雪中行軍遭難事件の発生した日らしい 明治維新の元勲西郷隆盛や日本人初ねノーベル賞受賞者の湯川秀樹の誕生日 西郷隆盛というと西南戦争、田原坂の戦い、抜刀隊が思い浮かぶ 軍歌の抜刀隊は西南戦争での官軍を謳ったものだが敵の西郷隆盛の事も評価している 以下は抜刀隊の一番の歌詞の一部だ 吾は官軍吾が敵は 天地容れざる朝敵ぞ 敵の大将たるものは 古今無双の英雄で これに従う兵(つわもの)は 共に慓桿決死の士 鬼神に恥じぬ勇あるも 天の許さぬ叛逆を 起こせし物は昔より 榮えしためしあらざるぞ たいそう西郷は勇ましき武人だったのだろう しかし、彼にも勝るとも劣らないであろう武人をわたしは知っている 否、それは武人というには余りにも可愛らしく美しくそして敬虔な聖女だ そう、わたしの最愛の運命の人、佐倉杏子ちゃんだ 彼女が槍を振るい、水鳥のような身のこなしで宙を舞い、魔女という悪徳の化身を蹴散らす姿は戦闘と言うよりは芸術に近い 御陵威に満ちた空を斬り裂く真紅の弾丸 月が座す漆黒の暗闇を引き裂く真紅の閃光 わたしはそんな杏子ちゃんの戦いに魅了されてしまう 以前は杏子ちゃんが戦うのを見るのは嫌だった 杏子ちゃんが怪我をしてしまったらと思うとわたしは耐えられない 実際、杏子ちゃんが魔女との戦闘で負傷し血を流すのを見た時は気が動転してしまった でも、頬を切られ鮮血を流す杏子ちゃんはその傷を全く気にせず当たり前のように魔女を倒してしまった 魔女を倒した杏子ちゃんはすぐに気が動転してしまったわたしの頭を撫でてくれた 「怖かったよな?でも、もう終わったぞ」 杏子ちゃんは傷付いた自分の手当てを後回しにして、杏子ちゃんの結界で守られていた無傷のわたしを心配してくれたのだ 正気に戻ったわたしは急いでポケットからハンカチを取り出し、杏子ちゃんの血の垂れた頬を押さえた 「ありがとな。でも、魔法少女はそんなに柔じゃねーんだ。綺麗なハンカチが汚れちまうぜ?」 杏子ちゃんはハンカチをわたしに優しく返して言った 「ほら、見てみなよ?まだ少し痛いけどもう血は止まってるんだ」 杏子ちゃんはわたしに切られた頬を見せる 「それにこんなのあたし達魔法少女にとってはかすり傷だよ。酷い時は全身を握り潰される事もあるしな」 杏子ちゃん、そんな酷い目に遭ったの!? 「落ち着けよ。ぎりぎりってところで抜け出したよ。 でも、あたし達魔法少女の生きてる世界ってのはそういうところだ」 酷い…そんなのあんまりだよ… 「まぁ、願いの対価だから仕方ねーんだけどな。でも、あたしは絶対に負けないよ」 杏子ちゃんはそう言うとわたしの顔を真っ正面から見つめる 「あたしはあんたと一緒にもっと色んなもん見たり食ったりしたいし… だから、あたしは絶対に負けないよ。 心配してくれんのも嬉しいけど、あたしを信じてくれる方が嬉しいなって思うんだ」 言い終えると、杏子ちゃんはわたしの返事も待たずにわたしの唇を塞いだ だから、わたしは杏子ちゃんを信じるの それに杏子ちゃんが負けるなんて絶対ないもんね コメント 888 名前:†[sage] 投稿日:2012/01/24(火) 00 13 24.60 ID JKlVqej10 [1/7] 1月24日、今月もあと一週間でジ・エンドだ 今日は江戸幕府が株仲間解散令を発布した日で、ソ連のサンクトペテルブルクがレニングラードに改称した日 五賢帝の一人ハドリアヌス帝の誕生日で小説家火野葦平の命日でもある また、今日は米カリフォルニア州で金の粒が発見されカリフォルニア・ゴールドラッシュの発端になった事から金の日と呼ばれるらしい また、日本では1月24日から1月30日までを全国学校給食週間とされているとか 1946年の今日に東京・神奈川・千葉で学校給食が再開された事に由来するらしい 杏子ちゃんはどんな給食がお好みだったのか それとも杏子ちゃんの通っていた学校はお弁当制だったのだろうか どっちにしろ、杏子ちゃんは残さず美味しく食べていそうだ 揚げパンを食べる杏子ちゃん・・・、想像したらほっこりした そういえばハドリアヌス帝といえばある漫画を思い出した 古代ローマを舞台としたお風呂の漫画だ どうやら古代ローマの大浴場というのは現在の銭湯と少し勝手が違うらしい 代表的な当時の大浴場と言えばカラカラ浴場やディオクレティアヌス浴場が挙げられるだろう 古代ローマの大浴場というのは風呂や食事処や図書館やバーを複合した施設のようだ 当時の人々はそこで読書や哲学的議論などを楽しんだそうだ 昔の大浴場に心を馳せていたら、わたしも銭湯に行きたくなってきた そんな事を思いながらカーテンを少し開け、窓をガラガラと開ける 漆黒の闇の中、寒い風と共に白い雪がわたしの顔に吹きつける そうだ、銭湯に行こう 「人、いないな・・・」 わたし達の声とお湯の音が響くだけの静かな露天風呂 雪の降る夜空の下で身体を寄せ合うわたしと杏子ちゃん それにしても何時見ても杏子ちゃんの身体は美しい 「意外とあんたって思いたったら直ぐに行動するタイプなんだな」 杏子ちゃんは浴槽の端に積もった雪を取って、お湯の中に入れて遊んでいる 雪がお湯に溶ける様子が面白いようだ 嗚呼、杏子ちゃんはどこまでわたしの心を癒してくれるのだろうか 杏子ちゃんの遊びをうっとり見ていると、わたしの背中に冷たい感触が触れた 思わず、ひゃんっ!と素っ頓狂な声をあげてしまった 「ははっ、可愛い声だな、あんた」 杏子ちゃんは雪のように白く健康的な八重歯を見せて悪戯に微笑む わたしも仕返しに杏子ちゃんの身体を隠すタオルの隙間から雪を入れる 「ばかっ///やめろよ///」 杏子ちゃんは真っ赤になって身体を赤くする そんなこんなでわたし達はお互いにちょっかいをかけ合いながら夜のお風呂を楽しんだの 「あー、こう気持ちがいいとここで珈琲牛乳が飲みたくなるな」 うーん、お風呂場で飲食は禁止って書いてあったよ でも、わたしを食べたり飲んだりするのは禁止じゃないよ、なんちゃって わたしなりのジョークである 「そうだな///今なら誰もいないし///」 杏子ちゃんはそう言ってわたしの身体を抱きしめる あれ、杏子ちゃん?今のはただのジョーク━━ わたしが言い終える前に杏子ちゃんがわたしの口を優しく塞ぐ 杏子ちゃん・・・///あったかい/// 「ぷはぁ・・・///そう言えば、今なんか言おうとしたか?」 ううん、何でもないよ///それよりも・・・ 「あぁ、そうだな・・・続きを楽しむとしようぜ///」 そして、氷の空の下でわたし達は焔のように情熱的な唄を謡ったのでした コメント
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ちゃんと噛んでね ほらスルメイカ すぐ満ちた 幸せのパロメーター 君に届けと想いよ込めた だけど届かない二人の愛 ただ君に届けたい二人の愛 佐倉杏子カワイイ 想いは色あせない 幸せでいてくれよ 愛と勇気のストーリー コメント 282 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/10(木) 00 29 08.08 ID VMV0bTVf0 [1/4] この世で一番恐ろしいものは孤独だ 一度、人の温もりを知ってしまうと、ひとりぼっちは何よりも恐ろしい事に気付く 恐怖に苛まれるのが恐ろしいんじゃない 不安が身体を満たすのが恐ろしいんじゃない 寂しさが一番恐ろしいんだ 家族や恋人の愛を享ければ享けるほど、その寂しさは大きなものになっていく 幸福は大きくなるほどに、不幸も大きなものになってしまうんだ でも、あたしはそれを決して嘆いたりはしない だって、そんな事をしちまったら、あたしを愛してくれた人に失礼だから あたしはそれを胸に秘めながら、布団の中で時間が経つのを待つ あたしの恋人は学校に行ってしまった あいつは今頃何をしているだろうか 友達とお喋りしているのだろうか それとも、授業を受けているのだろうか どっちにしろ、あいつが笑ってくれているならあたしは嬉しい もう時間は9時を回っている でも、まだ9時だ あと6時間も待たなければならないのか そう考えるとお腹が減ってきた 朝ご飯は7時くらいに食べたってのに・・・ 寂しいとお腹が減るもんなんだな 何時までも布団を被っているわけにもいかないので、あたしは顔を洗って外に出た やる事がないので、あたしは魔法少女としてのパトロールついでに、鯛焼き屋に向かった しかし、それは無駄足になってしまった 『本日休業いたします』の張り紙があった なんだよ、ちくしょー・・・ 魔女も出ないし、鯛焼きも買えないし、今日は最悪だ あたしは気付いたら町外れの丘に来ていた ここは、あたしのお気に入りの場所だ 人も少ないし、ここからの景色は綺麗なんだ あたしは、草っぱらに寝転んで青空を流れる白い雲をぼーっと眺める ちょっと風が冷たく感じるが、日向はポカポカしていて気持ちいい あたしは少し、いい気分になって目を閉じた 鴉の声が聞こえる 目を空けると青空は赤紫色に染まっていた しまった、もう夕方かとあたしは上体を起こすと自分の身体に上着が掛け布団のようにかかっている事に気が付く 気持ち良さそうに寝ていたね、と声が聞こえた 顔をそのまま横に向けてみると、あたしの待っていた人がそこにいた どうやら、恋人を待つべくあたしが、待たれていたようだ この流れで言うのも変な気がするが、あたしは恋人におかえり、と言った 恋人は笑顔でただいま、と言ってくれた この丘から見る夕方の街は美しかった その隣には、あたしの大好きな人 あたし達は、身体を寄せ合って紅く染まった街を眺めた 夕方の風はとても冷たかったけれど、身体の内側はとても暖かかった あたしは寂しい孤独に耐えた分、あたしに与えられる幸せも大きなものだった コメント 288 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/10(木) 01 14 24.36 ID AqM64WIh0 俺と杏子は毎日色んな会話をし、色んな思い出を作り、 時にはベッドをギシギシ言わせ、幸せな時間を過ごした。 しかし、ある日杏子は俺に一言だけ言って来た 「せっかくできた友達が大変な事になった。あたしはさやかを助けに行く」 そう言って家を飛び出していった。 何日も何日も、杏子が帰ってこない。 そして、杏子の友達が遺体となって発見されたあの日 俺は杏子も何か事件か事故に巻き込まれたのではないかと心配をした。 しかし、杏子には遺体が見つかったという報道がされていない。 そう、行方不明のままだ 何日も何日も・・・。 俺は毎日いつ杏子が帰ってきても良いように2人分の食事を作り続けている 奇跡なんて無いのかな? 「杏子が帰ってくる」そういう希望を持つことが間違いなんじゃないかなと お願いだ神様。杏子を救ってくれ、頼むから、俺はどうなっても良いから それが「俺が俺であった」最期の記憶になったようだ・・・。 コメント 416 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 00 23 30.16 ID lQVX6hAa0 [1/3] 11月11日 今日はポッキー、またはプリッツの日と呼ばれるらしい 杏子ちゃんがよく食べているお菓子の日だ だから、今日はきっと良い日になるだろう 11月11日は不思議な日だ コペンハーゲンのソクラテス、教会の庭と呼ばれる哲学者キルケゴ-ルが死した日でもあり 連合国とドイツ帝国が休戦協定に調印し第一次世界大戦が終結した日という 安政の大地震が起こった日でもあり、米國の有名俳優レオナルド・ディカプリオの誕生日でもあるという まぁ、いろいろと出来事の多い11月11日だが、最近では2011年11月11日、つまり今日の事だ 大地震が発生するという噂のようなものが流れているようだ どうも、破滅願望が強い人間が多いようだ 世知辛い浮世は嫌だねぇ この前もマヤ暦が云々と終末の噂を聞いた気がするがわたし達には関係ない わたしにはそんなタナトスは存在しない ただ、わたしは杏子ちゃんと一緒に笑って暮らすだけだ 三千世界の鴉は既に射殺したから、わたしを悩ませ苦しめるものは何もない でも、まぁ、ポッキーを食べながら仮定の話をするのもまた一興かもしれない そう思って、決して今日、来る事はないであろう怒りの日について杏子ちゃんと語り合う もし今日が人類最期の日だったらどうするかと杏子ちゃんに訊いてみた 彼女は、お前と美味いもん食いながら死ねるんなら本望さ、とポッキーを咥えながら答えてくれた 杏子ちゃんらしいな、とわたしは自然と笑顔が零れてしまう そういうアンタはどうなのさ?、と杏子ちゃんは逆に訊ねてきた わたしも変わらないよ 世界が何時、奈落の深淵へと崩落するとしても、わたしのすることは変わらない 悲鳴を上げて崩壊する世界で、わたしは杏子ちゃんの瞳を見つめながら愛を囁くだけだよ そう答えると、杏子ちゃんはお前らしいな、と言った 少しの沈黙の後、杏子ちゃんはわたしの瞳を見つめて誘ってきた ポッキーゲームやろうぜ、って 定番ゲームと言ったら定番なのだろうがやはり興奮してしまうものだ 恥かしくて互いの口のスピードはゆっくりだ チョコの部分が溶けていくのが分かる でも確実にお互いの唇少しずつ近づいていく 二人はお菓子の脆い架け橋を目の前の愛を求めて渡っていく そして、ついに吊り橋は姿を失い、お互いの愛と愛が触れ合った 柔らかい愛と温かい愛が互いに絡みつき貪りあう 白いミルクのような蜜が互いの口を行き来する チョコの甘さと杏子ちゃんの甘さが混ざって頭がくらくらする そして、わたし達は抱きしめ合って、お互いの味を愉しみ合った 譬えこのポッキーのように世界が崩壊しようとも 今のように、わたしと杏子ちゃんは離れることはないだろう チョコレートとミルクとハニーシロップが混ざったような甘い楽園で わたしと杏子ちゃんはお互いの瞳を見つめ合っていた コメント 536 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 00 29 20.97 ID rzUlJ1tT0 [1/5] お布団の中は温かいね 「そうだな、でもアンタとくっついてるともっと温かいよ」 杏子ちゃんがわたしの身体にぴったりとくっついてくる 時刻は午前8時を回っている 冬の朝は寒くて辛い 窓から差し込む光は気持ちいいけどやっぱり寒いものは寒い どこかの貴族は『冬はつとめて』なんて言ってるけど、寒いのは嫌だ こうやって杏子ちゃんとぬくぬくしてる方が気持ちいい こんな寒い時に外に出る方が『わろし』だよ そんなことを思っていると杏子ちゃんがわたしのほっぺたをつんつんしてきた どうしたの、杏子ちゃん? 「アンタのほっぺってぷにぷにしてて可愛いな」 うぅ・・・恥ずかしいよぉ/// わたしの顔が真っ赤になるのもお構いなしに杏子ちゃんはつんつんを続ける でも、それはとっても嬉しいなって思うわたしだった だって、世界一、宇宙一大好きな人から「可愛い」なんて言ってもらったんだから わたしは嬉しくなって杏子ちゃんにスリスリする 「ははっ、今日のアンタは甘えん坊だな」 そう言って杏子ちゃんはわたしの頭をわしゃわしゃと撫で回してくれた 雑な撫で方だけど優しさが滲み溢れてくるような感じでとっても落ち着くの 「そろそろ腹減ってきたな」 杏子ちゃんのお腹がぐぅと可愛い声で鳴いた 「なー、そろそろ起きようぜー」 杏子ちゃんはごろんと転がって布団から抜け出す そして、部屋の全てのカーテンを思いっきり開ける 聖なる太陽の光がわたしを焼き払おうとする やだー眩しいもん! そう言ってわたしは身体を丸めて布団の中に隠れる 「仕方ねーなぁ」 杏子ちゃんはそう言ってわたしの方に歩み寄ってきて 「起っきろーーーー!」 とわたしの布団を剥ぎ取った やめて本当に寒いよ凍死しちゃうよ導かれちゃうよ 布団を剥がれてもなお、抗議するわたしの顔を見て杏子ちゃんは溜め息をついた 「じゃあ、あたしが温めてやるよ」 杏子ちゃんはわたしの瞳を蕩けた瞳で見つめ、唇を重ねてきた 「ったくワガママなヤツだよな」 杏子ちゃんの舌がわたしの唇を時計回りに這い回る 何回も這い回ると次は反時計回りにわたしの唇を弄ぶ 頭がくらくらしてきたと思ったら杏子ちゃんの舌がわたしの舌とハグをした 杏子ちゃんの舌、とっても気持ちいいよ/// 「アンタが起きるって言うまでずっと続けるからな///」 気が付いた時には、日は既に落ちていた コメント 584 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 10 10 51.69 ID el8fkBuR0 杏子ちゃんは本来偶像崇拝は禁止されている 現象界の像として観るのではなくイデアの中で観るべきである 杏子ちゃんの匂い、味、感触などは偶像では表現出来ない それは、つまり杏子ちゃんの全知全能性を否定する事となり冒涜とされる しかし、文明化する社会で人間は自然や神を対象化して扱うようになってきた デカルトの合理主義的思想やベーコンの「知は力なり」と云われるような主知主義的思想によるものであろう その思想に伴い科学が生まれた ルネサンスや宗教改革により、神や自然中心の時代に終止符が打たれた そして、人間中心主義の時代が訪れる しかし、人間中心主義も永遠というわけではなかった 我々人類は最大の過ちを犯す 第二次世界大戦である 連合国と枢軸国の争いである 1939年、ドイツがポーランドに侵攻した事が発端と学校で習うだろう 当時、ドイツ、イタリア、そして日本といった枢軸国にはファジズムが台頭していた 一方、アメリカやイギリスは自由主義であった 日本は1941年、マレー半島コタバルを奇襲、続けて真珠湾を奇襲し対米英に宣戦布告し大東亜戦争、太平洋戦争が始まる 戦争前期の南方作戦は順調に進んだ しかし、ミッドウェー海戦を期に日本の快活劇は幕を閉じた そして、1945年、原子爆弾が広島、長崎へと投下され8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し無条件降伏した 最早、我々人類は自然をコントロール出来なくなっていた チェルノブイリ、スリーマイル、そして福島の原発事故がそれを語っているだろう 人間は再び自然を、神を見つめ直さねばならないのかもしれない 現代を越え、ポストモダンがやって来た そんな中、葛藤する私を救済してくれたのが佐倉杏子ちゃんであった 彼女は俗と神聖さを持っていた 辛い時には私の頭を撫でてくれた 楽しい時には共に笑い合った もう、私は満たされていた その筈なのに、杏子ちゃんのフィギュアが発売されぬと聞いて私は涙を流した すると、杏子ちゃんは私の頭を撫でてくれた 「泣くなよ、あたしはずっとここにいるぞ」 鉄の車輪が私の身体を分解し、辺りには鉄の匂いが広がっていった コメント 675 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 00 27 35.01 ID OAupHyVI0 [1/6] ロッソ・ファンタズマって何だろう? 杏子ちゃんがよく言う寝言なんだけど、何のことだろう? 何処かのお菓子の名前だろうか 響き的にイタリアっぽいなぁ なんか美味しそう お上品なクッキーって感じがする わたしもそれを杏子ちゃんと一緒に食べたいな だから、わたしは杏子ちゃんに聞いてみたの 「ロッソ・ファンタズマって何?」って すると杏子ちゃんは石のように固まってしまった 「ねぇってば~」とわたしは杏子ちゃんの身体を揺さぶり石化を解く 「どういうことだ・・・おい・・・なんであんたがそれを知ってるんだ」と杏子ちゃんは驚いた様子 「毎晩、寝言で言ってるよ?」とわたしが答えると、杏子ちゃんは顔を真っ赤にして自分の顔を椛のような手の平で覆う 「あたしって、ほんとバカ・・・」、杏子ちゃんはワルプルギス級の後悔と羞恥を感じているようだ どうやら『ロッソ・ファンタズマ』とやらはお菓子ではないらしい そんなに恥かしがるようなものなのだろうか?わたしは益々『ロッソ・ファンタズマ』について興味が湧いてきた 「ねぇ、ロッソファンタズマって何?」ともう一度聞き返すと杏子ちゃんはそっぽを向いて「知らない」と答えた 「ダメだよ杏子ちゃん、そんな嘘わたしには通用しないよ」と言っても杏子ちゃんは無視するの 温厚なわたしもちょっと哀しくなっちゃった だから、わたしは最終手段に出ることにしたの 「教えてくれないんなら仕方ないね、もう聞くのはやめにするよ」と言うと杏子ちゃんはほっと胸を撫で下ろした 「だから、みんなに電話で聞いてみるね」とわたしは立ち上がり電話の方に向かおうとすると 「ふっざけんじゃねぇ!」と杏子ちゃんがわたしの手を掴んだ 釣れた、とわたしは内心喜んだ ここまで来ればあともう少しだ よしっ!頑張るぞっ! 「なんで杏子ちゃんは怒ってるの?」と言うと「別に怒ってねーよ」と頭を掻きながら言った 「わたしはロッソ・ファンタズマについて知りたいだけなのに、なんで杏子ちゃんはそんな意地悪するの?」 わたしは今にも涙が零れそうな瞳で杏子ちゃんに訴えかける 「なんで杏子ちゃんは、わたしに意地悪するの?」 「意地悪なんて━━」杏子ちゃんが返す前に一気に畳み掛ける 「そんなのってないよ!あんまりだよ!こんなの絶対おかしいよ!」 わたしは俯いて、すすり泣きをした 「ったく仕方ねーな・・・誰にも言うなよ・・・?」 「やったーー!」とわたしは喜びと達成感のあまり、ジャンプしてしまった 「オイ・・・あんた・・・?」 しまった・・・やってしまった・・・!杏子ちゃんはお怒りのようだ 「あんたみたいな子にはきちんとお仕置きしないとな・・・」 杏子ちゃんがわたしの身体を抱きしめる 魔法少女せある杏子ちゃんの力は強い、わたしなんかじゃとうてい抜け出すことはできない でも、抜け出す気なんてないよ だって、怒られてるのにこんなに気持ちいいんだもん/// 杏子ちゃんの柔らかい唇がわたしの唇に触れ、濡れて、愛でる 「お仕置きなんだから、あんたは喜んじゃダメだろ?」 杏子ちゃんがわたしの瞳を見つめて甘い苦言をわたしに与える 「だって杏子ちゃんが大好きなんだもん・・・」 わたしは杏子ちゃんの顔に唇を近づける 「ねぇ、杏子ちゃん・・・///」 わたしは杏子ちゃんに囁きかける 「なんだよ・・・///」 杏子ちゃんは恥かしそうな声でわたしの瞳を見つめる 「ロッソ・ファンタズマって何?」 「あたしの最高の必殺━━」 「あっ!?」 杏子ちゃんにゲンコツされてしまったわたしなのでした コメント 841 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 00 28 42.32 ID 4ARrCuhj0 [1/3] 最近は寒いし、テレビも面白くないからわたしと杏子ちゃんはよくゲームをしている 据え置きのゲームもするし、携帯ゲームもする 今日は炬燵でお茶を飲みながら杏子ちゃんとDSで対戦をしている 杏子ちゃんは「うーん」とお茶を啜りながら悩んでいる ゲームセンターのゲームが得意な杏子ちゃんでもやっぱり苦手なものはあるのかな 実を言うと今やってる対戦は5回目なのだ 杏子ちゃんはどうやら負けず嫌いらしくて、全敗がどうしても許せないらしいのだ 「あたしが少なくとも1回勝つまではやめさせねーからな」と闘争心に火をつける杏子ちゃん 「じゃあ手加減してあげようか?」と訊いても「本気でぶつかって来い」と言う杏子ちゃん それは勝者のセリフだよ、と心の中でツイートするわたしなのだった まぁ、それでも負けず嫌いな彼女の姿が微笑ましくて杏子ちゃんの相手をしているのだ 「どういうことだオイ・・・また、外れちまったじゃねーか!」と驚愕する杏子ちゃん 「ロッソ・ファンタズマして回避率を最大にまで上げたからね~」とわたしは杏子ちゃんに説明する 「普通にかげぶんしんって言えよー」とジト目で文句を言ってくる杏子ちゃん 可愛い/// わたしはにこにこしながら「わたしに勝ったらね?」と杏子ちゃんをからかってみる 「やった!やっとあたしの火焔放射が当たった!ざまーみろー!堕ちろセミ野郎!」とはしゃぐ杏子ちゃん 可愛いよ、杏子ちゃん/// でも、こうやったら杏子ちゃんはどんな顔をするかな? わたしはDSを操作する 「ふっざけんじゃねぇ!バトンタッチってどういうことだよ!?」杏子ちゃんの希望が砕け散った 「これも戦略の一つだよっ!」とわたしが言うと杏子ちゃんが泣きそうな顔になってた 「どうする?サレンダーする?」と杏子ちゃんに一つの道を与えてあげた 「んなわけねーじゃん!絶対勝ってやるからな!」 結果、わたしの全勝だった 杏子ちゃんは疲れてしまったようで、もう勝負しようとは言ってこなかった 「それにしても、アンタ意地悪な戦法をとってくるよな・・・」と杏子ちゃん そんなことないんだけどなぁ・・・ ただ、回避率を最大にして、相手のステータスを異常にして戦ってるだけなんだけど 「でも、杏子ちゃんの悔しがる姿が見られてわたしは幸せだよ」 そう言って、わたしは炬燵の中に潜って進み、杏子ちゃんの隣から顔を出す 「さぁ、罰ゲームの時間だよ!」 杏子ちゃんは諦めたような顔でわたしを受け容れてくれた 杏子ちゃんを炬燵の中に引き擦り込む 中はとっても温かい いや、ちょっと暑いくらいかもしれないね その中でわたしは杏子ちゃんを抱きしめ唇を重ね合わせた 炬燵の暑さの所為か、キスの魔力の所為か 杏子ちゃんの顔は蕩けていた しばらく杏子ちゃんを愛で続けているとわたし達はいつの間にかに汗びっしょりになってしまった 炬燵という閉鎖された空間の中に杏子ちゃんの汗の匂いが広がる 頭がクラクラしてしまいそうなほど心地のいい香りだ そんな中、わたしは杏子ちゃんをずっと愛し続けた 流石に暑くなって炬燵から出ると、杏子ちゃんはわたしの汗だくの姿を見てこう言った 「一緒にシャワー浴びるか」 結局、浴室でも愛し合って、汗だくになってしまったのでした コメント 1000 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/15(火) 00 34 41.05 ID H04vCxeq0 夜の静寂、寒空の下でわたしは銀輪に跨り坂を下る 月は見えぬが満天の星空は今にも頭に落ちてきそうだ そして、わたしの後ろにはコート姿の杏子ちゃん わたしの背中は温かかった 「風が冷たいけど、気持ちいいな」と杏子ちゃんはわたしに囁く わたしは相槌を打ち、白銀の馬に鞭を打つ 「少し、スピードを上げるからちゃんと掴まっていてね」と杏子ちゃんに言う 杏子ちゃんがわたしの肩をぎゅっと掴む わたしは背中に愛の温かさを背負いながら、冷たき漆黒の虚空を切り裂き進む わたし達はこんな深夜に何をしているか 目的地はない ただ、夜の街を滑走するのが楽しそうだったから、こうしているだけだ というのも、あるテレビ番組で夜中の銀輪散歩の特集をやっていたのを見たからだ それを見た杏子ちゃんが「あたし達もこれやろーぜ」と眼をキラキラさせながら提案してきたのだ 夜というと不審者や非行を行う輩が跋扈しているという感じがするので、わたしは少し懸念したが、 それを見透かしたのか杏子ちゃんはこう言った 「大丈夫だよ、何があってもあたしがアンタのこと守るから」って かっこいいよ杏子ちゃん・・・ だから、わたしは杏子ちゃんの提案を呑んだ 一っ走りして少し疲れたわたし達は公園のブランコに乗っていた 一つのブランコにわたしと杏子ちゃんが一緒に乗っている わたしが座り、杏子ちゃんが立っている 真夜中の公園に静かに響くキコキコというブランコの声 「何年振りだろーな、誰かと一緒にブランコに乗ったのなんて」 杏子ちゃんが遠い空を見ながら呟く 「あの時はモモがブランコからすっ転んじまって、泣きやませるのに苦労したよ」 杏子ちゃんはどこか空とは別のところを見ているように思えた きっと寂しいのだろう いくら気丈に振舞おうとも寂しいものは寂しい 「杏子ちゃん・・・」 「あっ、悪いな なんか辛気臭くなっちまって」 杏子ちゃんはわたしに微笑みかけながらブランコをこぎ始めた 「ほら、何してんだよ、アンタもこげって!楽しいぞ?」 杏子ちゃんの笑顔を見たら、わたしも嬉しくなった 足を伸ばして、縮めて、わたしはブランコをこぎ始めた こうやって、ちゃんとブランコをこぐなんて久しぶりだ 「久しぶりにやってみると楽しいね」 「でも、あんまりはしゃぎすぎてすっ転ぶなよ?」 わたしと杏子ちゃんは、何処かノスタルジーを感じさせるブランコの音に耳を傾け 961に乙をした ポエマーが 1000を取得 (2012-02-26 20 35 59) コメント
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佐倉杏子 ,-、 / . . . . . . . . . . . . . . .\ ヽ ヽ / /Y l ヽ ヽ `ヽ、 ヽ \ 、 / / { ヽ ヽ ヽ \ ヽ \ 、 / / i{ ヽ \ ヽ、 ――, ヽ \ . 、 / l iヽ{ ヽ、 ヽ \、 ヽ 、 ヽ ヽ ヽ l | l .i、ヽ> ヽ 、 ヾ、 ヽ \ ヽ .ヽ . \ | / .| /i l「´,ゝ、 _,> ヽ ヽ、Y´_ヽヽ ヽ . . . . `ヽ、 レ i/ l i ヾ rTリ ' ヾ、ヽ ヽ {, ヽ ヽ . . . ` ヽ..、 ' ヽi、 iヽ |;.} ヽ ヽ .l }'ヽ ノ ヽ ヽ`ヽ、 ` ー..-..、 ヽヽノ ' ヽ .i | -,'イ ヽ ヾ/` ゙ ー-- ヽ ー―.、 ! |、 | | l ヽ ` ヽ.、  ̄ ̄ `、 _, ! / ヽ ヽ \ ヽ ` ゙ ー-..、_ __r-.、,-、 ヽ ´ ノソー-―- 、 ヽ ノ ;;;;; ;;; ,r‐〈 .| Y |r-、 ` 、 __ - ' ヽ// . . . . . . . . . . . ヽ / ; ; ,' ,r〈ヽ ヽ| ,!r‐' ,)ヽ  ̄ / / , ' ; ,' ,' . 、ヽヽJ` ー'ヽ ./ // l , ' ,'. ; { ヾ' .! / ___ -_- , ` -- ( , ' ヽノ ,ノ ,、__ /r,. - '´ ´ l ゙ ゙ , ' ヽ ,レ'´ | |'´ l ,; (,,,,,,,,,,,, ヽ ,ノ | | l ' ゙ 、 決勝 11月05日 2名中2位 準優勝 1位 512票 巴マミ@魔法少女まどか☆マギカ 2位 435票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 合同ラシ【アニメ最萌トーナメント2011を振り返るラシ】20:11:00 参加11レス 有効投票1票 AA 1/2 合同ラシ【ワルプルギスの夜】21:21:21 参加46レス 有効投票2票 AA 1/2 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加82レス 有効投票57票 AA 1/2/3/4 準決勝 11月02日 2名中1位 決勝進出 1位 509票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 334票 エーリカ・ハルトマン@ストライクウィッチーズ2 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加95レス 有効投票投票82票 AA 1/2/3/4 準々決勝 10月29日 2名中1位 準決勝進出 1位 657票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 568票 黒猫(五更瑠璃)@俺の妹がこんなに可愛いわけがない 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加107レス 有効投票82票 AA 1/2/3/4 ブロック決勝 10月24日 2名中1位 決勝トーナメント進出 1位 428票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 250票 インデックス@とある魔術の禁書目録II 開幕合同ラシ【食いしん坊ラシ】01:33:00 参加52レス 有効投票18票 AA 1/2 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加69レス 有効投票55票 AA 1/2/3/4 3回戦 10月16日 2名中1位 ブロック決勝進出 1位 532票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 306票 明智小衣(ココロちゃん)@探偵オペラ ミルキィホームズ 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加54レス 有効投票39票 AA 1/2/3/4 2回戦 10月7日 3名中1位 3回戦進出 1位 481票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 169票 シャーロット・E・イェーガー@ストライクウィッチーズ2 3位 58票 藤堂つむぎ@星空へ架かる橋 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加40レス 有効投票31票 AA 1/2/3/4 1回戦 9月15日 3名中1位 2回戦進出 1位 338票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 180票 田井中律@けいおん!! 3位 82票 空深彼方(カナタ)@ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 本ラシ【ロッソ・ファンタズマ】22:39:05 参加26レス 有効投票16票 AA 1/2/3/4 一次予選5組 7月21日 170名中1位 本戦進出 1位 372票 佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 2位 363票 神崎・H・アリア@緋弾のアリア 3位 337票 シャーロック・シェリンフォード(シャロ)@探偵オペラ ミルキィホームズ 4位 302票 春日野穹@ヨスガノソラ 5位 276票 御船流子(りゅうしさん)@電波女と青春男 6位 260票 田井中律@けいおん!! 7位 258票 古手川唯@もっとTo LOVEる-とらぶる- 8位 250票 結野嵐子@えむえむっ! 9位 247票 姫路瑞希@バカとテストと召喚獣 ~祭~ 10位 214票 長野原みお@日常 11位 206票 神楽@銀魂’ 12位 203票 ゆり@Angel Beats!
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「そうだな」 寒風に打たれながらわたし達は身を寄せ合って進んだ そして、屋台のおでん屋さんに寄って一杯やって、おうちに帰ったのでした コメント 219 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/23(日) 00 02 37.48 ID 6QQm/ACI0 [1/5] 三千世界の鴉を殺し 貴女のもとで寝ていたい まったく世の中は世知辛いもので何故わたしがこのような事をしなくてはならぬのか 確かにわたしは学生だ。故に学業に励まなくてはならぬことは百も承知であるが、いかんせん納得がいかぬ 街中の雑踏を見るとまるで彼らは機械のように決まった方向に流れていく 社会は運命の歯車と同じようなものでただただ流されていくだけのようだ 哀しいかな。これがわたしたちの人生というものか 哀しいかな。ここからわたしたちは抜け出ることはできぬのか 日の堕ちかけた空に無数の鴉が翼をひろげカァカァと喧しく啼いている そんな意味のないことを考えながら黄昏時に帰路につくわたしの名を呼ぶ声があった この声。おお、わたしの最愛の恋人。そう、佐倉杏子ちゃんだ 彼女はどうやら、わたしのお迎えに来てくれたようだ 杏子ちゃんはわたしに微笑みチラと八重歯を魅せながらわたしの手を握る わたしは嬉しくなって、もう片方の手で彼女の頭を撫でる 昔は恥かしがって拒んでいた彼女も今では満面の笑みをわたしに見せてくれる きっと杏子ちゃんこどがわたしをあの鉄の歯車から解放してくれる天使なのだと思った それはとっても嬉しいなと思ってわたしは上機嫌になり、彼女にあることを提案した 今日の夕飯は杏子ちゃんの好きなものを食べに行こう、と提案したのだ 杏子ちゃんは好いのか、とわたしに聞いてきた わたしが勿論と言うと彼女は飛び跳ねて喜んだ 給料前なので財布にとっては打撃となるが、どうしてそんなちっぽけな事と目の前の笑顔を天秤にかけられようか 結局、彼女はファミレスでの食事を所望した わたしは寿司やステーキなどを提案したのだが、どうも彼女は庶民的なところが好きなようだ 店内は学生たちや家族連れたちが楽しそうに会話をしながらハンバーグやらパスタやらを食べている 確かにこのような雰囲気も悪くはないだろう 彼らの表情も歯車に囚われた冷たい奴隷のような顔はしておらず、生き生きとした表情であった 恐らく人間というものは最愛の人、最も其処にいたいと希う場所でのみ解放されるのだろう わたしにとってのそれは目の前で美味しそうにチーズ入りハンバーグを頬張る杏子ちゃんなのだ 彼女の瞳を見るとこの世の嫌な事も全て忘れさせてくれる まるで杏子ちゃんはわたしにとっての天使、否、神のようなものだ 崇拝にも近い愛をわたしは彼女に抱いている だから、今晩も全力を持って彼女を抱き、愛し尽くそう 帰り道、膨れた腹をぽんぽんと叩きながらご機嫌な杏子ちゃん わたしはそれを見て心の其処から幸せになった もう無数の鴉は死んでいたのだ コメント 242 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/10/23(日) 02 45 23.30 ID dp1/Asul0 [1/4] おはよう杏子ちゃん目が覚めちまった 夢を見たよ。杏子ちゃんと一緒に、教会の近くの山を登っていって、展望台で星空を見た夢 昔、杏子ちゃんが子供の頃に、お父さんと母さんと手を繋いで、モモもお母さんと手を繋いで山を登って、家族みんなで星空を見たんだって その一回しか行った事がないらしくて、そこに行こうって話になって 今度は俺が杏子ちゃんの手を握って暗い山を一緒に登って 何回か迷った末に展望台について。そこは杏子ちゃんの家族との思い出の場所で 杏子ちゃんは俺の胸でわんわん泣いたよ 幼い頃の想い出と、家族が戻らないという事実を改めて突きつけられて、ずっと泣いた ずっとずっと、俺の胸で泣いた 夢はそこで途切れた コメント 273 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/23(日) 13 03 26.99 ID fvYAm/j00 特別な事は何もなかった ただ唐突に、杏子が珍しく自分の事を語ってくれたその日。家族と星を見たと言ったその時。俺は特に何も思わなかった 家族の話をするなんて珍しいなと思っただけだった 杏子は、何かを期待していたんだと思う。俺に何かを。けどその時の俺はそれに気づけなかった 特別な事は何もなかった ただ、その晩。俺はFF10をクリアした そして大作ゲームをクリアした時によくある事で、とほうもない喪失感が湧き上がった 壮大なストーリーを体験した後に、興奮冷めよらないまま現実に戻ったからだ 気がついたら俺は夜の街に駆け出していた 激情に身を任せ駆けた先に、気がついたら教会に来ていた 中にはいると深夜だっていうのに、杏子はボーッとして椅子に座りながらリンゴを齧っていた そして俺に気づき驚く。杏子が何かを言う前に俺は言った 「星を観に行こう」 杏子は突然の言葉に驚き、そして、頷いた よるの森は暗い。俺と杏子は自然に手を繋いでいた 細くて白いくて冷たい、杏子の手。でもそれはなによりもあったかくて、心強かった 展望台がどこにあるのかわからない。でも、今ならなんでもできる気がした。杏子と一緒なら、どこにでも行ける気がした そして、着いた。切り立った崖に柵が張り、ベンチが置かれた展望台 果たして杏子は、それを見て、震えていた 「そうだ……ここだ……ここで、親父と、母さんと、モモが……」 そう言って、杏子は泣いた。俺が胸を貸すと、もっと泣いた それは、俺の見る初めての杏子の涙で、多分、杏子が家族を失ってから、初めての涙だった 杏子は、ちゃんと泣く事ができた。家族を失って自分を責めるしかなくて いつしか家族への感情を無理矢理抑えていた杏子が、今までの分を埋めるように、ずっと泣いていた ずっとずっと、泣いていた コメント 274 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/23(日) 13 37 58.67 ID +i5fEeWO0 まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えし時 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり わがこゝろなきためいきの その髪の毛にかゝるとき たのしき恋の盃を 君が情に酌みしかな 林檎畑の樹の下に おのづからなる細道は 誰が踏みそめしかたみぞと 問ひたまふこそこひしけれ コメント 354 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/24(月) 00 17 42.19 ID KW8VHMcr0 [1/4] 既に訪れるものはいないと言っても流石は教会といったところか 未だに神々しさや荘厳さは消え失せてはいない きっと、彼女のお陰だろうとわたしは隣の杏子ちゃんを見る 神は救いを求めるものには手を差し伸べ存在し続けるのであろう 杏子ちゃんはまさしく聖職者であろう。惨劇を目の当たりにして一度は神を恨んだそうだが 現にわたしの隣の杏子ちゃんは敬虔な聖職者のようにしか見えない かの有名なアウグスティヌスも元々はマニ教徒だったという しかし彼は今では最大の教父と謳われているのだ 神の懐は広いものだ だから杏子ちゃんも再び神を信じることができたのだろう 神に祈りを捧げる美しい聖女はステンドグラスごしに神の御陵威を浴びていた さて、彼女の祈りはひとまず終わったようだなので教会の掃除を済ませてしまうとするか 教会の一室でわたしは埃をかぶった一枚の紙切れを見つけた 埃を払って見てみるとそれは楽譜のようだ 五線譜に音符、それに歌詞が書かれているがそれは日本語でも英語でもない わたしは気になってそれを持ち出した 確かオルガンがあったはずだから、そこでこの楽譜を奏でてみようと思ったのだ この部屋の掃除は終わったので、少しくらい遊んでもいいだろうと思った次第である ステンドグラスから差し込む光は夕日に変わっていた まったく、時の流れとは速いものだなァと思いながらわたしは歩を進める 不思議な事にオルガンの音色は傷んでいなかった 適当に音を鳴らしてみたが気になるところは全くなかったのだ これも彼女の祈りの賜物か、などと思いながらわたしは楽譜を譜面台に乗せながら音を奏でる すると天使のような美しい歌声が聞こえてきた Agnus Dei, qui tollis peccata mundi, miserere nobis 世の罪を除き給う天主の子羊、われらをあわれみ給え Agnus Dei, qui tollis peccata mundi, miserere nobis 世の罪を除き給う天主の子羊、われらをあわれみ給え Agnus Dei, qui tollis peccata mundi, dona nobis pacem 世の罪を除き給う天主の子羊、われらに平安を与え給え 曲が終わると杏子ちゃんがわたしの方に歩み寄ってきて、その楽譜はどうしたのか、と訊いてきた わたしは勝手に持ち出した事を詫びつつ、楽譜があったところを彼女に伝えた すると一筋の涙を流しながら杏子ちゃんはわたしに、ありがとう、と言った どうやら彼女の話を聞くところでは杏子ちゃんと家族のものは何一つここにはなかったらしいのだ 何処の家庭にでもありそうな家族の写真ですらもないという というのも杏子ちゃん自身が全てを棄ててしまったらしいからなのだ 全てを自分の所為で失った杏子ちゃんは半ば自暴自棄になっており冷静な判断が出来なくなっていたらしいのだ その所為で尊敬していた初めての友人とも決別してしまったらしい(今は再会して仲良くしているらしいが) 杏子ちゃんはとても後悔しているらしい そして、今、彼女の家族と関わりのあるものはこの楽譜、いや、この賛美歌しかないようなのだ それをわたしが見つけてここで奏でたことにより、彼女の家族のありし日々が蘇ってきたのだろう わたしは涙を流し続ける杏子ちゃんの頭を撫でた 泣き已んだ杏子ちゃんはわたしに一つ願いをした 勿論、わたしは了承する pie Jesu Domine 慈悲深き主、イエスよ Dona eis requiem. Amen. 彼らに安息をお与えください エイメン わたしは杏子ちゃんと共に祈った わたし達の永遠の平安を コメント 613 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/25(火) 00 10 40.24 ID T7IF03Bv0 [1/6] あれは昨日の昼の事であった。重々しい雲が空一面を覆い尽くし太陽の光は届かない不気味な天気。 雨が降りそうだ、と思いわたしはいつもの通学路と外れた人気のない道を進んだ。 そこは廃屋のそばで、あまり好き好んで通ろうと思うことはない処。 夜中にはよく不良どもの集会所になっているらしく、余り好い評判の道ではない。 しかし、まだ昼であるのでそれほど危険なことはなかろうと思ってこの道を選択したわけであるのだが、些か浅はかだった。 確かにわたしは不良どもには遭遇することはなかったが、もっと厄介なモノに出くわして仕舞ったようだ。 そういえばわたしの最愛の恋人が、人気の少ない所や嫌な雰囲気のする処には行くな、と言っていたがこういうことだったのか。 わたしの立つ道はグニャリと歪みその空間自体がコンクリート色に変化し、空と地の境が無くなったかのように思えた。 そして、白黒の道化師のようなモノが現れて、わたしのそばに近寄ってくる。 嗚呼、わたしは此処で死ぬのだと直感的にそう思い全てを諦めた。最愛の恋人の忠告を聞かぬわたしが悪いのだ。 しかし、わたしが死ぬ事はなかった。何故ならわたしに触れる前に道化師は穢れた赤の流れる薔薇の花弁を散らし無残に崩壊していたのだ。 よく見るとその身体は棍のような棒や槍の刃で切り刻まれ、分解され、宙を舞っていたのだ。 その崩れ去る死骸を真紅の槍使いがグシャリと踏みつけた。そう、彼女こそわたしの最愛の杏子ちゃんだ。 彼女はわたしの方に近づいてくるとわたしの胸元を乱暴に掴んで、なんであんたがここにいるのか、と訊いてきた。 わたしは戸惑いながらもここに至る全ての経緯を杏子ちゃんに曝けだした。杏子ちゃんの言いつけを守らなかった事も誤った。 すると杏子ちゃんはわたしを抱きしめて泣き崩れ涙を零しながら、あんたが無事でよかった、と言った。 わたしは初めて自分の犯した罪の重大さを知り、わたしも泣きながら杏子ちゃんに謝った。 すると、彼女は涙を拭きながらわたしの頭を撫でてこう言ったのだ。 あんたは目を離すと何をするかわからない、だからあたしが世話してやんないとな、と これが全ての始まりだった とある深夜、わたしは束縛されていた。赤い結界のようなもので身体を磔にされ身動きがとれない。 昨日、帰って来てからすっとこのように杏子ちゃんに縛られているので、今日は学び舎にはいっていない。 しかし、別に痛みを感じるだとか束縛されて苦しいだとか、杏子ちゃんを憎むだとかそういう気分にはならなかった。 寧ろ、心の何処かで悦んでいるわたしがいた。 このままずっと杏子ちゃんに縛られ続けていたい、と願うわたしが。 食べ物も杏子ちゃんが口移しで与えてくれる。お風呂だってちゃんと入れてくれる。 眠い時は子守唄を歌ってわたしを安心させてくれる。人恋しい時はわたしを愛でてくれる。 どうして、今の状態に文句を云う必要があるのだろうか。 杏子ちゃんは云った。 あたしは寂しいのは嫌いなんだ、って。もう大切な人を失うのは嫌なんだって。 あの活発で元気いっぱいの杏子ちゃんが涙を流しながら。 わたしはその時、心に決めたんだ。 何があっても、わたしは杏子ちゃんのそばにい続けるって。 何があっても、わたしは杏子ちゃんの寂しさを和らげるって。 何があっても、わたしは杏子ちゃんに愛を囁き続けるって。 たとえ、永遠にこの身が束縛されようとも、心はいつも杏子ちゃんと一緒だから不自由という事はない。 寧ろそれは何よりも自由な事なのかもしれない。 わたしの心は充たされていた。 コメント 757 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/26(水) 00 18 38.24 ID mdeN1Xof0 杏子ちゃんに催眠術をかけてみた 杏子ちゃんはぼーっとした虚ろな目でわたしのことを見ている そう、催眠療法というやつだ これで杏子ちゃんの苦しみを取り除いてあげよう では治療を始めよう 貴女の名前は何ですか? 「佐倉杏子」 貴女に普通の人と異なる点はありますか 「はい、魔法少女をやってます」 いままで生きてきて特に嬉しかったことは何ですか? 「学校で珍しく100点取れて父さんに頭を撫でてもらったことと・・・」 まだあるのですか? 「初めてまどかと一緒にご飯を食べたことです」 どうやら、催眠術は効いているようだ・・・ それにしても杏子ちゃん、嬉しいこといってくれるね わたしコーフンしてきちゃったよ・・・ おっと、まだ終わってなかったね、じゃあそろそろ本題に入ろうかな 貴女が今まで生きてきて最も辛かったことは何ですか? 「家族があたし一人を置いて心中したことです」 その時のことを出来るだけ詳しく教えてください 「お父さんが首を吊っていました。口から汚いものが出ていました モモとお母さんはお腹をナイフで刺されていて血が川のように流れていました 辺りは刺激臭や死臭が混ざって頭がくらくらするような臭いでした」 以前に杏子ちゃんから聞いていたとは言え、想像以上に凄惨な様子だったようだ きっと、これが杏子ちゃんを苦しめているのだろう でも、大丈夫・・・わたしが救ってあげるからね では、最後の質問です。嫌な記憶を全て忘れてラクになりたいですか? 「いいえ、忘れたくありません」 えっ・・・!? わたしの想像していた答えと違っていた 何故、忘れたくないんですか? 「全部、わたしの所為だからです」 全部忘れてしまえば、もうそのように良心の呵責に悩む事もないんだよ!? いつの間にかにわたしは声を荒げていた。わたしは理解できなかったのだ 「最期は最悪の結末で終わっちまったけど、それでも家族と過ごして嬉しかったことがあったから・・・ だから、あたしは全てを忘れちまうなんてイヤだ・・・」 杏子ちゃんの口調がいつものものに戻ってきている、催眠術が解け始めているのだろうか でも━━━ッ! 「いいんだ。ありがとな、まどか・・・。あたしのことを思ってくれてのことなんだよな?」 杏子ちゃんの眼に光が戻ってきた。あぁ、どうやら完全に催眠は解けてしまったようだ 杏子ちゃんがわたしの肩に手を置いて優しい口調で語りかける 「あれはあたしの罪と記憶だから墓場まであたし自身が持っていかねーといけねーんだ」 でもっ!杏子ちゃんが苦しみ続けるのは━━ 「あたしは苦しんでなんかいないさ」 杏子ちゃんがわたしに顔を近づける 「あんたがそばにいてくれるんだからな」 杏子ちゃんの唇がわたしの頬に優しく触れた わたしはいつの間にか泣いていた コメント 894 名前:†[sage] 投稿日:2011/10/27(木) 00 17 23.74 ID 9dNLEtMZ0 [1/2] どうやら木枯らしが吹いたようだ、もう冬になってしまうというのだろうか 猛き風は空を切り裂きながら冷気を伴い頬を切る 用があったとは言え、こんな寒い日に山の道を通らなくてはならないなんて、全く困ったことだ そんなわたしの気持ちも知らずに冷たく暴れる山風はぐしゃぐしゃと隣の杏子ちゃんのの髪を乱していく 彼女の髪が激しく揺れているが、杏子ちゃん自身は嫌がっている様子はない 折角の美しく麗しい髪の毛が荒れてしまうような気がして、ちょっと不愉快だ またもや風はわたしの思いを無視し辺りに吹きつける 山の風に秋の草も木の葉も激しく荒らされ、狂ったように踊らされているようだ なるほど、『吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ』とはよく言ったものだ でも、この寒さだと秋というより冬という感じだよ・・・ わたしがブルブルと身体を震わせていると杏子ちゃんがわたしに魔法をかけてくれた 身体も心もポカポカしてきた これはどんな魔法かと聞いてみると、どうやら感覚遮断というのだろうか ある麻酔のようなもので寒さや痛みを感じにくくしてくれる代物らしい 彼女の話によると、昔、杏子ちゃんの先輩だった魔法少女から教わったものらしい 誰だろう、と考えていると、わたしに教えてくれた どうやら、わたしの知っている人らしい 誰だろう? 教えて、とわたしが頼むと嫌だよと断られてしまった シュンとするわたしだが、すぐに機嫌を取り直した 彼女がいうには、その先輩という人はとても優しくて綺麗な人らしい だから、その先輩にわたしを取られたくないのだという 嬉しいこと言ってくれるじゃないの、とわたしは杏子ちゃんの手を握る 何故だろう、身体が熱くなってきた わたしの様子を見ると杏子ちゃんは、やっと効いてきたかと呟いた どういうことかと説明を求めると彼女は言った どうやら、わたしにかけた魔法は麻酔魔法なんかではなく愛の媚薬魔法だったらしい 身体が火照り、汗がわたしの身体を駆け巡る さっきの寒さが嘘のように感じる そんなわたしを見ると杏子ちゃんは野獣のように目を滾らせ、わたしの身体に手を回してきた 恥かしくて死にそうだが、不思議と嫌な感じはしない だから、わたしは杏子ちゃんに全てを委ね差し出した その日の夕暮れ、わたしと杏子ちゃんの唄は風に乗って何処までも響き渡ったという コメント
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私は嬉しくて涙が出そうになってしまったがそれを堪える 「おいおい、どうしたんだ?いきなり泣きそうな顔になりやがって・・・」 いいえ、なんでもないわ それより、絶対にアイツに勝つわよ 「当たり前だよ。あたし達が組めばどんな魔女もイチコロさ」 こうして私達は打倒ワルプルギスの夜への結束を強めた コメント 287 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/21(水) 00 30 43.27 ID OkLCd9gq0 [1/6] はぁ・・・さっきまで晴れていたのになんでいきなり雨が降ってくるのだろう 本当についてないなぁ・・・傘も持ってきてないし そんなに強い雨じゃないけど濡れたら風邪ひいちゃうし わたしはそんな事を思いながら屋根のついた公園のベンチで一人寂しく雨宿り 早く止まないかなぁ・・・ そう願いながらわたしは雨雲を見上げる やっぱり、わたしはお天気の方が好きだな もう一時間くらいたってしまったかもしれない 辺りはもう真っ暗になって雨も激しくなってきた 秋になって日が暮れるのが早くなったのに加えてこの大雨だ 公園の電灯だけが静かに明かりを灯しているだけ 心細いし寂しいよ・・・ それに真っ暗で怖いの 中学生にもなってこんなの恥ずかしいかもしれないけど、とっても寂しいの 「こんなところで何してるんだ?」 それはわたしの大好きな声だった 甘くて、可愛くて、それでも強さをもっていて優しい声 そう、杏子ちゃんの声だった 「雨宿りか?」 うん、傘持ってなくて・・・ 「じゃあ、入って行くか?」 そう言うと杏子ちゃんはわたしにビニール傘を見せてくれた 「そんなに大きくないから肩は濡れちまうかもしんねーけどさ」 ありがとう、杏子ちゃん わたしは泣いていた 杏子ちゃんの優しさが嬉しくて・・・ 「うわっ!そんな泣くことでもねーだろ」 ごめんね、でも今までひとりぼっちで心細くて・・・ でも杏子ちゃんの優しさがとっても嬉しくて・・・ 「よしよし、寂しかったんだな」 杏子ちゃんは泣きじゃくる妹を宥めるお姉ちゃんのようにわたしの頭を優しく撫でてくれた 「ひとりぼっちは寂しいもんな、いいよ好きなだけ泣けよ」 杏子ちゃんは私の身を抱き寄せながらベンチに座った 「落ち着くまで一緒にいてやるよ。あたしなんかでよかったらね」 杏子ちゃんはひしとわたしのことを抱きしめてくれた わたしは思いっきり杏子ちゃんの胸元で泣いた 「落ち着いたかい?」 うん、ごめんね、迷惑かけちゃって 「迷惑なんて思ってないさ、まどかはわたしの大切な人だからな…」 えっ、それって? 「なっ、なんでもねーよ!ほら、行くぞ!」 そう言う杏子ちゃんのほっぺは少し赤みを帯びていた ひょっとすると、ひょっとするかもしれないなって思ってしまったのでした コメント 433 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/22(木) 00 36 01.98 ID OOKJRZSc0 [1/4] 「ひっでー雨だなぁ」 杏子はサンドイッチを食べながらぼやいた。 あと、雨というより台風だけれどね それに、ワルプルギスの夜はこんなものじゃないわよ 「ひぇー、マジかよ~」 なんて緊張感のない作戦会議なのだろう。 まぁ、常にピリピリしすぎているのも決して良い状態ではないのだけれど。 「お前もサンドイッチ食ってもいいぞ」 じゃあ、頂くわ 私は杏子の好意に甘えてそれに手を伸ばす。 うん、普通のコンビニのサンドイッチだ。 「どうだ、美味いか?」 えぇ、美味しいわ 「意外だなー。お前なら仏頂面で『普通よ』とか言うと思ったんだけどな」 私の事なんだと思ってるのよ・・・ 「はは、そんな機嫌悪くするなよ。メシが不味くなっちまうよ?」 明らかにからかわれているのは分かったけど、別に嫌みな感じは全然しなかった。 寧ろ、こんな風に他愛のない会話をしていられて嬉しかった 外からは凄い轟音が聞こえ、私たちのいる場所がグラグラ揺れる 台風だろう、ニュースで知っていたがここまで大きい台風とは思わないかった 「ほんと、ひっでー雨だな・・・これじゃ帰られねーよ・・・」 そういえば杏子はどこで暮らしているの? 「最初はあたしの教会で雨露凌いでたんだけどさ・・・」 「最近はまどかの家でちょっと世話になってるんだよね」 !? へぇ、な、仲がいいのね・・・ 正直、動揺の隠せない私だった。 「まぁな。まどかは優しいし料理もけっこう上手だしね。ちょっとおっちょこちょいなところがあるけれど」 杏子は少し照れたような風に言った。 料理・・・。私はあまり得意ではない。 「はぁ、こんな嵐じゃ傘も役に立たねーし、まどかに向かいにきてもらうわけにもいかねーしなぁ」 じゃ・・・じゃあ、今日はここに泊まっていったらどうかしら? 「いいのかい、本当に?」 えぇ、こんな台風じゃどうにもならないしね 「へへ、なんか今日のほむら、面白いな」 どういうことよ・・・ 「褒め言葉だよ、褒め言葉」 じゃあ、そう受け取っておくわ 杏子はまどかの家に電話をして、私の家に泊まっていくと連絡している 「ほむら、まどかに替わってだってさ」 そういうと杏子は私に受話器を渡してきた 『こんばんは、ほむらちゃん。杏子ちゃん、今日ほむらちゃんちに泊まっていくんだって』 えぇ、そうよ(なんか電話のまどか声に抑揚がなくて怖い) 『そう、じゃあ杏子ちゃんのことよろしくね』 えぇ、分かったわ そう言うと電話は切れた 何故か分からないけどまどかに勝ったって感じがした コメント 562 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/23(金) 00 34 38.81 ID 8CPhUhWS0 [1/9] ちゅんちゅんと鳥の鳴き声が聞こえる。 心地の良い朝日が部屋に差し込む。 どうやら台風は去ったようだ。 布団に入ったまま、横に顔を向ける。 目の前には杏子の寝顔があった。 私は一人で暮らしているので布団も一枚しかない。 だから、同じ布団を杏子と一緒に使って寝たのだった。 流石に恥かしかったので私は椅子で寝るから布団を使えと杏子に言ったのだが 杏子は「あたしが椅子で寝るからお前は布団で寝ろよ」って言ってくれた。 でも、それは嫌だったし、昨晩は少し寒くて杏子が風邪でもひいたら大変だと思ったので 結局、杏子と一緒に寝たのだった。 それにしても、気持ちよさそうな寝顔をしているわね 思わずつんつんしてしまいたくなる顔だ。 同性の私から見ても、とても可愛い顔をしている。 ちょっとくらい触ってみてもバレないわよね 私は人差し指で杏子の頬をつんつんしてみた。 それはとっても柔らかくて気持ちいい感触だった。 「ん・・・」と杏子は寝言を言う。 よかった。まだ起きたというわけではなかったようね 杏子の寝顔を見ると気持ちが安らぐ。 きっとこの子は『癒し系』だろう。 「ん・・・・ぁ・・・ほむら?」 どうやら起きてしまったようだ。もう少しつんつんしていたかったので少し残念だ。 おはよう、杏子 「おはよう、もう朝か」 杏子は朝の挨拶をすると起き上がって背伸びをした。 二人で一つの布団は流石に狭くなかったかしら? 「でも、お陰で温かく眠れたよ」 杏子は何の恥かしげもなく言ってくれたが、私は少し恥かしかった。 「そういえば今日はガッコウないのか?」 えぇ、今日は休みよ、だからもう一眠りでもするわ 「意外とほむらって怠け者なんだな」 たまにはいいじゃない 「じゃあ、冷蔵庫勝手に漁ってていいか?起きたら腹減っちまったよ」 それには及ばないわ 「よし、朝飯だな!」 まったくこの子は・・・。まず顔洗ってきなさい、それから作ってあげるわ 「オッケー!じゃあ、洗面所借りるよ!」 杏子は子供のようにバタバタと洗面所の方に駆けて行った。 そんな杏子に私は思わず笑みがこぼれてしまう。 そんな朝の中、ピンポーンとインターフォンが鳴った。 誰だろうか、まだ6時半だというのに 私は玄関に向かいどちら様ですか、と言いながら扉を空ける 「えへへ、おはよう。ほむらちゃん!」 まどかだった。 コメント 713 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/24(土) 00 39 29.81 ID Yh3qfuln0 [1/8] 『おはよう、ほむらちゃん!』 早朝にまどかが家に訪ねてきた。 こんな事初めてだ。というより、まどかが私の家を知っていた事に驚きを隠せない。 お、おはようまどか。こんな朝早くにどうしたのかしら? 『杏子ちゃん中にいるよね?』 『ふふ、杏子ちゃんが心配で来ちゃったんだ。ごめんね、朝早くに』 別にかまわないわ こんな感じで動揺を隠せない私の後ろから声が聞こえてきた。 「早くメシにしよーぜー!」 杏子が後ろから私にじゃれてきたのだ。 「あれ、まどかじゃん。こんな早くにどうしたんだ?」 『おはよっ!杏子ちゃんが心配で来ちゃった!』 照れたように顔を赤くしながらも笑うまどか。 「はは、まどかは心配性だなー」 そう言ってまどかの頭をワシャワシャ撫でる杏子。 なんか変な気持ちだ・・・。 こんな早朝に玄関で話すのも近所迷惑かもしれないから、あがっていって 私はまどかの事を家に招き入れた。 『ありがとね、ほむらちゃん』 「おう、ゆっくり寛いでいけよー」 貴女の家じゃないでしょうに まどかを含めて3人で朝食をする私たち。こんな日もいいかもしれない。 『ごめんね、朝早くに押しかけて朝ご飯まで頂いちゃって』 別にかまわないわ 「大勢で食った方がメシも美味くなるしな」 『杏子ちゃん、昨日の夜はけっこう寒かったけど大丈夫だった?』 「あぁ、ほむらと一緒に同じ布団で寝たからな。」 『ふーん』 なんか冷や汗が出てきそうな気分だ。まどかの声から抑揚が消えてきた。 「それにほむらのヤツ、あたしの顔を指でツンツンやるんだぜ?ほむらにも可愛いところがあるんだなって思ったよ」 な!何故それを・・・まさか起きていたというの? 「あんなに弄くられたら誰だって起きるって。それにしてもほむらあたしの事可愛いとか言ってたよな///」 そう言って顔を赤く染める杏子。まさか全部バレていたとは・・・想定外だった。 「流石のあたしもちょっと恥かしくなっちまったけど、嬉しかったよ///」 『へーほむらちゃんと杏子ちゃんって仲良しさんなんだね』 背筋がゾクッとした。 「まぁな、まどかと同じくらい仲良いと思うよ。な、ほむら?」 え・・・えぇ、最近はけっこう仲良くなったわね 動揺しながら答えたけれど、私の言った事に微塵も偽りは含まれていなかった。 そう、私は杏子に感謝している。 「そうだ!せっかくまどかもいるんだから今日は何処かに遊びに行こうぜ!」 別にかまわないけれど、何処かって何処かしら? 『杏子ちゃんが行きたいところなら何処でもいいよ!』(さっきからまどかは杏子の手を握っている) 「じゃあ遊園地とか・・・?」 私とまどかは吹き出してしまった。 「な、何がおかしいんだよ!」 遊園地って・・・お子様なチョイスね 「うう・・・」 顔を真っ赤にして恥かしそうにする杏子。 でも、いいじゃない遊園地。そうね、遊園地に行きましょう。 『杏子ちゃんらしい可愛いチョイスだと思うよ!さっ、準備しよ?』 やっぱ杏子は面白い子だ。 コメント 962 名前:†[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 00 23 03.57 ID y/q3DM4w0 [2/4] 今日は学校が休みだったので私たちは遊園地に来ていた。 何年振りだろうか、遊園地に来た事なんて幼い頃に両親と訪れた以来だ。 私の隣には杏子とまどか。 まどかは杏子の手を握り、ぴったりとくっついて歩いている。 「おい、ちょっと離れろよー。歩きにくいだろー?」 困ったように頭をかかく杏子。 『だめっ!昨日は杏子ちゃんがいなくて寂しかったんだから!』 恥かしげもなく言うまどかに困ったような杏子、彼女たちを見ていると微笑ましかった。 「ほむら、手つなごうぜ?」 杏子が私に手を差し出してきた。 少し恥ずかしい感じがして私が手を出すか出すまいか迷っていると杏子が私の手を握ってきた。 「いまさら恥かしがることなんてねーだろ?」 ふふ、それもそうね やっぱり、杏子の手は柔らかくて温かかった。 まどかは『むー』とつまらなそうな顔をしていたが気のせいだろう。 時間はすぎて、もう夕方。 私たちは観覧車から地平線に堕つる夕日を見ていた。 今日も終わりだという感じがして少しもの寂しくなる。 「ありがとな・・・」 観覧車が最高地点に到達した辺りで、杏子は静かにそう言った。 『杏子ちゃん・・・いったいどうしたの?』 まどかが心配そうに杏子の顔を見つめる。 「すげー嬉しいんだ。誰かと一緒に遊園地に来て遊ぶなんて今まで夢にも思ってなかったからな。 あたしなんかでも、こうやって誰かと一緒に笑って、幸せになれるんだって」 杏子・・・ 『誰か、じゃなくて友達でしょ?ね、ほむらちゃん?』 えぇ、その通りよ。佐倉杏子、貴女は決してひとりぼっちじゃない 今の言葉は杏子に向けたものだけれど、自分に言い聞かせているような気がした。 私はひとりじゃない、支えてくれる人がいるって。 この前の私には到底思いもつかないような言葉だろう。 「ほむら・・・まどか・・・」 それは初めて見る杏子の顔だった。彼女の目が潤んでいる。涙が零れてしまいそうな瞳。 普段の杏子からは全く想像のつかない弱く儚い少女の顔。 堕ちかけた夕日の光に照らされた杏子の姿はとても神々しかった。 聖女のような、でも年相応の少女の姿はとても愛おしくて、可愛らしくて。 私は杏子を抱きしめていた。 『ちょ!・・・ほむらちゃん!!!!』 「ほむ・・・ら・・・?」 貴女は幸せになっていいのよ 貴女がこれまでにどんな苦しみを背負い、どんな人生を送ってきたかなんて私には分からない でも、これだけは言えるわ 私は貴女の味方で、友達よ 「ほむら~!」 子供のように泣きじゃくって私にしがみついてくる杏子。 この子にも辛い過去があるのだろう。同じ魔法少女だから察しはつく。 『ちょっとー!わたしも忘れないでほしいなー!』 まどかが不満そうに言った。 『わたしも杏子ちゃんの友達なんだから、わたしにも色々頼って欲しいな』 まどかは杏子の頭を優しく撫でた。 「ありがとな・・・」 目を真っ赤にして涙を流しながら言う杏子。 でも、彼女は今までにないほどの笑顔を私たちに見せてくれた。 コメント
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わたしは杏子ちゃんが起きないのをいい事に、悪戯をエスカレートさせていったの 寝てる杏子ちゃんの首筋をくすぐってみたり、可愛らしい唇に指をぷにぷにしたり、 杏子ちゃんの口の中に指を入れて、舌を掴んでみたり 杏子ちゃんのお口の中はとっても温かくて気持ちよくて、わたし、飛んじゃいそうだったよ 流石にやりすぎたのか、いつの間にかに杏子ちゃんは起きてしまったようだ すごいジト目でわたしの事を見てる・・・ああっ、その、表情、そそるよっ! 「何してんだ、あんた?」 えぇと、朝の挨拶・・・かな? 「へぇー、これがあんたの中じゃ朝の挨拶なのかー」 そ・・・そうだよ!これが普通だよ!『おはよう』みたいなもんだよ 「じゃあ、あたしがあんたに同じことをしても文句はないな?」 てぃふんっ/// そう言うと杏子ちゃんはわたしの口をこじ開けて、わたしの舌に指を這わせる わたしが手をぱたぱたして抵抗しようとしてもすぐに押さえつけられてしまう 「ったく、暴れる悪い奴はこうだ!」 きゃっ/// 杏子ちゃんの唇が私の口を塞いだのっ/// そして杏子ちゃんの舌が蛇の如くわたしの口の中を這い回るの/// わたしの頭は蕩けてしまい、既に抵抗する気なんて起こらなかったの/// そう、わたしの頭の中は甘い快楽でいっぱいだったの/// 「ぷはぁ・・・これでお相子だからな///」 えへへ、杏子ちゃんはわたしの最高の恋人だよ/// わたしは思いっきり杏子ちゃんに抱きついたの すると杏子ちゃんも微笑んでくれて、わたしのことを抱きしめてくれたの ずっと一緒にいようね? 「当たり前だろ?あんたがあたしから離れるなんて、そんなのあたしが許さないよ///」 せっかくのクリスマスだからやってみました ポエム書くのって面白いですね! コメント 226 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/25(日) 00 21 37.50 ID ySqhStCV0 [1/4] 部屋に広がるお肉の匂い その正体はタッパーに入ったローストチキンを小さく切ったもの 骨付きの状態で豪快にガブリと喰らい付くのが普通かもしれないが、スペース節約の為に小さくした どうやら杏子ちゃんは気に入ってくれたらしい お口のまわりにたれを付けながら、美味しそうにお肉を頬張っている わたしが他にもサラダやスープなどを勧めると杏子ちゃんは、新しい獲物を見つけたように喰らいつく 食事を終えたわたし達は紅茶を飲みながらほっと一息ついていた 「とっても美味しかったよ、ごちそうさま」と杏子ちゃん 杏子ちゃんが満足してくれたらしくて、本当に嬉しいよ でも、ごめんね、クリスマスケーキは崩れちゃうから持ってきてないんだ 「気にすんなよ、せっかくあんたが作ってくれたケーキが崩れるくらいなら、家で食った方がマシさ」 そう言うと杏子ちゃんはわたしの隣に来て、わたしの頭をわしゃわしゃと撫でてくれたの 「本当にありがとな・・・ここまでしてくれて・・・」 杏子ちゃんは、眼を潤ませながら呟いた 杏子ちゃんが嬉し泣きしてくれるのはわたしも嬉しいけど、わたしのクリスマスケーキを食べた後にしてほしいな まだ今日が終るまで時間があるのに、これじゃあ、もうクリスマスが終っちゃったみたいだよ 「べ・・・別に泣いてねーし!」 乱暴に潤んだ瞳をこする杏子ちゃんをわたしは優しく撫でる ここまで杏子ちゃんが喜んでくれるとわたしも頑張った甲斐があったよ 教会を出てからもう1時間くらい経ったかな? わたしと杏子ちゃんはお家のソファーで寛いでいた 杏子ちゃんはさっきからそわそわと落ち着かないようだ どうやら早くクリスマスケーキを食べたいようだ そろそろケーキ食べる?と訊くと杏子ちゃんはすごい速さで「食べる!」と即答した わたしは冷蔵庫にケーキを取りに行くと杏子ちゃんは黄版のピカチュウのようにわたしの後をついてきた 杏子ちゃんは一つ一つの仕草がとても可愛らしくて堪らないよ わたしがケーキを取り出してテーブルに置くと杏子ちゃんの目が宝石のようにきらきらと輝いた 「これ、本当にあんたが作ったのか・・・?」と杏子ちゃん 杏子ちゃんに驚いてもらえて嬉しい わたしもここまで凝ったケーキを作るのは初めてだ 因みにケーキの上に君臨するサンタのお爺さんの砂糖菓子もわたしのお手製だ 「これ、本当に食ってもいいのか?」と垂涎寸前の杏子ちゃん 勿論だよ、その為に作ったんだから 杏子ちゃんは本当に美味しそうな顔で食べてくれるから嬉しい さて、12月25日になってしまった 今日はクリスマス、また同時に乃木希典やアイザック・ニュートンの誕生日・・・どうでもいいかこんな事 もう杏子ちゃんは眠っている いつもならわたしも杏子ちゃんの隣で寝ているけれど今日は特別だ バレないように抜け出してきたわたしなのだった わたしは通販で買ったサンタコスを身に纏っている サンタクロースが行う事と言えばただ一つ 子供にプレゼントと夢を与える事だ だから、わたしも杏子ちゃんにプレゼントと夢を与えよう すぅすぅと寝息を立てている杏子ちゃん いつもその寝顔には癒されるよ わたしは杏子ちゃんのほっぺたをつんとつついて枕元にプレゼント 仕事を終えたサンタクロースはクールに去るよ! と、ベットに背を向けた瞬間、わたしは何かに引張られた 「まぁ、待ちなよ あたしのサンタさん♪」 杏子ちゃんがわたしの手を掴んでいた 「こっち来て一緒に話そうぜ」 わたしはベッドに引き擦り込まれてしまったの コメント 234 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/25(日) 01 09 13.98 ID ySqhStCV0 [2/4] やっぱ、あいつの料理の腕はピカイチだった このローストチキンも、海鮮サラダも、コーンスープも最高の味だ こんなに幸せなクリスマスはあの時以来だ 親父と母さんとモモとのクリスマス、豪勢とは言えないながらもあの時は幸せだった あたしの魔法で信者が集まり始め、いつも絶望の淵に立たされた親父が笑顔を見せてくれるようになった頃だった そんな時期のクリスマスパーティはとても楽しかったものだ 食事を終えたあたし達は一息ついていた 「どうだったかな・・・料理」とわたしの恋人が訊いてくる そんなの決まってるじゃないか、本当に最高な料理だったよ そう答えるとあいつは満面の笑みを私に見せてくれた 同時にあいつは申し訳なさそうにケーキは持ってこられなかった、と言った そんなの全然気にしてねーっての でも、ここまでしてもらっておいてあいつにあんな顔をさせるわけにはいかない だから、あたしはあいつの頭を撫でた すると、あいつは幸せそうな顔をする そんな顔を見て、あたしは自然と言葉が出ていた 本当にありがとな・・・ここまでしてくれて・・・、と 言葉を発し終えると同時に何故か目頭が熱くなっていた すると、今度はあたしがあいつに撫でられてしまった 「まだ、泣くのは早いよ、杏子ちゃん♪」 べ、別に泣いてねーし! でも、こうやってあいつに撫でてもらうのも悪くないかもな・・・ 後片付けを終えてあたし達は蝋燭台の火を消す そして、部屋を出るとあいつが部屋の方を向いてお辞儀していた 「今日はお部屋を使わせていただきありがとうございました」 「次は一週間後、大晦日にお掃除しに来ますね」 家に帰ってあたし達はクリスマスケーキを食べた 今まで食べてきたどんなケーキよりも美味しいケーキだった そして、それを食ってるあたしを見て笑顔になってくれる あたしはあいつにどんだけ感謝しても感謝し切れないかもしんねーな 真夜中、ベッドで目を覚ますとあいつがあたしの隣にいなかった トイレにでも行ったのかと思ってると部屋の入口からあいつがすごい恰好で入ってきた あれは、サンタのコスプレか?手には何やらプレゼントのような箱を持っている あいつが近づいて来たので、あたしは一先ず寝た振りをして様子見をすることにした 「メリークリスマス、杏子ちゃん♪」 そういうとあいつはあたしのほっぺたを人差し指でつんつんして、箱をあたしの枕元に置いた そして、あいつは仕事をやり終えたような顔をして去ろうとしていた あたしはそんなあいつの手を掴んだ 「ひゃふんっ!」 あたしはあいつに言いたいことが沢山あるのだ 否、全て吐き出さないとあたしが収まりがつかなかったのかもしれない あいつはあたしに幸せなクリスマスを与えると当時に思い出させてくれた だから、あいつに何回も何回もありがとうと言った すると、あいつも何回も何回もありがとうと言った 「わたしは杏子ちゃんが笑ってくれるだけで、幸せだよ」 わたしは何故かそんなあいつの優しさが怖かった あたしの好きだったものは全てぶっ壊れてしまったから、あいつも消えちまうんじゃないかと思ってしまったのだ だから、あたしは訊いてみた ずっとあたしと一緒にいてくれるか、と するとあいつは「絶対に杏子ちゃんを独りぼっちになんかしないよ」と約束してくれた あたしはもう一つ聴いてみた、あたしは本当に幸せになっていい人間なのかと 「いいに決まってるよ。もし、杏子ちゃんの幸せを邪魔するものがあるなら、そんなのわたしが壊してみせるよ」 「杏子ちゃんはもう充分辛い事を体験したんだから、あとは幸せになっちゃっていいんだよ」 あたしはそれ以上言葉が紡げなくなって、あいつの胸元に顔をうずめて泣いた あいつは優しくそれを抱擁してくれたんだ コメント 324 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/26(月) 00 19 29.62 ID vSjzDbpW0 [1/5] 12月26日、カレンダーを見てみると今年もあと少しだな 今日は作家の菊地寛の誕生日であり、哲学者の和辻哲朗の命日 また、今日はシェイクスピアの悲劇『リア王』が初演された日でもあるらしい よく知らないが、あたしの恋人が得意気な顔で言っていた でも、正直なんか地味って感じしかしない シェイクスピアくらいしか聞いたことないからな 最近は天皇誕生日、クリスマスイヴ、クリスマスと行事続きだったので今日はなんか物足りなく感じる クリスマスイヴがあるならクリスマスアフターもあってもいいんじゃないかとあたしは思ってしまう まぁ今日もあいつとイチャイチャする事は変わんないけどな 聖夜の次の夜、あたしは恋人を連れて人気の少ない街を歩いていた こんな時間に警察に出くわしたら補導されちまうかもしんねーけど、 それでもあたしはあいつに見せたいものがあった まぁ、あたしがそんなヘマするようにも思えないけどな あたしにぴったりくっついて、手を繋いでいる恋人を見ると満面の笑みを見せてくれた 寒くないか、と声をかけると恋人はあたしの手をぎゅっと握ってこう返す 「杏子ちゃんと一緒だから寒くないよ」 そっか、と言ってあたしは足を止める 「杏子ちゃん?」 悪いけど目を瞑っててくれないか? そう言ってあたしはあいつを抱きかかえる 「きゃっ///」 お姫様抱っこの体勢の恋人は顔を赤くして可愛らしい声をあげる へへ、やっぱこいつは予想通りのリアクションをしてくれる じゃあ、目を瞑っててくれ、すぐ着くからさ 「うん!」 あいつは快く頷き、あたしの胸に顔を埋めてきた なんかくすっぐたいけど悪い気はしないな/// もう目、開けていいぞ 「ここは・・・? わぁっ!」 恋人は目をきらきら輝かせた そこに映ったのは満天の星空に街を彩るイルミネーションだろう クリスマスが終ったといえ、すぐにイルミネーションを片付けるってわけじゃない 「綺麗だね・・・」 少し遅くなっちまったが、これがあたしからのクリスマスプレゼントだ ここはいつか前に一緒に来たことがあると思うが、やっぱりここの景色は絶景だと思うんだ 「ありがとね杏子ちゃん・・・この丘って今年の夏に星空を見せてくれたところだよね?」 その通りさ、覚えていてくれて嬉しいよ そう言うとあいつはえへへ、と微笑みを見せてくれた あたしは夜空の中の3つの星を指差す 見えるか?あれがプロキオン・シリウス・ベテルギウスだよ 「冬の大三角だっけ?」 やっぱあんたは色々知ってるなぁと言うと恋人はまた、えへへと笑った いつ見てもこの笑顔は絵になるよ あたしのプレゼント、気に入ってくれたかい? 「うん!勿論だよ!」 「でも、もう一つ欲しいものがあるの」 何だい?あげられるもんならなんでもあげるよ 「じゃあ、杏子ちゃんのその柔らかそうな唇、わたしにちょうだい?」 そういうと恋人はわたしに顔を近づけた 温かくて甘くて白い吐息があたしの顔に触れる あたしは頷いて、黙って目を瞑り、あいつの愛を待つ そして、恋人の愛らしい唇があたしの唇に触れた 今にも落ちて来そう星空の下で、あたし達は冬の夜想曲を奏でる まったくあたしってやつは情けないね プレゼントをあげるつもりが、逆に貰うことになっちまったよ コメント 341 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/26(月) 08 35 22.93 ID LoYqI+720 朝だ夜明けだ 杏子の寝息 つんと突っつく 色白ほっぺ 小さな胸の 漲る誇り 畑の男の 毎朝日課 杏杏子杏杏杏子 コメント 420 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 00 21 15.03 ID lUWjMk+L0 [1/5] 12月27日、気が付けば12月もそろそろだ 今日は虎ノ門事件って事件が発生した日であり、『ピーターパン』がロンドンで初演された日らしい また、あたしも読んだことのある漫画『DEATH NOTE』の登場人物レイ・ペンバーの命日でもあるとか 例の如く、全部あたしの恋人が得意顔で教えてくれたことだ あいつが得意そうにお喋りしているのを見ていると、あたしもなんだか嬉しくなる さて、あたしとあいつが出逢って契りを結んだ記念すべき2011年もあともう少しで過ぎ去ってしまう 今年は残り僅かだから、これからは特にあいつとの時間を大切にすごすとしよう なんて偉そうなことを言ったあたしだが、なかなか炬燵から出られない どうやらあいつもあたしと同じようで炬燵に串刺しになっている、あたしのすぐ隣で あたしが炬燵のテーブルで蜜柑の皮を剥いていると、あいつはあたしの腰らへんに頭を乗っけて 「わたしにも分けてくれたら嬉しいな」と甘えた猫のような声でねだってくる あたしはテーブルに手を伸ばして剥いていたのと別の蜜柑を取り、とそれを渡すとあいつは頭を横に振った 「そうじゃないよ~!杏子ちゃんが剥いてた蜜柑をあ~んして欲しいのっ!」 あんた最近、前より甘えん坊になったな、とあたしは指で剥いた蜜柑ひとかけら渡す すると、「杏子ちゃんが優しいからだよ」と答え、魚のようにあたしの指ごと口に入れる 「杏子ちゃんの指、温かいね」と顔を赤らめながら言うあいつ 恋人に人差し指と親指をぺろぺろされて、あたしは変な気分になってしまう やばい・・・こりゃ、癖になっちまいそうだ あたしは柔らかさと温かさを指に感じていると、あいつはあたしの顔を見てにこっと笑った 「杏子ちゃんって意外と敏感なんだね♪」 そんなんじゃ━━━ あたしが反論する前に、あいつがあたしの指を甘噛みする んっ・・・/// 「えへへ、やっぱ杏子ちゃんって多感症なんだねっ♪」 あいつはあたしの手首を掴んで指一本一本に舌を這わせる 指先は蛇のようにちろちろと舐め、指の付け根まで犬のようにペロペロと舐める やられっぱなしってのも癪だったので、あたしはせめての抵抗としてあいつの舌を掴む すると「いはい、いはい!」と涙目になってしまった やりすぎたかと思ってあいつのやんちゃな舌を解放してやった するとあたしはあいつに押し倒されてしまった もう炬燵はぐちゃぐちゃで下の絨毯もしわしわになってしまった 「杏子ちゃんは悪い娘だね・・・悪い娘にはおしおきしなくちゃだよね?」 そういうと、あいつはあたしの口をその柔らかい唇で塞ぎ、健康的なピンク色の蛇があたしの中に入ってくる・・・ その蛇はあたしの口を、歯を、舌を余すことなく這いまわり、あたしを官能的な気分にさせる そして、あたしの意識はミルクのように甘くて白い霧の中へと沈んでいったのだった 今年も数えるしかないって言うのに、今日も恋人との戯れで終わってしまった でも、案外、こういうのも幸せかもしれないな コメント 529 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/28(水) 00 29 12.37 ID u3Y+kh+l0 [1/3] 12月28日、今年もあと三日だよ 今日は作家の堀辰雄、フィクションを含めるなら言峰綺礼の誕生日らしい また、文部省が全ての学校、生徒に身体検査の実施を訓令したので身体検査の日と言われるらしい 身体検査・・・所謂、身体測定のようなものだろうか 今日がせっかくの身体検査の日だから、杏子ちゃんの身体も検査してみようか 恋人として、婚約者として、杏子ちゃんの身体の事を知っておくのも大切な義務だ 「なぁ、あたしが何でこんな恰好しなくちゃいけねーんだよぉ・・・」 体育着の杏子ちゃんはダルそうに言った うん、やっぱり杏子ちゃんの体育着姿は様になるね 「しかも何で下はブルマなんだよ!あたしが通ってた小学校でもブルマはなかったぞ!」 そう言って体育着のまま杏子ちゃんは炬燵に籠城してしまった わたしは杏子ちゃんの腕を引張って引き摺り出そうとするけど杏子ちゃんも負けじと炬燵にしがみつく やはり力では杏子ちゃんに歯が立たない それも当然の事だ、杏子ちゃんは魔法少女なのだから 「第一、身体検査なんて何すんだよ?」 杏子ちゃんが床にへばり付きながら聞いてきた 身長測定とか体重測定とか・・・胸囲測定とかだよ! 「バカ!胸囲測定って、あんたは何考えてるんだよ///」 そう言うと杏子ちゃんは完全に炬燵の中に潜ってしまった そんなやましい事考えてないよ!ただ恋人として杏子ちゃんの身体の事をよく知っておこうと・・・ 「あんたが何言っても絶対にあたしは身体検査なんてしないからな!」 杏子ちゃんはこたつと床の隙間からふしゃーと猫のように毛を逆立てて拒絶の意志を明確にする 仕方ないなぁ・・・ わたしは炬燵に潜り、中で杏子ちゃんと顔を合わせた 「なっ・・・!ここまでするか普通?」と杏子ちゃんが呆れたような顔で文句を言う 大丈夫だよ、杏子ちゃんはそのままにしてていいよ そう言って、わたしは杏子ちゃんの胸部に手を当てる 「ひゃっ///」と杏子ちゃんは素っ頓狂な鳴き声をあげる 「何すんだよぉ・・・///」 何って胸部測定だよ?杏子ちゃんが炬燵から出てきてくれないから、今出来る測定からしてるんだよ? 最初は身長、体重、胸囲って順番に測定しようとしたんだけどね それにしても・・・杏子ちゃんのって柔らかくて気持ちいいね/// 薄い体育着ごしの杏子ちゃんの体温が上がっていくのが分かる 「こんなっ・・・んっ・・・///・・・貧相な胸っ・・・///測るほどねーよ///」 杏子ちゃんが蕩けたような顔をして、わたしに抱きついてくる そして、わたし達は身体能力測定をしたの/// コメント 682 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/29(木) 00 26 13.38 ID 3jRkkeaV0 [1/2] 12月29日、今日は吃驚するくらいわたしにとって印象深い出来事がない日だ 今日は東京大賞典開催日や清水トンネル貫通記念日らしいが、正直よく知らないので興味が湧かない いや、ただ、わたしがものを知らなすぎるだけかもしれないけれど でも、わたしは知らないという事を知っている。所謂『無知の知』だ。どうでもいいか・・・ 因みにフィクションでは今日は言峰璃正の誕生日らしい さて、今日はどうしようか? 余りにも何にもない日だから勝手に記念日でも作ってしまおうかな?『杏子ちゃん記念日』みたいな 嗚呼、でも駄目だ。そんな事をしてしまったら毎日が『杏子ちゃん記念日』になってしまうから 余りにも何もない日に絶望したわたしは杏子ちゃんを連れて遊園地にやって来た 明日明後日は大掃除で余り遊べないので、今年最後の想い出を作ろうと思ってここに来たわけだ わたしは杏子ちゃんとゴーカートで爆走し、コーヒーカップでくるくる廻った メリーゴーランドでもくるくる廻り、空中ブランコでもくるくる廻った どうやら杏子ちゃんは廻る系は不得意なようで、アトラクションから降りると目を廻してわたしにもたれかかってくる 気持ち悪そうな顔をする杏子ちゃんだったけどアイスクリームを食べる?と聞くと直ぐに復活して「うん!」と元気に返事をする 一つのアイスクリームを二人でぺろぺろするわたし達の姿は正しく恋人という感じだっただろう 食べ終わった後、杏子ちゃんの頬を見るとアイスクリームがついていたので、わたしがそれをペロッと舐め取ると 「ひゃあんっ///」と杏子ちゃんが可愛い声で鳴く そんな杏子ちゃんが愛おしく思って、わたしは杏子ちゃんを抱きしめてしまったの 「オイ…///こういうのは観覧車でするもんだろ?/// 人前でこんなことするなよぉ・・・///」 杏子ちゃんの声で我に返ったわたしは周りを見回すと人だかりができていたの 彼らはクスクスと笑ったり微笑ましそうにわたし達の熱愛を見ていたの わたし達の愛は見世物じゃないよっ! わたしはそう叫んで杏子ちゃんをお姫様抱っこしてその場から立ち去った 走りながら思い返すと我ながら恥ずかしいことをしたものだ 「ったく・・・あんたってやつはさぁ・・・」 わたしは今、観覧車で杏子ちゃんに叱られている やっぱり、流石にやりすぎてしまったのかもしれないね 舞い上がってたね、わたし・・・ 「でも、まぁ、そんな嫌でもなかったけどね・・・///」 杏子ちゃん! わたしは嬉しくなって杏子ちゃんを抱きしめちゃったの 「やっぱあんたに抱きしめられるのは心地いいな///」 「なぁ、あたしはいったい何回あんたに抱きしめられたんだろうな?」 杏子ちゃんはいままでいくつパンを食べてきたか覚えてるの? 「へへ、意地悪なこと言うね、あんたはさ」 そう言いながらも杏子ちゃんはわたしの事を抱き返した じゃあ逆に聞くけど、杏子ちゃんはいったい何回わたしの事を抱きしめたの? 「あんたは自分が今まで食ってきたパンの数を覚えているのかい?」 ふふ、意地悪な事を言うね、杏子ちゃんは 「あんたほどじゃねーさ・・・でも、あたしはそんな意地悪なあんたに救われてるんだけどな」 そう言って杏子ちゃんはわたしの唇を奪ったの/// 運命は廻る。歯車は廻る。世界は廻る。 そして、わたしの舌も杏子ちゃんの舌と一緒に廻ったの コメント 706 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/29(木) 08 21 54.38 ID YGBivtXG0 杏子ちゃんの朝は早い でも寒いから杏子ちゃんは目覚ましを止めると直ぐに布団に戻っちゃうの そんな杏子ちゃんを起こす方法はただ一つ 美味しい朝食を作ってあげること 杏子ちゃん、杏子の朝食は海鮮風ドドリアだよ コメント 810 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/30(金) 00 17 29.69 ID uoiXiUwL0 [1/2] 12月30日、ついに今年も今日を含めてあと二日だ 今日は哲学者ホワイトヘッドや作家の横光利一の命日らしい また、元イラク共和国大統領フセインの死刑が執行された日でもあるとか これもあいつが教えてくれたことだ あいつは本当に物知りだ そう言えば、あたしはいったいあいつからどれだけのことを教えてもらったのだろう? お茶の淹れ方も、クッキーの焼き方も、ハンバーグの作り方も全部あいつが教えてくれた いっぱいありすぎて、あたしにはとても数え切れないな 大掃除の前半戦を終えたあたし達は炬燵でほっと一息ついていた あたしの淹れたお茶に、あいつの焼いたクッキー もう夕方だから量はそんなに多くない 「最近、杏子ちゃんお茶の淹れ方上手くなってきたね」 あいつに褒められるとあたしはとても嬉しくなる あんたに手取り足取り教えてもらったお陰さ 「ううん、そんなことないよ。杏子ちゃんの覚えが良いんだよ」 そう言ってあいつはあたしの頭を優しく撫でる そのお礼ってワケじゃないが、あたしはクッキーを一摘みしてあいつの口もとに運ぶ 「あ~ん♪」 あいつはクッキーをポリポリと食べながらあたしの顔を見て笑った そんなあいつの笑顔を見て幸せになったあたしも同じように笑った 何気ない会話に何気ない日常 それがあたしにとっては、この上ない幸福だった 好きな人と普通に食って、普通に笑って、普通に会話する これほど幸せなことはない 豪華な和牛ステーキも、世界の珍味なんていう贅沢なものはいらない あたしの隣にあいつさえいてくれれば、一汁一菜だって最高に美味い朝食になる あ、でも、焼き魚くらいは欲しいかもな あいつと同じ魚を箸でつついて始まる一日なんて粋なもんじゃないか あたしはいつの間にかにあいつにもたれかかって、手をつないでいた 「気持ちよさそうに寝ていたね、杏子ちゃん」 どうやらあたしは寝ちまっていたらしい 大掃除で疲れた身体に温かい炬燵、そして恋人との心地良い会話 眠くなってしまうのも無理はなかった あたしは目を覚ますとすぐにあいつにお願いした 明日の朝は二人で同じ魚をつつきたいと 「ふふ、夕ご飯もまだなのに変な杏子ちゃん」 あいつはそう言いながらも笑顔で了承してくれた ありがとな、とあたしがあいつに抱きつくと、あいつもあたしのことを抱き返してくれた ずっとこうしていられればいいのにな 「ずっと一緒だよ、わたしと杏子ちゃんは」 そう言うとあいつはあたしと唇を重ねた あたしは目を瞑ってその温かさを確かめる 熱を帯びた透明の喜びがあたしの頬を伝っていた コメント 958 名前:†[sage] 投稿日:2011/12/31(土) 00 31 14.51 ID TtVAbHRB0 12月31日、ついに今年最後の日、大晦日だ 今日は大本営がガタルカナル島撤退を決定した日で、内務省が廃止された日 聖飢魔IIが解散した日でもあり、フィクション上ではヴォルデモート卿の誕生日でもあるらしい そして、今日はわたしと杏子ちゃんの初めての大晦日 今日は杏子ちゃんの傍で蕎麦を食べる日だ 夜には除夜の鐘を聞きに行かなくてはならないので今日は大忙しだ 大掃除を終えたわたしと杏子ちゃんは早めにお夕飯の年越し蕎麦を食べていた 近くのお寺に行って除夜の鐘を聞く為だ 杏子ちゃんは教会の娘なので信仰的にお寺に行っていいのかと聞いてみたけれど、杏子ちゃんはOKと言ってくれた 本当にOKなのか、それともわたしの事を思ってくれての事なのか、どっちにしろわたしは嬉しかった それにしても杏子ちゃんの蕎麦の食べぷりは見ていて気持ちがいい ずずーっという音を立てて豪快に蕎麦を啜る杏子ちゃん 「どうした?あたしの顔になにかついてるか?」 杏子ちゃんに見蕩れていただけだよ 「悪い気はしねーけどあんたも早く食えよ?冷えちまったら勿体無いからな」 わたしは杏子ちゃんに促され、わたしもずるずると蕎麦を啜る 「もっと豪快に啜りなよ ずずーっとさ!」 食べ終えて、ちょっとだけ紅白を観たわたし達は近所のお寺にやってきた お寺は沢山の人で混雑していて、人混みに流されてしまいそうだったけど、杏子ちゃんがわたしの手を握っていてくれた だから、わたしは杏子ちゃんと離れずに済んだの 「すごい人混みだな・・・あたしから離れんなよ」 そう言うと杏子ちゃんはわたしの身体を抱き寄せて、わたしは杏子ちゃんと密着する体勢になったの その時の杏子ちゃんの顔はとってもかっこよくて凛々しくて、わたしは蕩けてしまったような気持ちになったの 「それにしても、まだ除夜の鐘はつかないのか?」 ちょっと、早すぎちゃったみたいだね、時計を見たらまだ10時だよ 「あちゃー、もうちょっと紅白観ててもよかったかもな でも、まだ早いのにこんなに人混んでいるなんて凄いな・・・」 とっても煩悩を消しに来ているようには見えないよね・・・ 「そういえば、煩悩って何なんだ?あたしは教会の方なら少しは知ってるけど寺については殆んど知らねーんだ」 確か煩悩っていうのは仏教で苦しみの事らしいよ その煩悩ってのは何かに執着する事で生まれてしまうと考えられているらしいよ 「執着?」 うん、例えば小さな子がデパートで玩具がほしいと言って駄々を捏ねて泣いてるとしよう 「あぁ、その子は玩具が欲しくて泣いているんだな」 そう、その子は玩具に執着しているから苦しんで泣いているんだよ でも、その欲しいと思っている玩具をその子のお母さんは買ってあげないと言っているの その子は「玩具が欲しい」なんて思わなければ泣いて苦しむ必要なんてないよね? その「玩具が欲しい」っていうのが執着で煩悩って事になるの 要するに何かを「欲しい」、「~したい、~になりたい」って思う事が煩悩なの 「じゃあ、あたしは絶対に煩悩なんか消せねーな あたしはいつも美味いもん食いたいと思ってるし」 あはは、杏子ちゃんらしいね 「それにいつも、あたしはあんたに愛されたい、あんたを愛したいって思ってるしな///」 杏子ちゃん///わたしも杏子ちゃんに愛されたいし、杏子ちゃんを愛したい! 「今か・・・?///」 うんっ! 人のいない林の中でわたしと杏子ちゃんは除夜の鐘ならぬ愛の鐘をついたの/// コメント
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「要するに、ブッ潰しちゃえばいいんでしょ?」 ハートフルボッコ魔法少女アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の登場人物。「さくら きょうこ」と読む。 本編の第4話終盤から登場した魔法少女。美樹さやかと共に物語の中盤では重要な役割を担う。 ファンからの愛称は「あんこ」。 これは本編登場前に発表された「杏子」の読みの候補の一つにあんこ(他はきょうこ、あんず)があったのと、 第5話の登場時に鯛焼きを食べていたことに因ると思われる。 担当声優は『THE KING OF FIGHTERS EX2』の黒咲壬羽、『CLANNAD』の伊吹風子を演じた 野中藍 氏。 正確な年齢は不明だが、外見や言動からまどか達とは同年代であると思われる。 学校には通っていない様で、作中の魔法少女では唯一常に私服であった。 巴マミの死後、見滝原を魔女狩り場として自分の縄張りにするためにやってきた(キュゥべえ曰く)ベテラン魔法少女。 普段は見滝原の隣町である風見野を主な縄張りとしているらしい。 長い赤髪を黒のリボンで結ったポニーテールと八重歯が特徴。 好戦的な利己主義者であり、魔法少女達にとっての延命処置であるグリーフシードを得るためなら、 「人間と魔女と私達の関係は食物連鎖」と一般人に犠牲が出ることも厭わない。 そのため「あくまで人を守るために魔女や使い魔と戦う」という相反する信条を持つ美樹さやかと対立することとなる。 魔法少女としての武器は槍。伸縮自在で柄の部分は鎖を仕込んだ多節棍となっている。 その為ただ突くだけでなく、鎖を利用して対象を切断したり、鞭のように扱ったりなど変則的な戦い方もできる。 槍に仕込んだ鎖とは別に細い鎖を張り巡らせて防御壁等の形成も可能。 槍と鎖を使ってワイヤーアクションのように移動したことも。 魔法少女としての実力は高く、暁美ほむらやキュゥべえからも一目置かれている。 劇中登場シーンでは常に何かを食べており、戦闘時でも何らかの食べ物を口にしている。 食べている物はたい焼きやアイスキャンディなど主にお菓子が多く、育った境遇からか食べ物を粗末にすると殊更に怒りを露にする。 + 彼女の過去と本編及びスピンオフでの動向(ネタバレ含) 「ちょっとばかり長い話になる……食うかい?」 実は彼女のそういった行動の根底には、自分が過去に利他的な行動によって不幸を招いた事への後悔がある。 つまり本来の性格そのものが利己主義的というわけではなく、むしろ落ち込んでいるさやかを気に掛けたり、 安易な気持ちで魔法少女になろうとする少女に対し「堅気の人間がやることじゃない」という旨の言葉で諭すなど、 義侠心に厚く情け深い一面が本来の性格に近い。さやかとの衝突を通じて次第にそのような面が表に現れていく。 また自身の利己的な振る舞いに密かな嫌悪感を覚えており、 四六時中何かを食べているのはそのストレスを発散する為、という裏設定がある。 杏子の父親はある教会の神父だった。 所属する宗教団体の教義の枠を外れた教えを説いたため破門され、杏子の一家は日々の食事にも困るようになる。 父が正しい教えを説いていながらも新興宗教呼ばわりされ、耳を傾ける者がいないことに納得がいかなかった杏子は、 キュゥべえに「みんなが父の話を真面目に聞いてくれますように」と願って魔法少女になる。 これによって父が正しい事を世に広める、という杏子の望んだ状況は一時的には訪れた。 しかしある時、人々が話を聴きに来ているのは魔法による作為的なものだと父親に露見してしまう。*1 杏子の父はそれに絶望し、杏子を「魔女」と罵り、一家心中を遂げる。 「……アタシ一人を、置き去りにしてね……アタシの祈りが、家族を壊しちまったんだ。 他人の都合を知りもせず、勝手な願いごとをしたせいで、結局誰もが不幸になった。 その時心に誓ったんだよ。もう二度と他人のために魔法を使ったりしない、 この力は、全て自分のためだけに使い切るって」 こうして他人のための願いが破滅を招いた結果を、「自業自得」と受け止めた杏子は敢えて利己的な行動を取るようになった (余談だが、後にドラマCDや小説版では妹の名前が「モモ」である事が明かされている)。 キュゥべえに対しては当初(少なくとも本編登場時点)から「胡散臭い」と思っていた様子。 後にインタビューで明かされた設定によると、 本来杏子はその願った奇跡に応じて強力な『幻覚&眩惑』(幻を見せたり知覚を狂わせる)を操る力を持っているが、 父親やかつての自分を否定してしまったことで、本編中ではその力を「封印」とでもいうべき形で失っており、 後付けで身につけた魔法だけで戦っているらしい。 また使い魔を見逃すという行動も、魔法を喪失した当時は戦闘力が格段に下がっており、 生きるためにそうせざるを得なかったという側面もあったようだ。 攻撃力 スピード 初期属性魔術 追加習得魔術 防御力 持久力 合計 杏子 3 4 0 3.5 3.5 3 17 経歴から判るように根無し草であり、普段食べてるお菓子などをどこから調達していたのかというと…お察しください。 収入源は主にATM襲撃、空巣狙いなど。直接人間を傷付ける行為は避けている所に彼女の最後の矜持が見て取れる。 ……所詮は偽善と言ってしまえばその通りではあるが。 さやかとは前述の魔法少女としての信念の違いもあり、犬猿の仲であった。 しかし、彼女の儚くも真っ直ぐな心意気をぶつけられたり、 それこそ杏子の過去を知った際の心からの謝罪を受けるなどして、二人は打ち解けていった。 だが、その彼女の魔法少女としての行動は彼女自身の心身を削っていき、遂に彼女はある出来事の後、 慰めていた杏子の目の前で魔女化を果たしてしまう。 + そして…… 「美樹さやか。助けたいと思わない?」 さやかが全てに絶望し、魔女と化した一部始終を見届けた彼女は一つの決意を固め、まどかの元を訪れる。 キュゥべえは「魔法少女がどれ程の不条理を成し遂げたとしても、驚くには値しない」と言った。 魔女と化してもまだ人の心が残っているなら、誰かの声が届くのなら、まださやかを助けられる可能性はあるかもしれない。そして、その「誰か」が存在するとしたら……さやかの親友だった少女、まどかしかいない。 「もしかして、あの魔女を真っ二つにしてやったらさ、 中からグリーフシードの代わりに、さやかのソウルジェムがポロッと落ちてくるとかさ ……そういうもんじゃん?最後に愛と勇気が勝つストーリー、ってのは」 同行を快諾してくれたまどかと共にさやかの説得に挑む杏子。 だが、現実は非情だった。魔女と化したさやかにはもはや誰の声も届かない。 それがかつての親友の声であっても。 さやかの手からまどかを守り致命傷を負った彼女は、遅れて救援に来たほむらにまどかを託し、 二人を逃がす為にただ一人結界の中に残る。 「足手纏いを連れたまま戦わない主義だろ? いいんだよ…それが正解さ ただ一つだけ、守りたいものを最後まで守り通せばいい」 「ははっ… なんだかな… あたしだって、今までずっとそうしてきたはずだったのに…」 「心配すんなよさやか。独りぼっちは、寂しいもんな…… いいよ、一緒にいてやるよ……さやか……」 届くとも分からぬままさやかだったものに独り語りかける杏子は、 自身のソウルジェムを破壊する事で残った全魔力を使い自爆、 異形の者となったさやかと共に赤い爆風の渦へと消えた。 + エピローグ(ネタバレ含) 「佐倉杏子には、本当に美樹さやかを救える望みがあったの?」 「まさか、そんなの不可能に決まってるじゃないか」 「もちろん、無駄な犠牲だったら止めただろうさ。 でも今回、彼女の脱落には、大きな意味があったからね」 希望など最初から無かった。彼女はただ、キュゥべえにいいように誘導され、 まどかが契約せざるを得ない状況にするために無為に死んで行っただけだった。 唯一の味方を失い、力なく肩を落とすほむら。ワルプルギスの夜の来訪は近い……。 + それ以外のエピソードでの活躍 続く10話の過去編にも登場。 3回目のループ時間軸において、魔法少女の真実を語ったほむらに対してさやかは、 「あの杏子ってヤツとグルなんじゃないの?」と鋭い視線で言い放っており、この時間軸においても当初は険悪だった様子。 その後、魔女化したさやかに対して「どうしちまったんだ、さやか!」と名前で呼び掛け、 さやかが倒された後もその死に動揺し嘆くなど、本編同様の経緯があった様子が窺える。 だが、さやかの死に動揺している隙を突かれ、真実を知り自棄になっていた巴マミによって、 胸のソウルジェムを砕かれてしまい、呆気なく死亡してしまう。 最終話では、巴マミと共に「魔法少女全ての希望」となる決意をしたまどかを激励し、見送っている。 その後、まどかの祈りによって改変された世界では、魔獣との戦いの末に力を使い果たし 『円環の理』によって消滅してしまったさやかに対し、「バカ…やっと友だちになれたのに」と嘆いていた。 「新しい世界では自分を卑下したりせず、プライドを持って生きて行けるようになっている」とも言われており、 恐らくはさやかともお互いもっと素直に接する事ができたのだろう。 ちなみに最終話のエンドカード(担当:蒼樹うめ氏)では、 杏子が他の魔法少女と共に見滝原中学校の制服を着ている姿が描かれており(まどかも存在する為、ほむらの辿りついた世界では無いだろうが)、 再編された何処かの平行世界では幸福な生活を送っている彼女も居るのでは……とも解釈できる。 + 本編以外での活躍 またドラマCD『フェアウェル・ストーリー』では本編開始から1年前の彼女が登場。 新人だった当時、かつて取り逃がした魔女を追って見滝原へやってきたところを巴マミに助けられ、 その後マミに師事し共闘する様子が描かれている。また両親も存命であるため、固有魔法である幻影とその魔法特性を利用した必殺技を使用している。 杏子自身を分身させる技で、姿も声も増える。最初は二人だったが、最終的には分身は十人以上に増えた。 何分ドラマCDであるため詳細は不明だが、分身による攻撃も可能のようなSE演出がされている。 当初この技には名前が付けられていなかったが、 後にマミによって『ロッソ・ファンタズマ』という名前を押し付けられれている。 ちなみにロッソはイタリア語で「赤」、「ファンタズマ」は「幻影・幻覚」の意味。 「必殺っ!ロッソ・ファンタズマッ!!」(ヤケ気味に) しかし両親の死と共にその魔法も失い、最終的にはマミとも喧嘩別れに近い形で袂を分かっている。 「何がわかるんだよ?事故で家族を失ったのと自分のせいで家族を失ったのじゃ全然違うだろ?」 このドラマCD自体は本編時間軸での回想のような形になっているが、 ほむらの魔法では自身の契約の1ヶ月前より過去の運命には基本干渉できないことを考えると、 どの時間軸の杏子もだいたいこれと同じような経験をしているらしく、 他のスピンオフ作品で杏子とマミの関係が語られる場合も基本的にこのエピソードを下敷きに展開されている。 DVD/BDの初回限定特典だったため現在は入手方法が限られるが、 この話を基にした漫画版が単行本『魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~』上巻に収録されている。 中・下巻では本編とは異なるその後のストーリーが展開され、さやかよりもマミとの関係を軸にした描写がされている。 元々マミのことを姉のように慕っており、マミ自身が気付いていなかった弱点をまどかに指摘しているほどだが、 そんな杏子もほむらから「上辺だけの彼女(マミ)しか見ていない」と指摘されているように、マミの孤独に気付けないままでいた。 またこの話ではマミの存在が彼女の魔女化を踏みとどまらせているが、どの世界でも滅多なことでは魔女化しない理由の一端が、 どの時間軸でも変わらないマミとの関係によって形成されていたのだとすると、これもまた皮肉な話である。 他、公式スピンオフ作品『おりこ☆マギカ』においても前半においては事実上の主役とも言うべき活躍を見せる。 こちらでは、魔女に襲われていた幼い少女の千歳ゆまを助け出し、妹の境遇と重ねたのか、 「銭湯に忍び込む方法」「置き引きのための作り泣き」などの技術を教え込むなど彼女と共に行動し守ろうとしている。 またドラマCD以前の作品のためマミの元弟子という設定がまだ無かったのか、マミとは情報交換する程度の仲になっている。 ……後半?空気だよ。ちなみにこちらではさやかとは面識すらない。 + 『おりこ☆マギカ』余談。グロ一歩手前画像のため閲覧注意 ちなみに本作では魔女との戦闘で四肢切断される描写が存在し、作者のムラ黒江氏のツイートにて、 「断面をリアルに書いたらNGを食らった」という旨のコメントがなされていた(発売時には白塗りで修正)。まぁ、作者がその道に定評のある人だから仕方ない + ... 本編では魔女となることはなかったが、『まどか☆マギカポータブル』の杏子ルートにおいて遂に魔女形態が登場。 実はこちらに先駆け、スマートフォン向けゲーム『マミのドキドキティロ・フィナーレ』でボスキャラとして先行登場している。 武旦の魔女。その性質は自棄。 霧の中を虚ろな足どりで永遠にさまよい続ける魔女。 いつも傍らにいる馬が何だったのか、魔女にはもう思い出せない。 ──『魔法少女まどか☆マギカ ポータブル』魔女図鑑より 杏子が魔女化した存在。 杏子ルートでは本編と異なりOktavia Von Seckendorffがほむらによって先に倒されてしまい、 似た境遇の自分自身を重ねて希望を託していたさやかを助けに行くことすらできず失った杏子は、より大きな絶望に苛まれることとなる。 このときソウルジェムの濁りが一定以上であった場合、ついに完全に絶望しこの姿に変貌してしまう。 公式では「武旦の魔女」だが、ファンによるまどか文字の解読によって非公式な名称ではあるが 「Ophelia(オフィーリア)」と呼ばれている。 その性質は自棄。 武旦(ウーダン)とは京劇のアクション女優のことであり、服装や使い魔もなぜか中華風にまとまっている。 手に持った槍に名残が見られる他、自身の分身を何体も生み出す攻撃や巨大槍の召喚など戦法も杏子のものを受け継いでいる。 また馬での踏みつけ攻撃などの独自技も身に着けており、戦闘能力は高い。 その名の通り元々の攻撃力が高い上に生み出す分身はHP以外は全て本体と同ステータスという中々の強敵で、 使い魔も長距離攻撃ややっかいなステータス変化技を持つ。 尚「オフィーリア」は英語読みであり、他の非公式解読と合わせる場合ドイツ語読みの「オフェリア」が正しいと思われるが、 元ネタの可能性が高い『ハムレット』を始めとするシェイクスピア文学は日本では英語読みが一般的であるためか、 ファンの間では「オフィーリア」の方が普及している感がある。 ポータブル発表以前に作られた同人誌やアンソロジーコミック等の二次創作では、 彼女の槍を模した蛇のような魔女や巨大な林檎の魔女など、様々な魔女の姿が描かれていた。 ギャグ路線だと、さやかが人魚の魔女になることにちなんで、タイ焼きの魔女なんてものまである。 + ファンからの扱いなど 登場時期が一人だけ遅かった事と、登場当初の過激な言動から 「魔法少女同士の戦いを加速させる戦闘狂的なポジションのキャラクター」 「Fate/zero的にランサーだし幸運E。きっと自害する」 「きっとツンデレ。ポニーテール可愛いよ(^ω^)ペロペロ」 「作者が虚淵だからどっちにしても死ぬな」 など酷い言われ様様々な憶測が飛び交ったキャラ。大体当ってる 登場してしばらくは「本当はどんな性格なのか。どんな背景があるのか」などの議論がファンの間では盛んに行われた。 二次創作では本編中でも何かと絡むさやかとのカップリング、通称「杏さや」が主流。 颯爽とした立ち振る舞いや、さやかとの関係もあってか男女問わず人気が高い。 特に、キャラクターデザインを担当した蒼樹うめ氏曰く、 「どっちがツンでどっちがデレでも成り立つところが素晴らしい…。どっちもお姫さまでどっちも王子さまなんですよね。もえる。」 との事で非公式の薄い本で杏さや漫画まで描いてしまう始末 またまどかの中の人は杏子イチオシらしく、ことあるごとに「俺の嫁」「杏子と結婚したい」などと発言している。 駄目だこいつら…… 早くなんとかしないと…… それ故、二人のCVと前述の台詞「愛と勇気が勝つストーリー」になぞらえ、 『(野中)藍と悠木(碧)が勝つストーリー』と言われている。 他にも、家もなく放浪を続けていた=貧乏ホームレスネタはもとより、 四六時中食べ物を手放さない描写から女の子として何か大事なものを捨てているネタ、 さやかに対する友情の念が行き過ぎてえらいことになってしまう(感染源は主にコイツ)ネタ等もあり、ボケ要素も備えている。また、さりげに他の4人の魔法少女全員(更には外伝で姉妹同様の仲になった千歳ゆまとも)と良好な関係を築いており、絡みも作り易い。 これらの要素から付いたあだ名が「万能の杏子」。その他、「食うかい?」の空耳で「空海」なども。 他にも第5話の槍を地面に突き刺した絵が畑を耕してるように見えた事や「食い物を粗末にするな」などの台詞から 農園などで働くネタもあったりする。 また、元々男前な性格だったせいか、男体化されてもほとんど違和感がなく描かれることが多い。 魔女化もせず、最後には生還した為か、特に彼女自身も過去以外マイナス要素描写もなく終わったためか、 他のキャラクターに見られるようなキャラ崩壊などは少なく、むしろ常識人やツッコミ役が多いようだ。 「あんこちゃんマジ聖女」。 ……一般人を見殺しにした件?魔獣世界じゃそういうこと無いから見逃してあげようよ。 反面、途中参戦した為に公式ビジュアルの数が少なく、グッズ類の商品展開では一人だけハブられることが多いと割と不遇気味。 某モバゲーのCMで他の四人がボイスつきで堂々と出てる中、杏子一人だけスルーされたことは記憶に新しい。 地味に五人という人数は販売側からは厳しい様子である。 その割に白いアイツだの、酷い時にはお菓子の魔女だのが優先されてラインナップに入る時もあるが。 「独りぼっちは、寂しいもんな……(泣)」心中お察しします なお、誤解がないように付け加えておくが、ほむらには負けるものの彼女の人気はマミと並び非常に高い。 実際公式サイトの好きな台詞投票で1位に輝いたのは彼女の「独りぼっちは、寂しいもんな……」である。 戦闘力についてはさやかよりは小さいということ以外ハッキリしない為、 公式展開含め絵師の好みのサイズで描かれる事が多いが、大抵の場合最低ラインを割り込む事はまず無い。 盲導犬普及支援ポスターのパピーウォーカーのモデルに抜擢された事も話題になった。 過去の経緯は色々あれど、心根は優しい彼女らしい話である。 犬の名前は「メロウ」というらしい。意味深…。 その後、勇士達の手によって、犬をさやかにすげ替えたコラ画像が多数作られたのは言うまでもない ちなみに第二弾は暁美ほむら。むしろ当人達が犬属性 + 海外ファン達のあだ名について 海外ではどうやら「コンドームちゃん」とのあだ名が付けられているらしい。 というのも、アニメOPの中で一瞬だけ船の上で杏子がチューペットっぽいアイスを咥えて外を眺めるシーンがあった。 日本では昔から馴染みのあるアイスだが、海外ではあの形状のアイスというものが存在せず、 アレにしか見えなかったようで、こんなろくでもないあだ名で呼ばれてしまっているようだ。 尤も、海外のファン達が酷い目線で観ているなんてことはないので、安心してほしい。 実際のあんこちゃんは下着ドロの思考も理解できないほどウブな子だから。 モーニングレスキューといい、Nice boat.といい、日本目線ではまず食いつかないところに食いついてしまうもの。 文化の違いなんてこんなもんである。 (以上、ニコニコ大百科より抜粋・一部改変) MUGENにおける佐倉杏子 改変も含めて存在するが、AIがなかったことや初期に公開されたのが凶悪キャラだったりということもあり、 動画での出番は他のメイン魔法少女に比べて少なめ。 通常版 + わりばし氏製作 手描きドット わりばし氏製作 手描きドット ドット絵板及び氏のサイトにて公開されている。 槍を使う中距離戦がメイン。ただ見た目ほど判定が長くない技も多い。 立ち近距離技は連打が効かないので、戦えないわけではないが結構苦しい。 現在は必殺技5つと超必殺技が3つ搭載されている。 デフォでAIは搭載されていないが、お家氏によるAIとボイスパッチが公開されている。 + HAL氏製作 グリーフシンドローム版 HAL氏製作 グリーフシンドローム版 まどかやマミさんと同じくHAL氏による『グリーフシンドローム』に登場する杏子を格ゲー風にアレンジしたもの。 そのためキャラサイズは小さめ。システムはまどか、マミさんと同じ。 1ゲージを消費して使用する魔法攻撃は大量にヘルパーを使用するため、ヘルパーの設定は最大設定推奨。 それでもタッグや同キャラ戦では厳しいものがあるので注意。 2ゲージ消費のオリジナル必殺技「ロッソ・ファンタズマ」も搭載されており、 発動すると4つの分身が現れ敵に向かって自動的に攻撃を仕掛ける。 + TM氏製作 グリーフシンドローム版アレンジ TM氏製作 グリーフシンドローム版アレンジ HAL氏のものと同じく『グリーフシンドローム』のスプライトを使ったもの。 HAL氏のものとは異なりD4のスプライトを縮小せずそのまま表示させているためちびキャラではなく普通のサイズであり、 性能も原作から大きく変更されていて空中ダッシュやガードキャンセル、連打コンボ、コマンド入力式の必殺技など普通の格ゲーに近い。 また特殊システムとして先述のロッソ・ファンタズマを用いた分身攻撃が実装されており、 本体と分身での同時攻撃ができるキャラとなっている。 ボイスはデフォルトで実装されているがAIは搭載されていない。 スレおよび氏のTwitterで公開されている。 コンボムービー(3 20~) + にゃんちゃ氏製作 改変ドット版 にゃんちゃ氏製作 改変ドット版 恵飛須沢胡桃や若狭悠里などを製作しているにゃんちゃ氏の改変ドットキャラ。 2017年4月14日現在ver0.8。 槍による長いリーチ、高い機動力、さらに高火力を兼ね備えているが反面、 紙キャラかつ、ゲージ技以外の飛び道具を持たず切り返しも乏しいというコンセプトである。 また、条件は厳しいものの一撃必殺技も搭載しており、これを決めると原作のあのシーンが…。 AIは未搭載だが、koyu@TWINT氏とDiamondswag 12氏が外部AIを製作している。 なお、後者は導入するとMUGEN1.0以降専用になるので注意。 凶悪キャラ + Bluest氏製作 萌え王杏子 Bluest氏製作 萌え王杏子 海外の凶悪キャラ製作者最強の一角であるBluest氏によって製作されたもの。 当初は某スレにて公開されていたが、製作者引退に伴い公開場所が削除。現在ははいうぇい氏によって代理公開されている。 ヤンマー氏のVまどかと同じく黄昏フロンティアの『グリーフシンドローム』のスプライトが用いられており、 中身の記述は主にlunatic氏のマシロふぁんぐを改変したもの(そのため所々にマシロふぁんぐの名残が見られる)。 強さとしては、1Pカラーの時点で便乗回復や各種即死耐性を持ち、ゲージ技で超即死OTHキラーを放って来るなど中々凶悪。 ランク付けとしては準神といった所だろうか。 他のカラーはreadmeによると、2Pカラーは中位神、3~11Pカラーは上位神前後、 12Pでは混戦やライフ偽装、親変更などを使用し、神上位~最上位クラスの強さを誇る。 ちなみに試合に勝つと、負けた相手のためにページ下部の台詞と共に添い寝をしてくれます。 + qeg氏製作 フレイムエクセレント杏子 qeg氏製作 フレイムエクセレント杏子 HAL氏のグリーフシンドローム版を改変した隔離キャラ。通称「FEX杏子」。 捏造に対する対策をある程度しておかなければ防御論外キャラでもたやすく秒殺してしまう恐ろしい性能となっている。 神キャラ未満では撃破不可能かと思われるが…実はコンフィグのスイッチ次第で神キャラでもギリギリ撃破できるようになっている。 + qeg氏製作 フレイムエクセレント杏子V2 qeg氏製作 フレイムエクセレント杏子V2 わりばし氏の手描き杏子を改変した上記同様の隔離キャラ。 撃破条件自体はFEX杏子と同様だが、攻撃性能が格段に上がっているため捏造対策ありでもMUGEN落ちには要注意。 コンフィグのスイッチで自重可能なものの、それでもFEX杏子より撃破難易度は高い。 この他にも、槍繋がりなのかサウザーの杏子風改変ボイスパッチがyameteoke氏によって製作されている。 + その顔文字は流行らない 余談だが、BD5巻の特典ドラマCD及びPSP版に登場している杏子の父親を担当したのはサウザーを演じた銀河万丈氏 (ドラマCDでは明確な役名表記は無かったが、PSP版では明記されている)。 あんこちゃんマジ聖帝。 「独りぼっちは、寂しいもんな……」 出場大会 + 一覧 + 佐倉杏子 シングル MUGEN祭 並盛りシングルトーナメント 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント タッグ 友情の属性タッグトーナメント2 第一回剣劇名タッグ決定戦 DJT12 MUGEN祭 並盛りタッグトーナメント 「魔法少女とも助け合いでしょ」杯 新鋭と初出場だらけの男女タッグ大会 友情の属性タッグサバイバル 集大成!強ランク1R先取即席タッグサバイバル チーム [最近杯] 強キャラ チーム対抗 ポイントサバイバル 新春テーマ別チームバトル2014 男子禁制!女子会ランセレ! その他 チームで駆け抜けろ!魔界サバイバルレース 打倒剣帝!無差別級大会 ライバル求めて剣劇トーナメント!Ⅱ ライダー・ウルトラマン連合VS魔法少女連合 ランセレ勝ち抜き戦 【MUGEN】でユグドラ・ユニオンやるよー MUGENバトル!アタック25 強ってツインランダムサバイバル 思い出を打ち破れ!強ランク前後連合対決 強ランク前後!!MUGEN大合戦!!!~秩序と混沌の戦い~ 更新停止中 きゅんっ!乙女達のランセレバトル ぷらす 凍結 マイナー強~並時々メジャーたまに凶大会 削除済み ライダーor魔法少女と一緒の男女タッグ大会2O + 萌え王杏子 【萌え王杏子】 新人(類)王決定戦 アライメント対抗天地魔闘武闘会 神以上論外未満? 矛vs盾チーム大会 神キャラ 頂上決戦 Legend of Heroes 神キャラ 頂上決戦2 Legend of Heroes 第2回カルマさん10p未満 神中位前後シングル大会 神下位クラス ランセレサバイバル 禍雨心傘vsケシェト 仲間を集めて狂上位大会 仲間集めの希望vs狂上位メインのアニメ化絶望軍 更新停止中 新規凶悪キャラランセレバトル 凍結 終・地獄門 新世代&旧世代!神キャラ2on2サドンデス! 削除済み 最上位チャレンジ 狂&神 Wランセレバトル 出演ストーリー MUGEN STORIES INFINITY 仮面ライダー778 ネクサスまてぃっく(13話、にゃんちゃ氏版) *1 父親に露見および錯乱する経緯は媒体によって異なっており、 『フェアウェル・ストーリー』『The different story』では、魔女の口付けによって自身の教会を集団自殺の場に使われ、 魔女を倒した後の現場を父親に目撃されたことで、杏子が集団自殺の犯人と誤解したためとなっているが、 『ポータブル』での回想では、父親達が魔女の口付けによって自殺未遂を起こし、 正気に戻った父親が信者が増えたカラクリを知り、試しにでたらめな教義を吹き込んでも、 信者が「本当に魔法によって話を聞きにきているだけ」という現実を目の当たりにして、絶望したことになっている。 小説版によれば「娘を魔女にするまでに自分が追い込んでしまった」という自責の念があった事も明記されている。